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私の右手の疼きが止まらない!  作者: 弱った毛根
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第3話「ガラパゴス」

私はレベルが上がったらしい。

以前とは違う私になったということなのだろう、いろんな意味で。


そして、私は握力が強くなったらしい。

手も生えていないのにだ。

私にはぐちゃぐちゃの下半身と、上半身とそこから生える5本の触覚しかない。


それなのに握力。

ということは、、もしかして、、


私は手なのか!!


5本の触覚と思っていたものは指で、上半身は手のひらで、そんな手が単体でずりずりと動いている。。

ホラーだ!


でも、やっと自分が何者なのかわかった!!

私手なんだ!!


輪廻転生して次の人生が始まったとしても、普通植物、虫、動物、人のどれかじゃないのかよ!

手ってなんだ、手って!!


でも手の人生って何したらいいんだろう。

手って何か目指すものあるのかな。


でもよく考えたら、人だったときも何か成し遂げたいことがあったわけでもなかったもんな。

死なずに日々をなんとか生きていくことを当面の目標にしよう。


つまるところ、レベルなんていうファンシーなものが存在するやばい世界で、手として生き残らなければならないわけだ。

さっき、思わず潰してしまったけど、何かしら生物がいるようだな。

しかも、レベルがある。そんなものがあれば、誰だって上げまくるよね?


さっきのヤツは、どうやら雑魚生物だったみたいで問題なかったけど、強いやつがこないわけがない。

なぜか知らないけどお腹は空かないから、生きていくためにはとりあえずレベルを上げよう。


よし、さっきの雑魚生物カマーン!!


・・・


とまあ、そんな都合よく来るわけもない。

戦い方でも考えるか。


私は手だ。

正確に言うと右手だ。


このことを認識してから、体を前よりも動かしやすくなった。

5本の触角と考えていたからか、連動してうごかすのが難しかったが、今では前世の右手よりもスムーズに動く。

どうやら、やや伸び縮みができるようだ。

すごく気合を入れると飛び上がることもできる。


攻撃手法としては、叩きつける/握りしめる/デコピン/ビンタの4パターンだ。


さて、待っていてもこないならこちらから行ってやろうじゃないか。

まあ、どこにいるかはわかんないけどな。


そういえば、スキルポイントとか手に入れてたけど何かにつかえんのかな。

可能なら視力がほしい!!

謎の声さん、反応して!!


・・・


だめか、、

せめて気配でも感知できればなあ


[『気配感知』取得にはスキルポイントが10必要です]


おお!あるんかい!

よかった。

スキポ10も持ってなかった気がするな。

なにはともあれ、雑魚をしばいて、もう1回レベル上げてスキポを手に入れないとな。


雑魚がどこにいるかなんてわかんないから、こうなったら取れる手段はひとつ。

無差別攻撃、だ!


バン、バン、バン、バン、、、、、


前方を叩きながら前進していく私、かっこいい。

ぼーっとしていた時には感じたことのないスピードで溜まる疲れ。

でももう引き返せない!


雑魚こいや、オラオラオラオラー!


バン、バン、バン、バン、グシャ!グシャ!グシャ!


[レベルが上がりました][握力が強化されました][スキルポイントを5獲得いたしました]


おお!!

キタキタ!!!

雑魚はいるもんだね!


それでは早速、気配感知をください!!


[『気配感知Lv1』を取得いたしました]


よっしゃ成功!!


さてさて、このうっすらと感じるのが気配かな。

いやー、思いのほかうすいっすね。


なんかこっちにありそうな気がするくらいのもやもやとした感覚。

ぶっちゃけると、想像してたよりもしょぼい。


Lv1とか言ってたから、鍛えていけば強くなるのかな。

まあ、今の私には拙い気配感知しかない。


こいつの示す方向にガンガン進むぜ!


お、こっちになんかいそうだな。

距離感がわかんないから、なんとなく狙いを定めて「叩きつける」だ!


エイッ グサッ!!


いってぇぇぇぇぇええええ!

うおおおおおおおおおお

あああああああ


手のひらなにか太くて硬いものが刺さっってる!!!

しかも、動いているうううう!!!

グリグリすんなぁあああ!!


ああああああああああああ

ただでやられてたまるかあああ

ふぁいとおおおお、いっぱあああああああつ!!!

グシャァアア!!!!


[レベルが上がりました][握力が強化されました][スキルポイントを5獲得いたしました][手のひらにヒトツノウサギを掴んでいます, 取り込みますか?]


動きが止まった。。。

死ぬ。。


どうやら、私はヒトツノウサギとやらを叩きつけてしまったらしい。。

ヒトツノって、一角のことか?

そりゃあ叩きつけたら刺さるよね。。

迂闊だった。。

完全にアホ過ぎた、、


自業自得だね。

人だったときは、慎重に目立たないように生きていたのに。。

反動ではっちゃけすぎてしまった。。

握力が強くなっててよかった。ウサギの頭蓋骨を砕けるくらいには握力があるらしい。

私には前腕も深指屈筋とかいう筋肉もないのに、なんで握力が強くなってるんだろう。。

不思議だ。

レベルさまさまだな。


依然として、手にはヒトツノウサギのツノが刺さったままだ。

もちろんツノの根元にはぐちゃぐちゃであろうウサギ部分もくっついている。


謎の声が取り込むとかほざいてたな。

体力とかが回復するんだろうか。


まあ新しい手生だし、できることはなんでもやってみるか!

人だったときは、ウサギを食べるのはまだしも、取り込むなんて無理だったもんな!


それでは、いきます。

謎の声クン、ヒトツノウサキの取り込み、お願いシマース!


[ヒトツノウサギを取り込みます]

[・・・]

[取り込みが完了しました]


・・・


いい感じだよ、謎の声クン。

でもこれだけじゃないよね?


はい、からの~~?



・・・・・・



え、それだけ?

まじで言ってんすか。

荒ぶる獣の力を手に入れました!!!ヤッタネ!!!的なアナウンスはないの??


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