止める手立て
榊達の状況を知りたい。あいつ達はいまどうなってる。
しかし、状況を知ろうにも、こんな体だしなぁ……。
必死に祈れば視点移動出来るんじゃないかな。はは。
と、そんなことを考えていると、モニターの写りが悪くなる。鮮明に写っていたモニターはやがてノイズで何も見えなくなる。
「……なんだ?」
そして、ノイズが消えていき、モニターに今まで見ていた物とは違うものが写る。そう、榊達だ。
「……マジで見えちゃったよおい」
どれどれ?どうなってる?
「……貴様だけは……貴様だけはあああああああ‼︎」
え?なんでそんなにキレてんの?
「くっ、榊さん……っ!」
城山が地に伏せている。こいつにダメージを与えるなんて相当の手練れか。まあ、地面から浮かせればこいつは水から出た魚に等しいからな。つまり、アッパー系の攻撃に物凄く弱い。
と、そんなことはびっくりするほどどうでもいい。
問題は相手だ。榊と渡り合う相手……は、何人かいるとして。
桜とか城山とか。
しかし、城山がやられ、榊が一方的に攻撃され、敵は無傷。
獲物は小太刀と脇差の二刀流、特殊な構えと間合いで戦っている。絶鬼流的な剣術の流派か?
「あああああああああああああ‼︎」
激昂し、もはや絶鬼流を使うことすら忘れてしまっている。そういえばこいつ怒るといつも絶鬼流を使わないよな。
「…………」
ありがちな布を纏った敵は素顔を見せず、榊とは対照的に一言も話さず、冷静的に攻め続ける。
二人の剣閃がぶつかり、こう着状態が続いた後に離れ、榊が叫ぶ。
「瑞樹‼︎貴様だけは刺し違えてでも絶対に‼︎」
「……やっぱり、あんただったか」
なに?会話が見えないんだけど。二人の世界に入らないでよ。
「逃しはしない!貴様にはまだまだ聞くことがある‼︎」
「こっちにはないのー。ちなみに、あのロボット止める方法は破壊しかないよ」
「待て‼︎」
「じゃあね、また」
瑞樹と呼ばれた女は身体中に仕込んだ刀を全て抜き、なにやら小声で唱える。
「……流二番、火狩」
抜いた刀を全てカチ合わせ、激しい閃光を放つ。
閃光が止む頃には、瑞樹の姿は既に無かった。
「くっ、火狩か!してやられた!」
どうやら榊は今の技の正体を知っているらしい。知り合い……か?
「さ、榊さん!何があったか知りませんが、今はバルガスさん達にこのことを知らせないと……!」
「……そうですね。瑞樹以外はほぼ倒しきれましたし、早く加勢に戻らないと」
周りを見渡すと、この辺りにいる人間は全員死滅しており、組織を壊滅出来たことは把握できた。
しかし、止める手立ては破壊のみか。
僕なら倒せる……か?




