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到来

  準備は整いました。

  これであの忌々しいあの男をミンチに出来ます。

  アスタ様の眼鏡に適う程の実力派、一筋縄ではいかないことが予測されますが負けるわけにはいかないのです。

  ……そういえば私はうっかり一つの可能性を度外視していました。

  それはアスタ様があの男に騙されている可能性。

  アスタ様の弱みやアスタ様の大切な人を人質にとって脅している可能性が……。

  許せませんあの豚!

  すぐに殺処分してやります!



  僕は一旦アスタと別行動をとっていた。

  お互いの生活必需品を買い集めるためだ。

  この街はいかにも漫画に出てきそうな中世という街並みだった。

  他の街はどうなっているかはわからないがこの街は僕の心を奪うには十分すぎるほどの魅力を持っていた。

  ここからが本題。

  何故だかこの数日間は、前々から感じていた威圧感が消えることが無かった。

  一日目は二人の威圧感が、二日目からは謎の威圧感のみになっていたが次第に殺気と怨恨が混じるようになっていた気さえする。

  この世界に来て間もないというのに僕は何処かで恨みでも買ったのだろうか。 準備は整いました。

これであの忌々しいあの男をミンチに出来ます。

アスタ様の眼鏡に適う程の実力派、一筋縄ではいかないことが予測されますが負けるわけにはいかないのです。

……そういえば私はうっかり一つの可能性を度外視していました。

それはアスタ様があの男に騙されている可能性。

アスタ様の弱みやアスタ様の大切な人を人質にとって脅している可能性が……。

許せませんあの豚!

すぐに殺処分してやります!



僕は一旦アスタと別行動をとっていた。

お互いの生活必需品を買い集めるためだ。

この街はいかにも漫画に出てきそうな中世という街並みだった。

他の街はどうなっているかはわからないがこの街は僕の心を奪うには十分すぎるほどの魅力を持っていた。

ここからが本題。

何故だかこの数日間は、前々から感じていた威圧感が消えることが無かった。

一日目は二人の威圧感が、二日目からは謎の威圧感のみになっていたが次第に殺気と怨恨が混じるようになっていた気さえする。

この世界に来て間もないというのに僕は何処かで恨みでも買ったのだろうか。

強いていえばあの能力を消す能力を持ったあの男は僕、正確には僕たちに抱いているだろうがしっかり始末した。

心臓をナイフで一突きした後に生き残るなんてことをさせないよう首を撥ねたんだからな。

しかし……今日の威圧感はいつもより何倍も強い。

こんなことを感じ取れる自分はもしかすると超人なんではなかろうか。

そんなどうでもいいことを思索していたその時だった。

「覚悟しろ豚ァ!」

恐らく僕に浴びせたであろう罵声が耳をつんざいた。

「は⁉︎」

その声が届くか届かないかのうちに一つの大きな塊が僕のいる方向にものすごい速さで直進してくる。

その姿は少し前に見た、剣客が主役の漫画に出てくるライバルの必殺の突き技を連想させた。

咄嗟に先日奪ったナイフでその塊と応戦する。

「な……!」

きぃんと小気味のいい金属音が再び耳をつんざく。

危ない。

また襲撃者だ。

しかも相手は相当の手練れらしい。

相手は体勢を崩さずに次の攻撃の準備に入っているのに対し、一方僕の方はまだ崩された体勢を立て直す事が出来ないでいる。

「やっ……べぇ!」

なんとか浮いた片足を地につけ、距離をとって次の相手の出方を見る。

……何故だろう。

今まで僕には戦闘どころか格闘技の経験すらないのに何故こんなに動ける。

……能力の恩恵か?

そんな今考えるべきではないことは頭の隅に追いやり、相手の特徴を捉える。

なんと女の子だった。

もみあげは長く、ポニーテールをしている。

いかにも大和撫子といった風貌だ。

獲物は日本刀、服装は少し青っぽくて布面積が少ない馬鹿みたいな服を着ていた。

相手は強そうだけどここで能力を発動するわけにはいかない。

脳と心臓さえ無事ならしばらくした後に生き返り、能力が発動して女になるのだが、その死んでる途中のタイムラグがある。

前回の戦いで僕が死んでる時にアスタと襲撃者が一戦交えたようだけど蘇生するのに大体五分はかかった。

その五分の蘇生している最中に脳や心臓を損傷させられたら生き返れる自信はない。

というか絶対に死ぬと断言できる。

相手が喉あたりを狙って殺しに来てくれれば楽に事は運ぶのだけれど……。

「まずはその憎たらしい頭部からミンチにしてやりますよ!」

……無理そうだ。



あの奇襲を止めるとはなかなかの実力者のようですね。

ナイフ一本であの攻撃を跳ね返すなんて大したものですよ。

どうやら出し惜しみしてる場合ではないようですね。

私の能力。



さて、どうしたものか。

相手は日本刀を構えたままじっとしており、下手に飛び込むと即彼女の言うミンチになってしまいそうだった。

日本刀でどうミンチにするのかは謎だがその目が本当にやるぞと僕に訴えかけていた。

「おい!お前はなんで僕を狙う!」

一応穏便に話をしてみる。

「貴様には関係ないです!貴様さえ殺せば私の夢が叶うんですよ!」

「夢?どんなのだよ」

「貴様に知る権利はありません!」

そこまで言うと彼女は刀で突きを行う姿勢になり、じりじりと迫ってくる。

「行きます」

丁寧に来るタイミングまで教えてくれるとは間抜けめ。

彼女の立っていた地面が途轍もない砂埃をあげる。

先程は止めるので精一杯だったけど今度はそうはいかない。

あの構えでは真っ直ぐにしか攻撃出来ないであろう、右によけてナイフを振りかざす。

……はずだった。

「え……?」

僕の腹には切り裂かれた後の爪痕が残されている。

その傷に気づくと同時に激しい痛みが押し寄せる。

「ちゃんと……避けた……のに……!」

彼女の方を振り返ってみるとさっきまでは一振しか持っていなかった刀が二振に増えている。

どこに隠していたんだ。

どうやら突きを繰り出している途中に刀をなんらかの方法で増やし、横に避けた僕の腹を斬ったのだろう。

「ふふ、驚いていますね」

声のする方向を見るとなにやら先程とは違った衣装に身を纏った彼女が立っていた。

「私の本気はここからですよ……?」




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