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御食事


 「やっぱりだ」

「どうしたー?」

「どうしたんですか?」


 整備員のアレンさんが見る先には、

Full - Hungry の目盛がある。なんだろ、これ。

 メーターは、Hungryっていう一番下より、少し上に来ている。

え、じゃあ、燃料にかかわらず、僕はお腹が空くこと?


 「なぁ、これ、一番下に来たら……」

「こりゃ、餓死するかもな」

「「な、なんだって!?」」


 僕とグラスさんは、声が重なってしまう。

それほど衝撃的な予言なんだ。

 正直、死にたくない。これ以上、変死したくないんだ!

……あれ?これは……


 「アレンさん。右足……ヨーをするペダルの隣にあるレバーを

引いてくれませんか?」

「これか?よし!」


 アレンさんのおかげで、車の給油カバーが外れる様な音が聞こえる。

そして、グラスさんが空気を読み取って、先頭……鼻先のカバーを開けてくれた。

勿論上開き。


 「おー」

「なんだこりゃ。ってか、カケル見えるか?」

「見えます見えます」

「敬語やめてくれ」

「うん」


 協力する立場だから、対等にありたいんですね。

少しわかります。

 アメリカの人は、銃社会で言うことを聞かなければ射殺っていう、

短気な人ばかりかと思っていました。

十人十色なんだね。


 「あ、そうそう。そのレンジみたいなの開けて」

「ほいほい。って、マジでレンジじゃん。タイマーの摘みまであるし」


 何気に、日本語でピザとかトーストとかある。

え、じゃあ、これはそういうのにも使えるの?

でも、電気を食べすぎて、そのままブレーカーダウンしそう。


 「その中に、食物いれてみて」

「じゃ、この、俺の彼女の失敗作」

「食ってやれよ……」


 アレンが、彼女が作ってくれたというパンケーキを入れてくれた。

勿論グラスと同じで、食べてあげなよって思う。

 でもね、この世の中には、飯マズさんっていうのが居てね……

本当に死にそうになるから。


 「で、どうすんだ?」

「閉めて、ノズルも閉じる」

「よっし!」


 腹減りと腹いっぱいゲージが、少しあがる。

うん、塩と砂糖を間違えている典型的な奴だね。

後、すっごくしょっぱい。


 「げっ、まだこんだけかよ!人並みにいるじゃねえか!」

「こいつ、人だぞ?」

「……」

「機械でも、命が入り人の意識があれば、人間じゃないのですか!?」

「言っとくが、日本みたいに人権なんていうおまけなんてねぇからな!」

「まともな飯がないと、死ぬ」


 さすがにまずいと思ってくれました。

アレンが、グラスと一緒に長官のところに行って、頼んできてくれるようです。

僕が行くと、場の空気があれになるようなので、行かないことにしておきます。


あぁ、うどん……、かけを食べたい……

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