さくらん(する)ぼ(く)
うん。
なりたいと思った。思ったよ。
でもね、人にも予想の範囲外の事ってあると思うんだ。
これでも結構錯乱しているんだよ?
僕は周囲を見回している。
周囲には、たくさんの飛行機。ちっちゃな飛行機。
残念だけど、鳥じゃないみたい。
徳島県の『明日の夢のランド』で、鳥目線の双眼鏡を見たけど、
今はそんな不思議な感じじゃない。
じゃあ、なんなんだろう。
あ、でも、バードストライクをしに来た迷える鳥じゃなくてよかった。
でも、本当にここはどこなんだろう?
うーん……よし、寝よう。
―――
熱くて無理だった。
そう、暑いんじゃないんだよね。なんでだろう?
って、うわっ!人がちっちゃい!
いや、当たり前じゃん。一応、高いところに来ているし……?
ん?高いところ?
そういや、下を見ていなかったような?
うん、鳥(無機物)でした。
僕は鳥(有機物)になりたかったんだよ。
ワシやタカになって、上昇気流などで飛んだり、
断崖絶壁に巣作るカモメとかをわしづかみにして、食したり……。
あ、でも虫をたべるよりかは、よかったのかな?
でも、石油はそういうたぐいのものじゃ?
あぁ、うどんでできたエタノールが良かった……