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『金貸しとプレスマンの借金』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/05/16

 あるところに、金貸しがおりました。金貸しというのは、大抵強欲に描かれますが、よくない風習です。金貸しが強欲なのが嫌なら、金を借りなければいいのです。借りておいて悪口を言うのは、人として間違っています。借りていないのに悪口を言うのは、さらにその下です。

 山一つ向こうの村で、神様に奉納するプレスマンを買うために、この金貸しから金を借りたのですが、利子を返すのもままならず、元本までは全く手が届きませんでした。村では、何でも値上げをして、返そうということになり、米も野菜も値上げをしましたが、そのおかげで、この村の作物は少しも売れなくなってしまいました。にっちもさっちもいかないので、村の山を売って、それで半分くらいは返せるだろうという算段をしましたが、そのうわさが金貸しの耳に入り、別のことに使われないよう、釘を差そうと思って、山一つ向こうの村を訪れたのでした。

 村に着いたときには暗くなっていたので、宿をとり、酒と馳走をふるまわれましたが、どれも大層味がよく、追加追加で注文したところ、翌日の支払いの段になって、とんでもない金額となっており、この宿代だけで、元本が返せたそうです。



教訓:金持ちが金を使うと景気がよくなるという話。

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