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愛しいあなたと  作者: 飴とチョコレート
第二章 高校生編
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体力テスト

ある日、とある大型配信者が企画した「体育の時間です!」という体力テスト企画。10人以上の配信者が集まった広めのスタジオで、運動音痴も自信アリ勢もわいわい集まって準備中。


 


樹はまあまあ動けるタイプ。バランス型。


朝倉はもちろん、黙ってるだけで「なんかできそう」な空気を醸し出している。


 


最初の種目:反復横跳び。


樹「うっわ、これ地味に疲れるやつだ……」

朝倉「テンポでやれば大丈夫だろ」

他配信者「地味どころか地獄だよ!膝笑うわ!」


 


いざ始まると、朝倉の動きがスムーズすぎて、みんなのカウント係が思わず「はっや……」と呟く。


 


コメント欄

【まって朝倉さんの足音全然しない】【忍者?】【いやこれ倍速じゃないよね?】【BGMみたいな反復横跳びやめて】


 


その後も、握力・上体起こし・反復横跳びとテンポよく進むが、周囲はすでに「朝倉の動きの静かさ」と「異様な正確さ」にちょっとずつ慣れ始める。


 


樹「お前、なんで腹筋やってる時に呼吸乱れないんだ……?」


朝倉「呼吸は腹筋と別回路だから」


他配信者「いやそんな設定ないよね!?」


 


続く長座体前屈では――


他配信者A「うわ~、苦手!全然手届かん!」


他配信者B「痛い痛い無理無理!」


樹「ま、まあまあかな……っと」


司会「じゃ、朝倉くん、どうぞー」


 


朝倉、無言でストンと前に倒れ、指先が大幅にオーバーラン。測定器を越えて床をなでる。


他配信者C「いやいやいやいや!?」


司会「数値外れました!?いやこれ計測不能です!!」


 


「一応、I字バランスもできるけどやる?」


「見たい!!」×10人


 


朝倉、すっと立ち上がると、まるで訓練されたバレエダンサーのように足を真上に上げる。


他配信者全員「!?」


 


コメント欄

【I字!?I字!!??】【足が天に刺さってる】【これもう体力テストじゃなくて才能開花祭り】【朝倉さんまじで何者】


 


そして最後のシャトルラン。


 


序盤こそ全員テンション高く走るが、回数が増えるたびに次々と脱落者が出ていく。

樹も70くらいで「もうだめかも……」と苦笑いしながら座り込む。


 


樹「はー……くっそ、これ思ったよりキツい……。……って、朝倉?」


朝倉は涼しい顔で無言のまま走り続けていた。


 


他配信者「まだ行けるの!?」「80超えてるって!」「まじでストイックすぎる!」


司会「100!超えました!」


コメント欄

【あっさり3ケタ突入】【おいまだ走ってる】【疲れた素振りゼロ】【しかも表情一緒】


 


そのうち、スタジオの雰囲気が変わる。


全員で床に座り込み、

シャトルランを続ける朝倉を応援しながら、なぜか雑談配信が始まる。


 


他配信者A「ねぇ、あの人いつまで走るの?」


他配信者B「給水ボトル置いたほうがいい?ハムスターじゃないけど」


樹「おーい、朝倉~。どんな気分~?」


朝倉「んー、ちょっと眠くなってきた」


 


コメント欄

【走りながら眠いはやばい】【誰か止めてやれよ】【疲れじゃなくて暇で限界来るタイプ!?】【チートすぎる】


 


司会「じゃあ、ちょっとだけ朝倉さんに質問投げてみましょうか!」


他配信者「いいねいいね、走るインタビューだ」


 


Q. 最近ハマってるものは?


朝倉「……ジャズと、うなぎ」


Q. 一番きつかった種目は?


朝倉「……きついっていうより、眠いのは今だな」


Q. 今何周目?


朝倉「分からん。数えてない」


 


最終的に――

「会場使用時間の都合で終了!!」

という強制ストップでようやく朝倉のシャトルランは幕を閉じる。


計測結果:142回。


 


他配信者「人類じゃないだろ」「いろんな意味で企画潰し」「でも見ごたえしかなかったわ」


樹「俺が座って20分、ずっと走ってたのお前だけだぞ……」


朝倉「走ってただけだからな。みんなが雑談してた時間、けっこう楽しかった」


 


コメント欄

【走ってただけ=142回】【朝倉さんにとって体力テストは作業】【次回から種目変えよう】【視聴者にも謎の満足感あった】


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