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愛しいあなたと  作者: 飴とチョコレート
第二章 高校生編
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片方が死んだらどうする?

配信中、リスナーから「もしどっちかが先に死んだらどうする?」という質問が届く。樹が読み上げて、少しだけ沈黙が流れる。

「……わりと考えたことある。」


「あるんかい。」


「うん。俺は、大事な人が死んでも、そのまま未亡人として生きていけるタイプだと思うよ。静かに、丁寧に、周囲に感謝しながら、生活を続ける。でも……それだと、俺がどれだけ樹を愛していたか、伝わらないだろ?」


「……うん?」


「だから、俺は証明するためにすぐに後を追うと思う。『こんなにも愛してた』って、そう言える生き方をしたいから。」


(コメント欄) 「え、重……」 「ちょっと待って真顔で言わないで…」 「愛のかたちがすごい」


「……俺は、多分、生きるかな。痛いのも怖いし、死ぬ覚悟ってたぶん、俺にはないと思う。ごめんな」


朝倉は小さく首を横に振るだけ。表情は静かで、でもどこか淡く微笑んでいるような雰囲気で言葉を返す。


「いいよ。俺がそうしたいからするだけだ。樹が生きてくれるなら、それでいい」


樹が眉を寄せる。どこか言葉を探してるように口を開きかけて、でも閉じて、結局苦笑いになる。


「でもさ、それ重くない? お前、すぐ後を追うとか言ったよな今」


「いや……うん……うわ……マジで重いな、やっぱ」


「でも、そういうこと言われても俺は……ごめんな、多分死ねねえし。情けないけどさ」


「情けなくないよ。それはそれで正しいと思う。ただ、俺が勝手に選ぶだけ。重くても、そこは俺の自由だろ?」


またコメント欄がざわつく。


【あー無理】【好きだけど怖い】【それでも朝倉が好きだ】【やっぱりこのふたりの温度差がクセになる】


樹が肩をすくめる。


「お前って時々、俺よりずっと大人だよな。でもさ……俺、朝倉のそういうとこ、嫌いじゃない」


その言葉に、朝倉がふわりと笑ったような気配を漂わせる。無言で何かを納得したように、ただ、静かに頷くだけ。


コメント欄は、静けさのなかにざわめきを残しながら、ふたりの空気をじっと見つめていた。

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