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愛しいあなたと  作者: 飴とチョコレート
第二章 高校生編
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配信ソフト

「今日は朝倉に、配信まわりの基礎をちょっと教える配信です〜」


樹の声から始まった今日の枠。画面には、二人並んだいつもの部屋。樹は椅子をくるくる回しながら、少し得意げな笑みを浮かべている。朝倉はというと、いつも通りの落ち着いた顔……ではあるんだが、ちょっと姿勢が前のめり気味。真面目モードに入ってるやつだ。


「OBSとDiscordの基本的な使い方を知りたいって言われたから……今日は先生樹くんです」


《先生樹くん!?》《珍しいパターン》《生徒朝倉かわいい》《役割逆転だ!》《朝倉にも教わることあったんだ…!》


「朝倉、意外と配信まわりは人任せだったもんな。自分のチャンネルないから、いつも“出演する側”って感じで」


「うん。さすがに最低限は知っておいた方がいいかと思って。……でもごめん、画面が……どれ?」


「あーこれこれ、それを押して、次にソースを追加してみて」


「……こう?」


「お、正解。で、今それが“映像ソース”だから……あとは音声ミキサーを確認して……」


コメント欄がわいわいしてる。


《朝倉めっちゃ真面目じゃん》《樹が先生なの新鮮》《えらい生徒》《めっちゃ素直に聞いてて萌える》《こんな朝倉も好き》


「……なるほど。これで自分の声とゲーム音が別で調整できるんだな。便利だ」


「そうそう。配信中に“ゲーム音うるさいです!”って言われたら、こっちでちょっと下げるとかできる」


「それ、言われたことある……。いつも樹が対応してたんだな。助かってた」


「だろ〜? 地味だけど、大事なとこだからな」


ちょっと得意げに笑う樹の表情が映る。


「なんかさ……こうやって教えるの、嬉しいな。俺にも朝倉に教えられることがあるんだな〜って」


《樹が照れてるのレア》《たまには先生になれるんだぞ!》《立場逆転っていいな〜》《朝倉に“助かってた”って言われて照れる樹かわいすぎ》《ちゃんと役に立っててよかったね》


「……あたりまえにできる人がいるのは助かる。俺が不得意なところ、任せられるのはありがたいよ」


「お、おう……なんか褒められてると照れるな」


「でも、知っておいて損はない。樹がいない時でも、ある程度自分でやれるようにしたい」


「いや、嬉しいけど……そんなにストイックにならんでも。俺いるし」


「うん、知ってる。でも、“できるけどあえて任せてる”と、“できないから頼る”って、意味が違うだろ?」


《朝倉、しっかりしてるな……》《名言出た》《考え方が大人すぎる》《お互いを尊重してて好き》《信頼感あふれてるなこの二人》


「……いやもう、それ聞いたら本気で応援したくなるな。よし、じゃあ次はディスコードでサーバー作ってみようか。こっちも結構便利だぞ」


「頼む」


いつもは圧倒的なスキルと知識量で周囲を驚かせる朝倉が、今日だけは“真面目に学ぶ側”。

一方で、普段はツッコミとフォローに回りがちな樹が、堂々と先生として立ってる。

そのバランスが、見ていてなんとも微笑ましい。


《最高の師弟関係》《朝倉、わかんなくてもちゃんと聞くの偉い》《樹が嬉しそうなのも嬉しい》《神回だな》《次は逆に朝倉が樹にメイク教える回希望》

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