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愛しいあなたと  作者: 飴とチョコレート
第二章 高校生編
112/152

100物語の振り返り

(ゲーム画面:協力型ホラー系アクションゲーム。二人で探索中)


「おっ、アイテム発見。……って、あー、これ使い道わかんねぇや。朝倉、見といてー」


「はいはい。あ、そういえばさ、こないだの“100物語”、思ったより反響すごかったな」


「……あれな。リスナーにも“本物だったのか”“途中でオチで裏切られた”ってめっちゃ言われたわ。

いや、俺も途中まで“えっ、朝倉、本当にやべぇやつに会ってたんじゃ……”って背筋冷えてたんだぞ?

まさかハイキックで勝つとは思わんやん」


「まあ……現実、意外と物理でどうにかなるもんだから」


「ならねーよ」


(コメント欄:

《この人ほんとに蹴って解決するのやめろwww》

《物理除霊系配信者》《怖かったのに最後の爽快感よ》


朝倉「……でも、まあ、実際のところ――うち、けっこう“いる”からね」


「……ん?」


「樹の家。霊的な意味で。

昔から気配はあったし、知り合いの人から“良い札”もらって、ちゃんと貼ってあるよ。玄関と寝室の上。見えにくいとこだけど」


「……は?」


朝倉「うん?」


「いやいやいやいやいや!? おれそれ初耳なんだけど!? え、なに? いるの!? いるのに住んでたの!?

なんで教えてくれなかった!?」


「害はないから」


「そういう問題じゃねえよ!?

朝倉、俺、その家で風呂入って寝て、ゲームして生活してるんだけど!? 害ないって言われても心臓には害あるよ!?」


「うーん、だから大丈夫だよ。

あの手のお札は、目が合っただけで“入ってくる系”のやつを弾くから。ちゃんと効いてるし、実際、この前のホラー配信も“たまたま”だったし」


「全然安心できねぇ!! “たまたま”ってなんだよ!!

俺が一人で配信してる時に、急に気温下がって、カメラぶれるわ音鳴るわ、最後にはおまえが急に来て虚空を蹴って解決したやつだろ!!?」


「……うん、あれはちょっとレアケースだったね」


「“ちょっと”じゃねえよ!! あのあと風呂で思い出して冷水ぶっかぶったんだからな!?」


(コメント欄爆笑)


《霊より朝倉の方が怖い説》《無自覚に住んでた樹かわいそう》《お札貼られてる家とかもう引っ越すレベル》《樹の生活にどれだけ黙って影響与えてるんだよwww》

《“害はない”が朝倉の口から出ると全く信用できん》


「……でも、俺が居るから大丈夫って思ってくれてもいいよ?」


「いや、それは……まあ、頼りにはしてるけども……。

っていうか、家のことに関してはちゃんと“事前に”言ってくれ!せめて“いるよ”って!」


「……怖がると思ったから」


「実際怖ぇんだよ!!!」


(コメント欄:

《草》《完全に夫婦喧嘩》《“いるよ”の一言が怖すぎる》《朝倉のフォローが逆に怖いのほんと草》


「でも……まあ、樹には“入ってこない”ようにしてるし、何かあっても、俺が全部追い出すから」


「うわ、急にかっこいいこと言いやがった。ズルいなそれ……」


「ふふ。安心して寝て。俺、たぶんその辺の霊よりタチ悪いから」


「そこは素直に“守る”って言えよ!」


(コメント欄:

《朝倉最強説》《守ってくれるの怖い方》《朝倉って除霊師じゃないよね??》《いっそ霊の方が逃げそう》

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