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これが異世界転生?

カクヨムでは先行して投稿しています。よろしければそちらの方も見ていただけると嬉しいです(*^^*)

「ちょっと買い物行ってきてー!」

「はーい!」

僕、白鳥和哉はごくごく平凡な高校生だ。

学校でもそこそこのポジションでそこそこな成績だ。


たまに「優しい」と言ってくる人がいるけど、僕は小さい時おじいちゃんに言われたことを守ってるだけ。


「和哉、いい事をしたらその分いい事が返ってくる」

「いつ返ってくるのー?」

「それはわしにも分からん。けどどんな形であれいつか必ず返ってくる。そのことをよーく覚えておけ」

「はーい」

ようやく掛け算を覚え始めた頃に言われたので当時よく分かっていなかったが今では僕の心の中に刻んである。


青信号がパカパカと点滅している。男の子がそれでも走り出す。昔は僕もあんなことをしていたと思ったら…


「ピッピー!」

「危ない!」

勢いよく曲がってきたスポーツカーに男の子がぶつかりそうになる。

僕は思い切り男の子を押した。


良かった…これで…あの子は助かる…


「え?」

どこだここ?見慣れない天井、中世ヨーロッパのような雰囲気の家具たち。

と言えばテンプレっぽい。

そう、僕、白鳥和哉は カズヤ・イーストに転生していた。


そこは同じ名前なんだ…


「主様!カズヤ様が目覚めました!」

メイドらしき人が呼びに行った。

「ふん、人騒がせな奴め。」

「申しわけありません。お父様」

僕のお父さんにあたるイースト家当主ガルバス・イースト。


なんでこんなごつい名前を覚えてるのかと言うと多分この10歳までに染み込んだ体の感覚が教えてくれたのだろう。


とりあえず現在の僕の立ち位置を整理しよう。

僕はイースト辺境伯家の三男。10歳。

身長は145もないくらい。髪は黒色。この世界で黒はあまり良くないらしい。地味だし、何より闇の印象がよくない。

僕を産んだお母さんは6歳の頃に病で亡くしている。


そして僕には2人のお兄ちゃんがいる。元々どちらも側室の子供だが、お母様が亡くなってしまったので、代わりにあのババ…ザバス様が正妃となっている。


そして僕は

「カズヤはへなちょこだから頭をぶつけたんだねー」

「ざっこwだから俺らみたいにろくな魔法も使えないんだよ」


こんな感じで小学生みたいな煽り方をする中学生くらいの歳のお兄ちゃん達にバカにされる。僕は転生というガチャでハズレを引いた感じだ。

まぁ奴隷スタートよりはいいのかな…?


ここ僕がいるのは二階建ての別館だ。

元々はあのババ…ザバス様が使っていたが、正妃になると同時に僕にこの館を押し付けたみたいだ。


食事は自分で作らないといけない。メイドは本館に全員いる。僕のために人員を割くのは無駄なんだと。

なので食材だけ1週間に1度届けてくれるだけでそれ以外は何もしてこない。


実質ひとりぼっちだ。


これが異世界転生…なの?

僕が想像していたよりずっと厳しい世界なのかもしれない。



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