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【第1話】日常から




「また俺tueee系かよ」

「唯我は俺tueee系きらいだなぁ」

「やっぱ男なら0から始めて努力して強くならなきゃ」


 そう。俺は漫画やラノベを読むがどうにも俺tueee系が好きになれない。


 最初から最強のステータスで物語を始めるよりも、コツコツと努力をして強くなっていくスタンスの方がそのキャラに魅力を感じる。


「まぁ好みなんて人それぞれだから好きなものを愛でたらいいんだけどな」


 友人は俺が苦手なジャンルも布教活動ということで勧めてくる。


 友人と放課後に二人でお互いの好きな漫画やラノベを紹介しあい感想を言い合う。

 そんな些細な日常が俺は好きだ。


 正直、高校二年生にもなってデートの一つもせずただ本を読み漁るってのはどうかと思うが

 放課後の活動に正解なんてない。なんて自分に言い聞かす。


 キーンコーンカーンコーン


 夕暮れ時。全校生徒帰宅の時間を知らせる鐘が鳴る。


「さて、チャイムも鳴ったことだし今日もお開きだな」


 友人が開いていた本を閉じたのを合図に俺も手に持っていた本を閉じ

 カバンに仕舞う。


「じゃあこの俺tueeeは借りて帰るわ。感想はまた明日」


 好きではないとはいえ嫌いではないので帰ってからの今日のお楽しみにしておく。

 積み本は多々あるが、消化順位は借りた本だ。気付いたら返し忘れそうだし。


「じゃあまた明日」

 校門まで今日読んでいた内容に関して感想を言い合ってはいたが

 門からは帰り道が逆のため、ここでお開き。

 それぞれの帰路につく。


「さて、今日のつまみは何にしようか」


 つまみとはいってもお酒を飲むわけではない。

 読書のときのおともは何にしようか。


 なんだかんだで続きが気になるから早く帰って読みたい

 なんて雑念混じりに歩いていたからだろうか、普段から見落とすことがない信号機を見落としていた。



 もちろん信号の色は赤。



 クラクションの音とともに右側から大きな衝撃が走った。

(やばっ!)

 なんて思う頃には意識が途切れ世界がブラックアウトしていく。



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