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物書きな僕ら  作者: まさるしー
4/6

物書きな僕ら4

[この程度で無くならないよ?実花]

「久々に聞いた特撮ヒーローの曲、良かったよ」と幼馴染みが言うので僕もかけてみました。鼓舞するようなハイペースの音楽にアドレナリンがドバドバでるのを感じます。

そらで口ずさんでいると所々歌詞に違和感があります。

ネットで歌詞を検索すると真逆の意味に歌ってたりして、幼き日の自分の耳掃除をしてやりたいです。

でもまぁ、語彙力がない時期ってそんなもんですよね?きっとこんな体験してるの僕だけじゃないと思う。ぐるぐると一人でそんな問答をしていると、

弟が部屋に入ってきました。聞いてほしいことがあるといいます。

「兄ちゃん、俺、彼女できたんだ。初デート今度の土曜日なんだけどどこにつれていったらいいかな?」

あぁ、この弟は兄に恋人がいるように見えているのです。変えるべきは弟の認識か現実かの悩みが増えました。

なぜ、人生には悩みが次々と積み重なるの?と悩むことも、もう1つ増えることになってもう笑うしかありません。


実花に手渡しながら「マジで弟に彼女できた」と口添える。


[その威勢はどこまで保てるかな?]

幼馴染みの苦悩している様をニヤニヤとみながら音楽を聴いていた。

「その曲好きなの?」

不意に声をかけられる。スマホに繋いだイヤホンを指差して聞かれた。音漏れの注意だろうか?

「えっ!?ごめん」慌てて外して謝る。

同級生のその子は、

「いや、こっちこそごめん」

と、頭を下げた。

「その、見えたものだから」と指差した先はスマホ画面。あぁ、思いっきり特撮ヒーローの画像……。

「幼馴染みの影響でね。でも、これ元気でるよね」

相手の出方を探るように返すと

「あぁ、作品をみてる訳じゃないのか」

しょんぼりとした表情をされた。

「見てるよ?」そう答えるとパッと顔を輝かせていくつかの登場人物の名前を出される。そのすべてを「わかる」と返していると

「あの、友達になってくれる?」と申し出られた。

幼馴染みとも気が合うだろうと思い、いつか三人でDVDを囲むのも楽しいだろうなぁ。そんな空想とともに頷いた。


[同志居ったのか……]

これって小説って言えるんだろうか?

そんな疑問をぶつける相手を探して飼い猫のミィたんの喉を掻いています。

そろそろ梅の花が咲く気候になりました。桜が咲けばいよいよ残りのカウントがわずかなのを自覚せざるを得ません。でもまだ梅の花なので今は梅干し茶漬けが食べたいなぁとかのんきなことを言ってても許されると思います。

弟がデートに行ったので僕はミィたんとデートなのです。

何をいってるのかは、もはや僕にもわかりません。そういえば今夜はからあげなのですけど、恐らく弟の分の唐揚げを1つつまみ食いすれば、崇高な文章がかけるようになる気がします。

では、油がつかないようにこのノートは鞄に仕舞いますね。


[あぁ、もうすぐ卒業ね]

「兄ちゃんが僕の唐揚げとったんだもん!!」

顔を真っ赤にして母親に言いつける弟を、なす術もなく見守る兄。

「お兄ちゃん、なんでそんなことをしたの?」穏和な母親の問い掛けが兄には1番堪える。

弟に彼女ができて羨ましかったからだなんて口が避けても言えない兄は

「間違えただけ!2個やるから!な?」とその場を脱出する。


まだ固い梅の花の蕾がその光景を微笑んでみている。


[あれ?先にギブアップかな?]

今日は本屋さんに行きました。お気に入りの漫画の最新刊を買うためです。

いつもより少ないページ数なのに値段が変わらないのは釈然としません。ですがまぁ、ネタがなければ長くはかけませんよね。致し方なしとして許してあげます。僕は心が広いから。

帰り道ウグイスの鳴き声が聞こえてきました。まだへたっぴのその声にかつて誰かさんと練習した自転車の光景がダブります。自転車に乗れるようになった誰かさんは何になる夢を持っていたんだっけ?ふと頭に浮かんだ疑問はしかし、コンビニで一足早く微笑む桜餅にかき消されるのでありました。


[一文字でも書いてたらそれはもう小説だから]

高校の採寸の帰り道さくらの蕾が目に入った。

高校は通過点、教育学部に行って教師になるのが私の夢。

私が悩んでた時にそばにいてくれた恩師のような、勉強以外の事も教えられるようなそんな教師になりたい。

母が進学祝いにと連れていってくれたカフェで偶然出会った特撮ヒーロー好きの子。

せっかくだからと一緒にパフェ食べたのだけど、盛り付けに喜ぶその言葉の選択がすごく独特で興味深いの。

人生で触れてきた物で

自分の中から出てくる言葉が変化するってのは聞いたことある。

先に出した恩師にも、いろんな人と話をしてみなさいって言われてる。

その意味が今日すとんって私の心に落ちた。

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