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プロローグ

日の光が差し込むことさえ稀な程の木々が生い茂り、一度入れば二度と出てくることの出来ないと言われている通称「魔の森」。

入ることが禁止されているわけではないが、そのような噂の森に近づくものなどいない・・・ただ、誰にも迷惑をかけず自ら命を絶ちたいと望む者のみが近づく森というのが誰もが知っている「魔の森」の姿だ。


そんな「魔の森」に一人の女性・・・いや、まだ10歳前後に見える幼い少女が一人で歩いている。

細い枝のような手足に、もしかしたら元は白かったのかもしれないが今は薄汚れ灰色がかったワンピース、金色なのか茶色なのか分からない程にくすんだ腰ほどもある長い髪は何かにひっかかったのか所々千切れたように短い。

だが少女を一目見たものが一番に視界にいれるもの、それは左右の異なる色をした瞳だろう。

左目は燃えさかる炎のような赤い瞳、右目は深い海の底のような青い瞳をしており、今でこそ泥や埃で汚れてはいるがちゃんと汚れを落とせば可愛らしくなるであろう整った顔の中でも特に目を引く。

そんな不思議な瞳を持つ少女がじっと前を向きただ只管に深い森の中を歩き続けている。

時折足元に転がる石に躓きそうなりながらも森に入ってかれこれ1時間は経っただろうか。

ふと少女の足が止まった。

少女の周りは左右前後見渡す限り木々が生い茂りもうどこから少女が森に入ったのか、どうすれば森から出られるのか、自分はどこにいるのか、何もわからない。

二度とこの森から自力で出られない。

そんな状態になってようやく足を止めた少女は、少女自身が記憶のある限りでは始めてその両の瞳から涙を流した。

それは小さな子供が母親に縋って大きな声をだして泣くようなものではなく、ただただ静かに涙が零れ落ちるだけだったが。

そんな泣き方しか知らないのかもしれない幼い少女は暫くしてぐいっと右手の甲で自分の涙を拭うと、近くの大きな木の傍まで行きその木を背もたれに座り込んだ。

まだ幼い少女にとっては長い時間休むことなく歩き続けたせいだろう。

膝を立てそこに顔を埋めるとそのまま意識を手放した。

まだまだ拙い文章ですが読んでくれる皆様大感謝です。

まったり更新ですがこれから宜しくお願いいたします。

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