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モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。~どうせ地球には帰れないし、ロボ娘と猫耳魔法少女を連れて、惑星侵略を企む帝国軍と戦います。  作者: 津嶋朋靖
第十六章

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エレベーターシャフト強襲

 ミールが作った僕の分身体は、ミール本人の分身体を抱き上げると小部屋から出て行った。

 

 それから、ほどなくして……


「カイトさん」


 分身体を操作していたミールが口を開く。


「動物達が、分身体を追いかけています」


 どうやら、うまく引っかかってくれたようだな。


「よし。そのまま分身体を、第四層への傾斜路へ向かわせて」

「はーい」


 僕の目的は、山頂基地との通信回復……と、敵に思わせる事ができれば、この作戦は半ば成功。


 本当の目的は、エレベーターシャフト強襲だ。


 ゴンドラ内部に送り込んであるドローン二号からの映像を出してみた。


 六人の交代要員は、食事を取ったり、仮眠したり、本を読んだりと完全にくつろいでいる。


 この状態から、どの程度異変に即応できるだろうか? と思って、先ほどゴンドラの屋根にいるドローン三号に大きな物音を立てさせてみた。


 結果、クローン達はほとんど音に反応なし。


 二人だけが「ん?」という顔で上を見上げただけ。


 レム神が接続していると言っても、元々ろくに訓練もしていない人間では、こういう時に即応できないようだ。 


 ていうか、天井から大きな音がしても無関心って、一般人以下の危機意識だな。


 まあ、その方が僕は助かるが……


 小部屋の前に待機していたドローン一号が、警報を鳴らしたのはその時……


 小部屋の前に、熱源体が接近中。


 映像を出すと、一頭のヒツジだ。


「これも、レム神に接続されている動物でしょうか?」


 タブレットで映像を見ていたミールが呟くように言う。


「おそらくそうだろう。ただのヒツジがこんな草も生えていない通路を、一頭だけで彷徨(うろつ)いているというのはおかしい。レム神に操られて、偵察していると考えた方がいいだろうね」

「第四層への傾斜路に向かわせた分身体も、五頭の動物に追いかけられていますが、レム神はあたしの能力を知っていますからね」

「ミールの能力は知っているだろうけど、分身体を見破るにはデジカメが必要だ。動物の目では見破れない。でも、今追いかけているロボットスーツが、実はミールの分身体ではないかとは疑っているだろうな」


 とにかく、僕達が小部屋から出るのは、ヒツジが通り過ぎてからだな。


 その前に、エレベーターシャフトまでのコースをマップに表示。


 ここからエレベーターシャフトまでのコースは三つある。


 その中の一つは、広場を通るのでアウト。広場にはヤギとヒツジがいっぱいいる。


 もう一つは最短コースだが、今通り過ぎたヒツジが向かっている方向なので使えない。


 最後に残ったコースは、四つの曲がり角がある道程四百メートルのコース。


 ここしかないな。


 程なくして、ヒツジは曲がり角を曲がって姿を消した。


「ミール。出るよ」

「はーい」


 通路へ出て周囲を見回す。


 動物達はいない。


 足下に目を向ける。


 光学迷彩で姿を隠していたドローン一号を拾い上げた。


 そのまま僕とミールは、エレベーターシャフトに向かって走る。


 曲がり角にくる度に、ドローンを先行させ、動物がいないか確認しながら進んでいった。


 最後の曲がり角へ来たとき……


「ストップ。ヤギがいる」

「残念ですね。後少しだと言うのに」


 エレベーターのドアは半開きになっていた。


 その半開きしたドアの前に、二頭のヤギが門番のように立っている。


 実際に門番なのだろう。あのヤギに姿を見られたら、それはレム神に伝わり、レム神からの命令がゴンドラ内部の交代要員に行ってしまう。


 交代要員が対物(アンチマテリアル)ライフルを持ってゴンドラの屋根に上がってきたらアウトだ。


「カイトさん。どうします?」

「レム神が対応する前に、強襲するしかないな。ミール。分身体を作ってくれ」

「戦闘モードにするのですね?」

「そう。今からあのヤギの注意を反らす。その瞬間に内部へ駆け込むんだ。僕は中継機を破壊するから、ゴンドラ内部にいる交代要員が上がってこないように、ミールはハッチを押さえていてくれ」

「はーい。でも、注意を反らすってどうやるのです?」

「ドローン三号を使う」


 僕はミールが分身体を作るのを待ってから、ゴンドラの屋根の上で待機していたドローン三号を操作した。


 ドローン三号から見ると、二頭のヤギは尻を向けている。


 その尻に向かってドローンを体当たりさせた。


 ヤギは驚いてこっちを振り向くが、光学迷彩で隠れているドローンは見つけられない。


 さらにもう一頭の尻に体当たり。


 今だ! 


 ヤギは二頭ともこっちを見ていない。


 曲がり角から、エレベーターシャフトまで五十メートル。僕が生身で駆けたら七秒かかる距離だが、ロボットスーツを装着した僕には一秒で十分。


 戦闘モードになったミールの分身体を抱えて、僕はエレベーターシャフトに駆け込んだ。


「ミール! ハッチを」

「はーい」


 ミールはハッチを閉じて押さえつけた。


 その間に僕は、ベッドに横たわっているクローンに駆け寄る。


 クローンの頭からケーブルで繋がっている黒い立方体がある。


 これがBMI本体か。


「ブースト!」


 三つのBMIを破壊した。


「ミール! 引き上げだ!」

「はー……きゃううう!」


 突然、ミールの分身体が消滅した。


 何があった?

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