第81話 コスモ系の指輪
30分ぐらいでノア達が無事戻って来た。これで問題ないでしょうとデルタも言っていた。
今日は、家1号で全員寝た。
広くなったから16部屋の個室が余裕で作れた。
私も部屋に入り、まずは短刀のコピーを全員分作り、部屋の中に転送ポイントを登録。
一度、ロンレーンの屋敷に飛んで、全部の短剣で庭に登録ポイントを登録した。次に町の外の登録ポイントに飛んで、2個目の登録ポイントを登録した。これで、何かあった時は皆集合できるな。
そして戻って来て、星形の魔物を1体出した。
何の武器にするか迷う。鑑定できていないから、まずは1体をそのまま使って【錬金】して付加効果を確認したい。
錬金や複製で武器や防具にしてしまうと、調整や合成はできるが別の武器や防具に変更できない。
使わない武器なら無駄になってしまう。解析すれば付加効果を次の武器でもアイテムでも付けられるのだが、星形魔物の数は余り多くないので、できれば無駄にはしたくない。
作ってから解析はできるが、メタル系みたいに高い攻撃力だったら攻撃力までは真似できない。攻撃力というより特殊効果系という感じもするから1つ作ってみよう。
無難なところで、剣か槍だな。
剣にしよう。1体を【錬金】で剣を作る。
【鑑定】
名称:コスモリトルレッドの剣
種類:剣
攻撃力:1000
守備力:0
付加効果:コスモリトルレッド
付加効果コスモリトルレッドをクリック
付加効果:コスモリトルレッド
飛行
え?飛べるの?でも、アイテムにした方が良かったな。飛ぶ付加効果の剣って。
無駄になってしまったな。解析だけしておこう。
小さい星形魔物で赤かったな。確かに・・・・。まんまですか。分かり易くていいですが。
他のも試そう。
【鑑定】
名称:コスモリトルブルーの指輪
種類:指輪
攻撃力:0
守備力:10
付加効果:コスモリトルブルー
付加効果:コスモリトルブルー
透明化
もしかして、特殊系ばっかりか?これは今晩寝られないぞ!別れる前に、皆に役立つものが渡せるぞ。
特殊効果だから他も指輪の方がいいな。
海の時の指輪みたいに合成できれば最高だな。
【鑑定】
名称:コスモビッグイエローの指輪
種類:指輪
攻撃力:0
守備力:100
付加効果:コスモビッグイエロー
付加効果:コスモビッグイエロー
分身
色は3色、赤青黄。大きさは様々あったがビッグとリトルの2種類だった。
飛行、透明化、分身、偽装、伸縮、隠蔽の6種類だった。
合成はできるのだが、逆に使い勝手が悪かった。
試しに合成を透明化と分身でやったが、指輪を装着と同時に付加効果が発動する。
やりたいことだけを此方の意思で発動するのではないから、1つにしていた方がいい。
必要になった時に装着するのがいいようだ。
付加効果の特性で発動にも違いがあった。透明化と分身は装着時にすぐ発動する。
分身は1体だけ出た。更にもう一つ指輪を填めると、もう1体出た。
飛行と伸縮は思い通り操れる。偽装と隠蔽は、したいものがセットできた。
装着時にメニューが出てくるのだ。一度セットすると、填めてる間はずっと効果を保っている。リセットしたい場合は指輪を外せばいいだけだった。
全部指輪でもいいが、デザインは変えてやらないといけないな。種類が分かりやすいような色やデザインにしてやろう。
隠蔽と偽装は姿や気配だけではなく、ステータスにも偽装と隠蔽ができたので、これだけは合成した。
【鑑定】されたら、皆 人間じゃないってバレてしまうから、これだけは絶対完成させて皆に配らないといけない。
いつもなら5分も掛からず錬金でも複製でも出来るのに、このコスモ系は1つ作成するのに30分も掛かった。コスモ系の持つ付加効果も同様だった。
私のチーム分は後でいいとしても、他の2チーム分は作っておきたい。全部で10個、これだけで5時間かかる。
それを2種類、更に合成。間に合わんな。1日出発を遅らせるか?
そうした方がいいな。折角良い物が見つかったのに絶対に渡してやった方がいい。
朝食の時に、短刀はできていたから、忘れないうちに先に配っておいた。
その時に【鑑定】と【魔眼】を持っている者に、ココアに指輪を装着させ見させた。
隠蔽の指輪を装着した時は、何も【鑑定】できないことが確認できた。【魔眼】でも同様だった。偽装の指輪をはめた時は、レベル10で各ステータスも低めでスキルや耐性、ユニークスキル、称号はすべて無しにセットしたが一部偽装できない部分もあった。私も一緒に【鑑定】したら結果は同じだった。
だが、隠蔽と偽装を合成した指輪だと、完璧に偽装できていた。
やっぱりこれだな。最低でも15時間かかるな。
1日出発を延期することを告げ、再び指輪制作のために家1号に籠る。
今日は自由でいいが、暇ならコスモ系の魔物を獲って来て貰うように頼んでおく。
ノア、ヒマワリ、リク、ユニコの移動組は、短刀の地点登録を増やすため各地に飛んで行った。
ノアはいいが、他の者は熟練度上げも兼ねているそうだ。デルタの案だった。
やはり【超高速移動】より【神速移動】にしておけば、今後も何かと便利だからだ。
ノアは南、ヒマワリは東、ユニコはアゲハを護衛に付けて西、リクが北。北はツンザンブレーン連邦だから【隠形】が使えるリクが担当した。ユニコにはアゲハが一緒に行って祠と石碑とダンジョンにも登録をして来てくれた。
今いる地点をポイント登録しておく。夜に戻って来てそれぞれの登録ポイントに一緒に行ってすべての短刀に登録を完了させた。50か所ポイント登録をしてくれたようだ。
大体が町の外に地点登録をしてあり、移動には馬車を使う必要も無いぐらい登録してきてくれた。
地点登録は消すこともできるようだが、99か所になればもう1本作ればいいだけし、勿体ないから余程無駄なところでは無い限り地点登録は消さないようにした。
私の元にはココアが残ってくれ、昼食もココアが作ってくれた。残りの者はコスモ系を探しに行ってくれてた。
コスモ系探索組は、大した成果は無かった。コスモ系の群生地は、やっぱりソラが見つけてくれたのだが、これ以上の種類はいなかった。300体獲ったのに。ただ、群れのボスにキングが1体いたので、それが最大の成果だった。
他にも道中で出会った魔物は狩って行くので100体程度の魔物は獲っていた。
この辺りは、魔物のランクも高いようなので、ここを拠点候補にしてもいいのだが、ツンザンブレーン連邦が近いので、別の候補地を探したい。
次の日の朝、隠蔽と偽装を付加した指輪をそれぞれに渡し、ララには伸縮を付加したメタル系の槍を作ってやった。透明の指輪もギリギリ間に合った。
それぞれに渡し、ミルキー班、ショーン班を見送った。
皆うまくやってくれるだろう。
ミルキー班は各地の探索だから、出来る限り馬車での移動をお願いした。
ショーン班は短刀の転送で転移して行った。
念話は繋がるだろうから、何かあったり集合したい場合は連絡をくれるように念を押しておいた。
「さあ、私達も出発しようか。まずはユニコが引っ張ってくれないか?」
「はい。」
「じゃあ、中央のバンブレアム帝国に向かって頼むよ。」
「はい。」
御者台にはリクに乗って貰って、魔物対応をしてもらった。
ユニコの【超高速移動】も【神速移動】に進化していたが、ゆっくり行って貰った。拠点探しも兼ねているし、指輪制作の時間も欲しかった。この班の分はまだだったからね。
リクも【超高速移動】に進化したと自慢していた。
ゆっくりとは言っても、通常の馬車移動よりは遥かに速い。
私達は皆と別れてから、3日でバンブレアム帝国に到着した。
もう転送ポイントは登録済みなので、地点登録の必要も無いからそのまま馬車を収納して入門の列に並ぶ。もちろん見られないように。この時にも遮断+隠蔽の指輪は活躍した。
列のすぐ後ろでユニコが人型に変身して馬車を収納しているのに、列に並んでる者は誰も気づかなかった。コスモ系、ソラは良い魔物を見つけてくれたな。
入門時は全員、冒険者カードで入門した。




