第56話 レベル上げ
ミルキーにお願いして、鍛冶屋でララとロロの防具の新調を頼んだ。
今 あるものでいいから、寸法だけ整えてと頼んで2人と行かせた。
コピーで、最優先で作ってあげるよ。最強の武具を。フフフフフ。
さっきソラの分が終わったから、次はココアの分。ミルキーたちの分をやっている間にミルキー達が帰って来た。
ララとロロの防具を受け取り先に取り掛かる。
メタル系でコピーすると鉄の部分だけができた。皮の部分はドラゴンの皮だな。
ファフニールを解体してたはずだな。素材を出してコピー完了。
同じ要領で、二人分完成。
鎧・盾・兜・靴・脛当て・小手・鎖帷子。全部で防御力2000って・・・・。鉄部分より、皮部分が多くてこれか。フルアーマーならどうなるんだろ?付加効果も付いている。
これでソラの回復薬と結界で安心だな。過保護過ぎるか?
武器は何にするんかな?夕食の時にでも聞いてみよう。
なんなら初めは、盾2つでもいいんじゃないか?念のためもう盾をもう2個作っておこう。
ソラとココアとミルキーの分は、預かっているから明日の朝までには仕上げないとね。
武器が無くても問題ないだろうけど、あった方がいいしね。
夕食になり、聞いてみた。
「ララとロロは 得意な武器ってあるのか?」
「2人共、特にはないんだけど、覚えたいのは剣かな。」
「どんな剣だ?」
「大剣がいいな。両手で持つやつがいい。」
「ボクは片手剣。二刀流が格好いい。一番得意は拳闘だけどね。」
「んーどっちも無いな。拳闘だったらナックルか。それも無いな。明日は両手で盾を持っとけ。」
「「えーーー」」
「まぁ、盾もいらないぐらい最強防具ができたけどな。食事が終わったら出してやるよ。」
食事が終わり、防具を出して着せてみた。
サイズはピッタリだ。なかなか様になってる。
メタルの額当て・メタルの盾・メタルの胸当て・メタルの小手・メタルの脛当て・靴の先にメタルの入ったメタルの靴・インナーとしてメタル純度100%の鎖帷子。
メタル系で作った武器・防具は驚くことに非常に軽い。見た目も綺麗だし、この子達には丁度良かったかも。
あとは任せて簡易家に戻る。【複製】を再開する。
初めのうちは複製に40分ぐらい掛かっていたが、最後は5分も掛からずコピーできた。
薙刀の刃身は一旦置いておいて、剣と弓を先に完成させ、槍と剣と薙刀は刃身の部分を複製した。
柄の部分はニンフを使い、握り手の柄巻には悩んだ末、やはり、ドラゴンの皮にした。一番しっくり来たから。でも、素材として解体済みだったので、ドラゴンの付加効果は付かなかった。ファフニールというドラゴンの皮を使った。素材の場合は必要な分だけで足りるので、全部の武器の分を作っても、1体分でもまだまだ余った。
途中で【工匠】も熟練度がMaxになり【名工】を覚えた。作業が終わる頃には【名工】の熟練度もMaxになっていた。
フルメタル素材がランクの高い素材だから、1つ【複製】するのにも熟練度の上がり方が大きいんじゃないかな。
メタル系で作った武器は、1500~1600の攻撃力だった。
朝、それぞれに武器を渡し、皆を送り出すとまた試験家に籠った。
いけいけ戦闘狂達にララとロロを任せるのは不安だったが、これだけのメンツが居れば怪我をすることも無いだろう。
昨夜も寝なかったが、まだまだ寝なくても平気だった。まだまだ試したいこともあったし。
複数のメタル系を合わせられるか?だった。
昨日、作業が終わった時に気が付いたんだが、スキルにも【錬金】を覚えてたのだ。
【那由多】からメッセージが無かったのか、集中していて気付かなかったのか。
恐らく、【名工】がMaxになったので覚えたんだろう。
【錬金】
武器・防具・アイテムの作成、合成、付与。
自分で1から作れるのだ。技能の(錬成)とは一味違うようだ。
あと、合成と付与。付与は効果を付加するのだろうと思うが合成は素材を2体用意して合わせるのか?できている武器などに合わせていくのか?
結果、どちらもできた。合成された武器には+1が付いて、1割攻撃力が上がった。
もうこれ以上の強い武器は必要ないのだが、試しているうちに楽しくなって集中しているうちに、今作っている全部の武器に+10が付いていた。
やり過ぎたー。攻撃力3000って、武器を持つだけでショーンぐらいの攻撃力を持つことになる。グリフォンを攻撃力1の人が倒すってあり得ませんねー。
ララとロロだけで東の森を制覇できそう。
称号にも鍛治神金山彦が付いた。
鍛治の神様だ。
たぶん、一つでも金貨1000枚どころの話では無いだろうな。
ブルードラゴンソードで攻撃力500で金貨1000枚だから。
それでも凄いんだけどね、メタル系の前では霞んじゃうね。金貨1000枚って1億円相当だけどね。
夕方頃に、武器の複製も一段落したので、庭に出た。
まだ、皆は帰ってきていないようなので、食事の用意をすることにした。
食事の用意が終わる頃、ノアの馬車が帰って来た。
「ただいま戻りました。」
「おかえり、丁度 夕食の支度ができたところだ。久しぶりに米も食べたかったし、今日はカツ丼にしたぞ。」
肉は勿論、魔物の肉ですが。
「兄ちゃん、ただいまー。ボクも早く戦いたいよ!皆が戦わせてくれないんだ。」
「そうなんだよ、私も早く戦いたーい!」
「あなたたちにはまだまだ危険です。結界の中から出せません。」
「ははは、ココアの言う通りだ・・・ぞ・・・?誰?」
「え?ロロだけど、ボク、もう忘れられちゃった?」
「まさか私の事も忘れちゃったのー?ねえタロウ兄ちゃん。」
「い、いや、ララとロロを忘れてないけど、お前達ララとロロなの?確かに面影はあるが・・・。」
「そうだよ、今朝別れてまだ1日も経ってないよ。どうしちゃったの?兄ちゃん。」
「え?いや?なんで?ココアはおかしいとは思わないのか?私だけか?他の皆もそうなのか?」
「そうだ兄ちゃん。防具が縮んだんだ。もうこれ以上調整できないみたいなんだけど、これって調整できるの?」
ララとロロらしいけど、もうすごく成長してない?
ララが160センチ、ロロは175センチぐらいになってるぞ?
ツンツルテンになってる防具も確かにララとロロに渡した防具だし。
防具が縮んだんじゃなくて、お前らが大きくなったんだよ。
【鑑定】
名前: 佐藤 ララ
年齢: 14
種族: 獣人族(虎)
加護: 佐藤太郎の加護
状態: 普通
性別: 女
レベル:36
HP 1575/1575 MP:1750/1750
攻撃力:1180 防御力:1087(+2000) 素早さ:1763(+12)
魔法: 火(1)・水(1)・土(1)・風(1)・氷(1)・雷(1)・闇(1)・光(1)・召喚(1)・転送(1)・空間(1)
技能: 刀(1)・剣(1)・槍(1)・弓(1)・盾(3)・料理(2)・採集(3)・解体(1)・回避(1)・遮断(1)・錬成(1)・研究(1)
耐性: 熱・風・木・水・雷・身体異常
スキル:【変身】1
ユニークスキル:なし
称号: なし
名前: 佐藤 ロロ
年齢: 11
種族: 獣人族(虎)
加護: 佐藤太郎の加護
状態: 普通
性別: 男
レベル:34
HP 1884/1884 MP:1702/1702
攻撃力:1301 防御力:1296(+2000) 素早さ:1288(+12)
魔法: 火(1)・水(1)・土(1)・風(1)・氷(1)・雷(1)・闇(1)・光(1)・召喚(1)・転送(1)・空間(1)
技能: 刀(1)・剣(1)・槍(1)・弓(1)・盾(3)・料理(1)・採集(2)・解体(1)・回避(1)・遮断(1)・錬成(1)・研究(1)
耐性: 熱・風・木・水・雷・身体異常
スキル:【変身】1
ユニークスキル:なし
称号: なし
確かにララとロロだが・・・、なんだ?この歪な成長は!熟練度、なんも上がってねーし。
レベル上げ過ぎだっつーの!それで身体も成長したのか?獣人ってそういうものだったのか?まだ1日経ってないぞ?
「あーー。皆は先に食べてくれ。私はちょっと頭を整理する。報告もあるだろうが、後にしてくれ。」
レベル6と3だった者が、1日でレベル30越え?そんなんアリ?しかも、ステータスが全部1000超えてるし。この伸び率は私の加護の影響?普通の冒険者でレベル30程度なら300平均でも高いんじゃないだろうか。しかも熟練度がまったく上がってないのは、本当に何もさせてもらえなかったんだろうな。そこは皆が守ってくれたんだろうが、これって、強いの?弱いの?わからん。弱くは無いよな。しかし、熟練度が未熟なものに、強い武器を持たすのも怖いな。自分や味方を傷つけてしまうかもしれんしな。
よし!レベルが下がることは無いから前向きに考えよう。
明日からは熟練度を上げるようにすればいいな。
「よし、整理できたぞ。ララとロロは先に防具を脱ごうか。ついでに先に風呂に入って来いよ。腹は減ってるだろうが、そんなナリじゃ飯も食べにくいだろ?」
おかわりーって言っていたが、先に着替えに行かせた。
「さ、今日の報告を聞こうか。」
「メタルをいっぱい獲ったんだよー。」
なるほどね、メタルを倒すと経験値高いからな。しかし、私もレベルが上がったんだよなぁ。
この前は、ニンフなんかを斬ってたからだと思ってたし、今日は武器を作ってたからじゃないかと思っていたが、上がり方が大きすぎた。たぶん、パーティだからなんじゃないだろうか?
パーティって、どこまでを言うんだ?どこまでも離れてもいいのか?従者関係だろうか?
「なるほどね、他には?あ、見せてもらった方が早いか。誰が持ってるんだ?」
「私とソラさんです。」
皆には待っててもらって、庭でソラとココアから魔物を出して貰った。
馬鹿じゃねーの??こいつら。獲り過ぎだって。ほぼ、メタル系だし。
そりゃ、ララとロロのレベルが30超えるわ。
あと、やっぱり前にも見た綺麗な魔物が混じってるな。これはなんだ?
「この綺麗な魔物って、なんだ?」
「メタルの居るところに、たまーにいるんだー。すっごく弱いんだけど、綺麗だからつい獲っちゃうんだー。色んな色があるしねー。」
ついって。確かに色んな色が居て綺麗だけど。
「魔物の名前は【鑑定】した?」
「したよー。クリスタルなんとかと、レインボーなんとかと、ゴールドなんとかだったよー。すっごく弱かったよー。」
ふーん。メタル系の経験値に対して、お金系の魔物なのかな?
明日、アラハンにも用事があるし、行って聞いてみるか。
魔物を全部受け取り、皆のいる所まで戻った。
戻ると、風呂上がりのララとロロが、皆に笑われていた。
服も小さすぎてピチピチを通り超えて、少し破れてしまっていた。
皆は服を持って無いし、私の服を貸してやった。
防具は、たぶん錬金で調整できると思うが、服はどうにもならんな。
どっちにしても今日はもう無理だ。服屋も閉まっているだろうから。
「結論から言うと、獲り過ぎだ。」
「でもぉ、今日ココアさんたちの武器を見たらぁ、わらわも欲しくなってぇ」
「その通りです。是非!我らにも頂きたく、力が入りました。」ショーンもなんだね。
ウンウンってアゲハとイロハも頷いてるし。
「わかったよ。でも、もういいからな。もう十分だから。もう十分過ぎるほど素材はあるから、先に欲しい武器について聞いておくか。どんなのがいいんだ?」
ノアが扇子を剣に変えて見せてくれた。貰って無い者たちもノアに頼んで同じように武器の形を作って貰い、見せてくれた。これは分かりやすいね。
昨日は、ララは大剣、ロロは二刀流って言ってたけど、今日の皆の戦闘振りを見てララはココアの薙刀かミルキーの伸びる槍がいいと言い出した。ロロも二刀流は自分に合ってないと悟ったらしく、長刀が良いと言い出した。子供だからね、コロコロ変わるよ。
ミルキーの槍が伸縮するのは、たぶんできないと思うぞ、ララさん。
「よし、皆の希望はわかった。ララとロロ以外の者には早めに作ってやるよ。ララとロロは明日、一緒に服を買いに行って、戻ってきたら魔法と熟練度を上げる稽古だな。だから練習用に威力を控えた武器を作ってやるから、それで慣れたら皆と同じものを作ってやる。」
「わかりました。」
「だれか、魔法を教えられるものは?」
「では、私達が。」とアゲハとイロハが手を上げてくれた。
「では、私は剣の方を。」とショーンも言ってくれた。
ショーンも(保育)が目覚めだしたかな?
他に、報告は無いかと尋ねたら、朝に門まで行った時に、ララとロロのカードが無いことに気付いたらしいのだが、馬車の中に隠して出入りしたらしい。
それも、明日ついでにやるか。次からは気付いた時点で報告をしてくれるように頼んだ。念話もあるんだしね。




