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第40話 家と馬車

お金が手に入ったので、工房に立ち寄った。

工房に到着すると、昨日置いて行った簡易家の作業にもう取り掛かっていた。

早く出来上がる方がいいだろうと、もう取り掛かってくれていたようだ。

お礼を言い、残りの金貨500枚を支払うと馬車に関するアイデアを言って工房を出た。




4日後、東の森に向けてロンレーンの町を出発した。


東の森や、人攫いや魔法やアイテムについての新しい情報は無かった。が、武器についてはミルキーが色々聞いてくれていた。


フルメタル系の魔物の素材はやはり究極の素材らしく、この町には加工できる職人はいなかった。この国でもいないらしい。ドワーフの国か東の国に行けば もしかしたらいるかもしれない。持っている素材ではガルーダという鳥系魔物が弓。エレファーといい象に似た鼻が2本あるバカでかい魔物の牙が剣や槍。サンダーライオンの魔法槍。エアシザースは剣。ドラゴン系も各種、武器・防具になるそうだったが時間がかかるそうだ。


ガルーダとエレファーとサンダーライオンとエアシザースの素材を置いて、弓 槍 剣 短剣をそれぞれ作ってもらった。


ブルードラゴンの牙で剣を作ってもらうため、素材だけは置いて来ていた。

時間はどれだけ掛かってもいいと伝えて。

これだけあれば、10本は余裕で作れるぞ!と言っていた。


素材は持ち込んだが、武器制作にはもちろんお金はいる。

素材が高価なのは勿論だが、素材があってもやはり高いのだ。

とは言っても、今の私なら余裕だけどね。

ドラゴンの剣の分も含めて、金貨200枚だった。

素材が無ければ、1000枚は行っただろうと言われた。

虎刀牙の刀の時もそうだったな。素材の占める割合の方が大分高いんだね。

ミルキーたちにも良いものを持たせたいしね。ここは奮発するべきだろう。


ミルキーさんのためならと鍛冶屋の親父が頑張って間に合わせてくれた。

ミルキーは槍、アトムは短剣を数本、ドレミは弓を専用に持つことになった。

どうやって持つのかというと、やっぱり小さくできるそうだ。


余談ではあるが、やはり私は刀の方がしっくりくるので、作れないかと聞いてみた。

答えはやはり、作れない。だった。

今のところ、手入れの必要は無さそうなのだが、一度見せて聞いてみた。

こんな業物の武器があるのにもっと手入れをしろ!と本気で怒られて、手入れの方法は教えてもらった。相当の業物らしい。確かにこれだけ戦ってきて刃毀れもしてなかったな。


防具についても聞かれたが、もう今更だ。

誰も防具は付けていない。町中を歩いている格好と大差ないのだ。

しかし、必要ないしねぇ。皆は服も変身で出しているだけだし、私も別にいらないし。



今回の移動での目玉はやっぱり簡易家と馬車だ。

外見は同じだが、中身の広さが半端なく広くなった。

キッチン・バス・トイレ・広めの食堂の他に6畳程度の個室が、5部屋確保できた。

今後、仲間が増えるかもしれないが、今のところはこれでいい。非常に満足だ。


魔石もBランクで15日、Aランクで60日保てるし、魔石をセットするところを5個作ってもらっていて1個ずつ順番に消費していくようにして、魔力の無くなった魔石から交換していく。魔石切れでの事故防止のためだった。

現在の相場で魔石は、Bランクで金貨5枚、Aランクで金貨50枚。


魔石だけで考えて、家賃が250万円って 贅沢だね。でも、魔石は持ってるし別に売らないから。私には家の方が大事だし。

使わない時は亜空間収納で時間は止まっているから、魔石をセットしたままでも問題無し。


次は馬車。

これも凝った。


内装空間の拡大はもちろん、乗り心地に工夫をした。

馬車のクッションをどれだけ良いものにしても、舗装した道なんて町の外に出れば無いんだから、視点を変えてみた。

ヒントはココアが風魔法で飛んでいたのを見て閃いた。


ノアに負けません!って宣言してから、風魔法を使って飛ぶ練習をしていたのだ。今では自由自在に飛べるようになっている。それを見たソラも「うちもー」とか言って飛べるようになってたし。私も練習はしているが、自由自在とまではいかない。飛ぶだけなら簡単なんだが、方向転換やスピードの調整に苦労している。


そう、その風魔法を利用して、馬車を少しだけ浮かせるのだ。

馬車を浮かせることで、どんなところを通っても、一切バウンドしない。乗り心地は最高の物になった。

馬車の底をドーム状にし、風の力を受けやすくする。そこへ四隅から風魔法が出るようにし、送り出した風を馬車の底で受けるようにしている。

底の素材もコランダムビッグタートルの甲羅を使ってもらった。硬いし元々ドームみたいな形をしているので加工が楽だったから。


風魔法の出力方法も、ニーベルトがいい仕事をしてくれた。

魔石を四隅にセットするだけで出来るようにしてくれた。1個だと強力な魔法が必要になるが、4つだとそれぞれが低級魔法でいいようで、負担も少なく魔石の消費が格段に抑えられた。1年間ずっと乗り続けても1/3も消費しないだろう。馬車にずっと乗り続けることは無いし、いらない時は魔石を外すか亜空間収納しておけばいい。このアイデアは今後普及していくかもしれない。

ニーベルトも「これは革命じゃ!」と興奮していたし。


馬の方はノアに変身してもらって頑張ってもらう。馬を買っても乗り捨てもできないし、邪魔になるだけだし。


一度、町の外へ試運転に行ったときは、何も引いてないみたいですわぁ、浮いているのですわねぇ。と言って自分も翼を出し、馬車ごと飛んだ時には吃驚した。しかし、快適過ぎて今後、移動には必ず使うだろう。

馬に変身しても【超高速移動】できるみたいだし。



今回の移動にも勿論乗っていて、昼前には丘の石碑に着いていた。文字通り、飛んできたんだからね。

私たちの行動が早いのは、移動に時間を掛けないのが大きいな。



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