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第154話 クラスチェンジ

「エル。クラスチェンジってどうやればできるんだ?」

「クラスチェンジというのは今のクラスから変わる事なんですが、皆さんどのクラスにも属していませんので、まずはクラスを決める所から始めます。」

「クラスって?」

「戦士ならその先に魔法戦士、聖戦士、重戦士、獣戦士、魔戦士、など上のクラスに変わるんです。」

「それがクラスアップだと思ってたよ。」

「お父様? 大丈夫ですか? それならどうやってレベルの壁を破るんですか? クラスアップでレベルの壁を破るに決まってるじゃないですか。」


あーはいはい、いつものあなた達の常識ね。でも、一理あるな。通常のクラスはLV99までで、その壁を超えるためのアップだと考えれば合ってるな。


「わかった、話しを進めてくれ。」

「はい、初めに決められるクラスとして、戦士、魔法使い、盗賊、鍛冶屋、商人、薬師、呪術師、結界師、召喚師、魔物使い、服飾師、料理人、などなど。まだまだたくさんあります。」


「それって・・・、いやすまんすまん、続けてくれ。」

ジョブじゃねーの? 言ったらまた、お前達の常識が待ってそうで言えねーよ。


「ジョブというものもありますが、クラスとは別の物です。クラスになるためには絶対何かの条件があるのです。一番影響があるのがユニークスキルです。」


別物だったー、言わなくてよかったー。


「ジョブは誰でもなれますが、クラスには条件が当てはまらないとなれません。」

「条件って?」

「例えば、武器の熟練度がMAXであるとか、スキルに【錬金】を持っているとか、ユニークスキルに何かつながりのあるもの、例えば【盗む】とかですね。」

「じゃあ、私達は問題無さそうだな。」

「そうですね、大丈夫だと思います。」


今後の為にももう少し聞いておこう。


「もし、なりたいクラスになるための条件が無い場合はどうするんだ?」

「ジョブによって培われるものもあります。熟練度をMAXにしたりするのです。同じジョブを続けることによってクラスを決めれる条件が付く場合もありますが、私が行なう場合はそんな条件も無くクラスを付けることができます。クラスチェンジには条件が付きますけど。」


イチジロウといい、エルといい、専門の奴らは凄い能力をしてるよな。


「クラスチェンジの条件って?」

「戦士系ならダンジョンマスターキラーの称号があればいいです。あと、先程も言いましたがユニークスキルやスキルが条件になる場合もあります。」

「それだけ?」

「あと、武器や道具やアイテムでクラスアップできるものもあります。お父様の作った武器やアイテムなら出来ると思います。」


「じゃあ、上のクラスにはなれそうだから、なりたい上位クラスの下位クラスを選ばないといけないんだな?」

「? どうしてですか? 条件が合えばどんな上位クラスにもなれますよ。」


また来た、こいつらの常識。

「まさかとは思うが、商人から聖戦士になれたり料理人から獣戦士になれたりしないよな?」

「当り前です。なれるに決まってます。」


もうその出鱈目なお前達の常識がわからないんだ。私のゲーム知識が崩壊して行くよ。


「じゃあ、まずはクラス付けするんだな? なんでもいいんだな?」

「はい。」

「私は何になれるんだ?」

「お父様とお母様はクラスにはなれません。」


アメーリアと顔を見合わせた。

「なんで?」

「私のお父様とお母様だからです。」えへん!


答えになって無いけど、別にならなくてもいいから説明はいらないよ。

そこ威張るとこでも無いからね、エルさん。


「クラス決めからだな、、(みんな)順番にやってもらおうか。」


クラス決めだから何でもいいんだけど、ほとんど戦士にしてもらったようだ。

違う所だとピアとユウトは商人を無難に選んだ。芸人はあったようだがお笑いでは無かったので商人にしたそうだ。ソラは薬師、イチジロウは料理人、ユニコは服飾師、ニコとゴロウが鍛冶師、ノアが遊び人だった。

遊び人って、それってクラスなのか? 上位クラスでちゃんと選んでくれればいいけどな。

意外な事にココアも薬師を選んでいた。調合ができるからね。


「上位クラスになる条件は?」

「さっき言いましたよね? 聞いてませんでしたか?」

「いや、聞いてたが。今クラスを決めたから次は上位クラスになるために何をすればいいんだ?」

「どういうことですか?」

「え? い、いや、クラスを決めただろ? それなら上位クラスになるために今のクラスの熟練度を上げるとかあるだろ。」

「上位クラスになるためには条件がある事はさっき説明しましたよね? それだけです。熟練度は上位クラスになった後でも同時に上がって行きます。」

「あのね、エル。もしかしてもう上位クラスになれるの?」

「なれるに決まってます。」


いや、私の中では決まってなかったよ? そんなに簡単になれてもいいの?

私の常識が通用しないのは十分わかってたつもりだけど、まだまだだったな。


「エルは続けてクラスチェンジをしてやれるのか?」

「ここには世界樹がありますから私には負担も無くできます。」

「それならやってもらおうか。皆! なれる者を聞いてクラスチェンジをやってもらおうか。選ぶ時間もいるだろうから先に聞いた方がいいだろう。」

「お父様? 何を選ぶんですか?」

「え? 上位クラスって条件が合えばなれるんだったら、幾つか選択肢もあるだろ?」

「選択?」

「まさか、選択しない? 選ばないの?」

「なぜ選ぶ必要があるんですか? 全部なればいいんです。」

「すまん、私の理解を超えた。勝手にやってくれ。」


順番では無く、なれるクラス全部に纏めてなれるらしい。楽でいいがありがたみが薄れるね。

でもこれだけ複数の上位クラスになれるのは珍しいのかな? なってる奴を見た事が無いからわからないね。

【鑑定】でも出ないし。

ステータスには影響を与えるらしいけど、自分にしかわからないらしい。例外としてエルのようにクラスチェンジを行なう側の者にも見えてるそうだ。

なんか楽しみを取られたような気分になった。皆の成長を見るのは私の楽しみでもあるんだけどね。残念だ。


私もクラスチェンジの薬は作れるんだけどなぁ。


ダンジョンマスターキラーWの奴は全員、戦士系の多くを取得した。

私の武器屋やアイテムも役立ってくれた。

世界樹の杖は魔法使い系、うちの必須アイテムからは転送師や忍者にもなれたようだ。

短刀と偽装+隠蔽や透明の指輪ね。


もう無敵だよね、君達。


それだけ使えるものができても、戦闘では武器で戦うんだよな。

いつも少し試しはするんだが結局武器での戦いで落ち着くよな。


全員のクラスチェンジも終わり、アメーリアとエルは帰らせようとした。

「エルありがとう。全員クラスチェンジも終わった事だし、もう帰っていいぞ。」

「お父様!」「タロウ様。」

「「私も行きます!」」

「え?」

驚いて2人を見た後、仲間の方に目を向けると全員が目を逸らす。

お前達、異空間の入り口の事を言っちゃったの? いつ言ったの、知ったら付いて来るに決まってるじゃないか。

だから言って無かったのにー。


「お前たち2人には危険すぎる、帰って来れる保証も無い。待っていてくれることを願いたいがダメか?」

「私はタロウ様に付いて行きます。」

「私もお父様に付いて行きます。」

「アメーリアは王が許さないだろ? エルだってイチコが許さないぞ。な、イチコ。」

「いいえ、タロウ様と一緒であればエル様はどこに行こうとも構いません。」


そこは察して止めろよ。

「危険かもしれないし、帰って来れないかもしれない。安全を確認してから連れてってやるって約束してもダメか?」

「タロウ様が帰って来れなくなるなんて考えられません。それなら私もお供します。守ってくださるんでしょ?」

「そりゃ守るが。」

「お父様と一緒に行くんです!」


仕方が無いか、もし元の世界を見つけたとしても帰って来るつもりではあるし。

魔王達も帰って来たって言ってたからな。


「わかった。一緒に行こう。」

「「はい!」」

2人共笑顔で答えた。



イチジロウはアジトで留守番。ピアとユウトの為にララとロロが付いてくれることになった。

ここで魔法陣を作ってもいいのだが、向こうから戻って来る時に誰か付いて来る可能性もあるから魔法の島まで行ってから海底神殿に行く事にしよう。


食料OK、武器OK、薬OK、簡易家・馬車OK、必須アイテムOK。

大丈夫だ。

「皆! 忘れ物はないか?」

「「「「はい!」」」」


まずは魔法の島の神殿に転移した。


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