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第143話 エル、ダンジョン制覇

執事さんも呼んで通信水晶を出した。


使い方の説明をして緊急の時には執事さんも使うように指示した。

くれぐれも間違って001~004には掛けないように念を押しておく。

私も自分用に123で登録したものを創ってある。間違う可能性があるので006~009番は封印です。それは渡した全員に言い含めてある。


お泊りになっては如何ですか? という執事の言葉を断って、アジトの屋敷に戻って来た。

食堂の建物を覗いてみたが、もう誰もいなかった。

3つの屋敷にもそれぞれキッチンはあるから、皆と一緒に食べられない時はそこで作って食べているものもいる。勿論夜食を作っている者もいる。


今日はアメーリアの所でご馳走になって来たので夕食はいらなかった。


世界樹の神子の父か。大役なんだろうけどピンと来ないし、他の連中と同じ扱いでいいだろう。アメーリアもいるからね。


翌日は朝食の時に後でアイスダンジョンに行くからアイスダンジョン組は入り口で待っていてもらうように言っておく。

エルは湖底ダンジョンに行く気満々だったが、こっちのダンジョンは一度も中を見た事が無かったのでアイスダンジョンに行く事にした。


城ダンジョンに寄って、エルの近況報告も兼ねてイチコに会って世界樹の金色の実をあと10個分けてもらった。あと2個しか無かったのでエルには必要だと思ったからだ。

寄ったらいつも葉と樹液と樹皮と実を大量にくれる。

昨日も貰ってるからと言っても渡してくれる。亜空間収納だからいいんだけどね。どんどん溜まっていくよ。


アメーリアの屋敷へはもう部屋の中に転移した。

2人共準備は出来ていたようなので、庭の木で隠れた所に転送ポイントを作ってからアイスダンジョンに3人で転移した。


皆ももう待っていた。私達が到着すると全員でアイスダンジョンに入って行った。


こいつらやっぱりダンバカでした。


ダンジョン自体は湖底ダンジョンと同じ40階層。

出て来る魔物レベルも湖底ダンジョンと同じレベル。まぁレベルは高いけどね。

ただし、その各階層のモンスターハウスの広さが5倍になってる。という事は出てくる魔物の数も5倍。フロアマスターは各方位に1体ずつ。ということは東西南北にタイタンが1体ずついるのだ。合計4体。

ダンジョンマスターだけは据え置きでアジ・ダハーカが1体のままだった。


順番待ちが嫌なのは分からなくも無いが、やり過ぎだろ。


こっちも分身の指輪がブーム中。

やっぱり最高で8体までしか出してないな、その辺が限界なんだろう。


結果、3周はやっぱりするのでエルのレベルは68になりました。

チビでももうレベル74になってるからね。

驚いたのが2周目にエルとアメーリアの2人でモンスターハウスをやるといって出て行きダンジョン中央でエルの【聖王気】が炸裂。ほとんどの魔物が一瞬で倒された。

うちの連中もまぁまぁダメージを受けた。昨日は一緒じゃ無かったから聖耐性が付いて無い連中だった。

皆は先日配ったHP全回復薬ですぐに回復したが、うちの連中にダメージを与えるって凄いと思った。

そのあとは皆『聖』耐性が付いたから問題無かったが、さすが世界樹の神子だと思わせる一撃だった。


もちろん本人はドヤ顔で戻って来る。

エルはその後もタイタンに挑み一蹴。【聖王気】の集束バージョンで一撃で倒す。

3周目にはアジ・ダハーカを倒しダンジョンマスターキラーWの称号を手に入れた。

『毒』『魔』属性の魔物だから『聖』属性に弱いと言っても生まれたばかりのエルに倒せるとは思って無かった。武器も世界樹の杖だしね。


エルは世界樹の杖を振りかざすと【精霊王召喚】で魔法陣を出した。上位精霊のジン、トール、イフリート、カリュブディス、フェンリルが一斉に出て来る。一撃ずつ攻撃をすると精霊達は帰って行く。上位精霊達の攻撃でヘロヘロになったアジ・ダハーカに対して最後は再度【精霊王召喚】で妖精王オーベロンを出してワンパンで止めを刺して終了。

仲間もみんな唖然としてたよ。


属性なんか関係なかったね。アジ・ダハーカを倒した後は流石にMP切れになっていたので世界樹の金色の実をあげるとすぐに回復していた。


【精霊王召喚】を一気に使ったことと回復に世界樹の金色の実を使用したことが関係あるのか、色々なところが成長していて更に美しさに磨きがかかっていた。

もう子供とは呼べないね、子供だけど。


アメーリアも人間としては大したもんだとは思うがこのダンジョンでは流石に荷が重い。しかし、回復や結界などの守備に関しては通用するレベルではあった。

2人共ダンバカにならないでねー。エルに関してはもう遅い気もするけど。



エルは次の日から執事について勉強したりアメーリアと一緒に食事をしたり、時にはアメーリアが先生になって教えてくれたりしながら過ごしていたが2週間目に爆発した。

理由はもっと外に出たいのだそうだ。もちろん8割はダンジョンの事を差している。

他の国の事も知りたいとか我が侭を言い出した。

アメーリアから通信水晶で連絡が入り呼び出された。


この2週間は私もココアとリクを連れてエンダーク王国のアンジェラード伯爵の所を訪問して勇者召喚について聞いたり大豆探しをしたりサハラン公国で生地を物色していた。

アメーリアの所にも毎日1度は少しでも顔を出すようにはしているが、10分ぐらいで帰るので知らなかったのだ。


「お父様! 私も一緒に連れて行ってください。」

「ど、どこへだよ。」

「いつもお父様が行ってる所でしたらどこでも構いません。とにかく毎日毎日勉強でウンザリです。」

「今はそれがお前の仕事だ。でも毎日は少し可哀相かな。週に1~2度なら構わないぞ。」

「それでは週に2回でお願いします! そのうち1回はダンジョンに行きます。」

「あ、ああ、わかったよ。そしたら勉強もちゃんとやるんだな?」

「やります!」


この2週間で話し方も良くなったじゃないか。執事さんもよくやってくれてるよな。

ただ息抜きは必要かな。こっちは日曜日ってのも無いからな。

週休2日、構わないよ。問題無い。普通は同学年の友達を作ったりするんだけどエルは人間じゃないしなぁ。ダンバカになられても困るけど、週1なら許すよ。


「よし、じゃあ決めよう。週に2日は勉強を休んでもいい。ダンジョンも週に1回仲間も連れて私も同伴で1周だけ許す。他は、勉強で習った所に行くとか私がどこかに連れて行くということでいいか?」

「ダンジョンは1周ですか? せめてもう1周。」

「ダメだ。お前をダンバカにする気は無い。」

「ダンバカってなんですか?」

「うちの連中の事だよ。それよりエルの力を貸して貰いたい事があるんだ、今から行くか?」

「はい! 行きます。」

「アメーリアは・・・もちろん行くんだな。」

「はい!」


「じゃあ執事さん、悪いが週に2日は勉強は無しにするから、その分他の日にしごいてやってくれ。」

「わかりました。」

「私は勉強は好きですよ。でもずっと勉強ばかりも嫌なんです。」

「わかったよ。」


いつもアメーリアの所へは1人で来ている。2人を連れてアーリーの所の米の木まで転移した。先に連絡してたからアーリーも待っててくれた。

今日もアーミーアントが収穫を頑張ってくれている。

米俵もたくさん生っていた。


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