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第135話 作業場

部屋も決めたから作業場を作るために浮遊城まエルミアと転移した。

他の者は連れて来なかった。


元洞窟ダンジョンに入ると、まだ30階層のまま残ってた。

魔物はあまりいなかったが少しは残っていた。

魔物をサクサクっと倒したがダンジョンに吸収されることは無かった。

もうダンジョンじゃ無くなってるからな。魔物は回収して最下層を目指す。

排除しておけばダンジョン核も今は無いから魔物も出ないだろ。


最下層にも転送ポイントは作ってあるが、これからエルミアが作業場として使うので巡回の意味も有った。

魔物が出た時に武器も必要だと思ってエルミアに世界樹の杖を渡してやったら大燥ぎして全く戦わなかったよ。戦うために渡したのにな。

「なんでなんで?なんでこんなの持ってんの?」とずっと戦いを邪魔されてたよ。

邪魔だから私が作ったと言ったらその後もずっと質問責めだった。

お前も戦えって。


レイピアは作ってたけど、メタル系では作って無かったから世界樹の杖にしたのだが、失敗だったな。


最下層に着きエルミアと2人きりになる。

「エルミア、今から言う事は絶対に内緒にしてほしいんだ。」

「なーに? 私を口説こうって訳?」

「ち、違うわ! お前の作業場の件で仲間には絶対言えない事があるんだよ。」

「なーんだ、残念。で、何なの?」

「絶対言うなよ、実はダンジョン核を持っている。お前ってダンジョン核と契約できたんだろ? 自分でここに作業場を作れないか?」


「すごーい! ダンジョン核まで持ってるの? でも契約は出来るけど、契約するとダンジョンマスターになっちゃうから私はここから出られなくなっちゃうのよ。別にいいんだけど今はタロウ様の物になったし、世界樹の事も知りたいから少しは出たいと思うのよね。」


ダンジョンから出られなくなるのか、それは可哀相だな。

イチジロウに世界樹の方の城ダンジョンに1部屋作って貰った方がいいかな。

でもこいつに世界樹を見せれば危険だよな。

もうちょっと世界樹の免疫を付けてからの方がいいと思うんだよな。


シロウがユニークスキル【ダンジョン】を持ってたよな、一度惚けてあいつに作らせてみようか。

でも、コンビで行かせてるから呼び出した後、一緒にいるナナにバラしてしまうよなぁ。


あっ! 誰かがダンジョンマスターになって契約をすればいいんだろ?

さっきの感じだとダンジョン核との契約より私との従者契約の方が強力なようだし、エルミアの助手になるような奴を私が召喚して、そいつをダンジョンマスターにして契約させればいいんじゃないか?


「よし、いい事を思いついたぞ。今から妖精を召喚する。そいつにダンジョン核と契約させればエルミアは自由だよな。」

「そうね、自由になれるわ。それなら風の妖精にして、シルフがいいわね。」

「わかった。精霊じゃなくていいのか?」

「な、何を言ってるの!? 妖精よ妖精。」

精霊も召喚できるんだから下位の妖精も召喚出来るだろ。


【コールフリー】発動! 妖精シルフ召喚。


妖精が現れた。ちゃんと召喚出来たみたいだ。

20センチぐらいの羽が生えた妖精で、パタパタ飛び回っている。

名前も内緒だから裏番号と思って0番から取ってレイと名付けた。

名付けの覚醒により身体も160センチぐらいまで大きくなった。


1番感じる力が弱かったダンジョン核を出してレイに命令する。

強力な魔物が出ない方がいいだろう。


「レイ、今からこのダンジョン核と契約をしてこのダンジョンを守ってほしい。」

「かしこまりました。」

「ダンジョンも操作できるんだろ?」

「はい、できると思います。」

「それなら、この部屋はレイの自由にしていい。1つ上の階層にこのエルミアの部屋を大きめに作ってやってほしいんだ。ダンジョンに出てくる魔物は最低ランクにしてエルミアの部屋には一切魔物が入らないようにしてほしい。できるか?」

「容易い事でございます。」


レイがダンジョン核と契約をした。


名前: レイ♀111歳 精霊(風)シルフィード LV33

HP1355 MP1422 攻撃力1124 防御力1131 素早さ1366

スキル: 【変身】【再生】【錬金】

ユニークスキル: 【風】

称号: ダンジョンマスター



名付けによって妖精から精霊に進化したんだな。大きくなったもんな。

エルフって精霊より下位だったんじゃないかな? 一言言っておいてやらないとな。


「レイ、精霊に進化したな。でも、エルミアの助手をしてやってほしいんだ。レイは【錬金】も持ってるようだし頼めるか?」

「はい、ご主人様の名付けにより覚醒いたしました。このエルフのサポートをすればいいのですね? どのような事をすればいいのですか?」


「それはエルミアに聞いてくれ。エルミア? 何をすればいいんだ?」

「え、あ、う、その、レイ様にそのような恐れ多い。」


さっきと態度が違うじゃないか、やっぱりエルフは精霊の下位になるんだな。

精霊召喚はできるのに一緒に居るとなるとこうなるんだな。

レイはエルミアの良い重石になってくれそうだ。


「じゃあ、私から言ってやろう。夕食はアジトの食堂でするからいいとして昼食は用意してやってほしい。あと、調合や道具の作成など【錬金】で手助けやって欲しい。エルミア? あと何かあるか?」

「ないです。」

「私は火を使えませんが、何か調理器具はございますか?」


あー風の精霊だからか。

「わかった、今から作るよ。この階層がいいか?」

「いえ、2つ上の階層でお願いします。」

「わかった。」


エルミアには部屋を作業場にするために荷物を出させている間に、レイと2階層上に行き魔石を使ったIHコンロ風キッチンを創ってやった。

キッチンの試運転も兼ねて今日の分の昼飯は作ってやって一緒に食べた。

レイは別に食べなくてもいいそうなのだが、食べることもできるので一緒に食べた。


一段落したところで、エミリアの作業場で世界樹の葉を100枚、樹液1樽、樹皮を10平米、実を10個出してやった。

もちろん一心不乱に食いつくエルミアだった。私の声なんて届いて無い。

しかしレイの声だけは届くようで、レイがエルミアを呼ぶと「はいー!」って直立不動になる。丁度良い相棒が見つかったみたいで良かったよ。


レイにも世界樹の物は丁度良かったようで、聖なる気が感じられて力が漲るそうだ。


レイにエルミアには夕食はアジトの食堂に来させるように伝えて城ダンジョンに行った。イチコに補充してもらっておこう。

樹皮を多めに貰って、半分をレイのいる最下層に持って行ってやった。実も100個置いて来てやった。


ずっと居てもらうんだからこれぐらいはね。

ダンジョン核を取ってやればデルタの様に外にも出られるんだろうけどね。


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