露見
お待たせしました!!
今回は第一王子さんの初登場ですね。設定の段階でこの人は気に入っていたので、レギュラーにしたいなぁ‥‥‥‥と思っています。
アバババババババ((((;゜Д゜))))
き、昨日
に、日間ランキング1位になってしまいました‥‥‥‥。
「突然押しかけてきて、大変申し訳ない。‥‥‥‥そして、我が愚弟の失礼極まる対応に、心から謝罪を申し上げる。」
そういって、彼、ツォルフェライン国の第一王子、アルフレッド・ツォルフェラインは土下座した。エリザベスの手には第一王子の持ってきた超高級王家御用達のお茶菓子が存在していた。
恐れ多くもこの国の第一王子が頭を下げた事実はメイド達は顔面蒼白にさせ、年若い娘達を小恐慌状態へと陥らせる。
「頭をお上げください。殿下。わたくし共のような一介の貴族相手に頭を下げてはいけません。」
外面は取り繕っているもののぶっちゃけ最早王族を心の中だけとはいえ罵倒しまくっているミスシアート家、本心はクソどうでも良いから早く帰れ、の一色だった。
「いえ、弟のしたことを考えると、己一人が頭を下げることなど‥‥‥‥!」
「‥‥‥‥分かりました。ならば、せめて人払いを。」
パンパンッと手を叩くと、メイドや家令達は一斉に現実へと帰還し、静かに部屋から出て行く。
「‥‥‥‥さて、これならよいでしょう。お早く“本題”を切り出されたらいかがか?殿下?」
「‥‥‥‥‥やはり、気付かれていましたか。」
そう言うと、アルフレッドはゆっくりと顔を上げる。艶やかな赤髪の青年に、ふと妙な違和感をアイリーン達は覚えた。
しかし、その少しだけ垂れ下がった青いその目には、悲壮な程の決意が見えた瞬間、その時感じていた違和感は霧散する。
「‥‥‥‥‥単刀、直入に言おう。恥を忍んでお頼みする。己を、いや、私を、あの弟から守ってくれ。」
「‥‥‥‥とにかく、お座りください。」
取りあえず、“一応”(一応というとこがミソだ。)貴族の自分たちが王族の彼を立たせて置くわけには行かず、着席を進める。
礼を述べつつ座るアルフレッドの後に、アイリーン達はそれぞれ座る。
「‥‥‥‥で?“守って欲しい”とは、どういうことで?」
言外に
『うちの娘に色々としてくださった挙げ句何ぬかしてんだ、あぁ?』
という想いを込めてヒューズが言うと、第一王子の顔が青ざめる。‥‥‥‥まあ、社交界での呼び名が『氷の魔王』であるヒューズのガチギレ一歩手前の無表情で見られて失神しないだけこの王子は根性がある。少しだけ王族の印象を修正しつつも答えを促す。
「ハッキリ言って己は妾腹です。継承権も無いものとして己自身騎士として生きようと思ってきました。しかしこの度のことで弟から継承権が剥奪されそうで‥‥‥‥。」
「なるほど‥‥‥‥。」
つまり、お鉢が回ってきて第二王子一派から暗殺されそうだと、そうアルフレッドは言外に訴えてきたのだ。
「貴公たちに対し、余りにも無礼なことを言っているのは分かる。心の中では『何ぬかしてんだこの小僧。』とでも何でも罵ってくれても構わない。というよりも思っていることだろう。」
一瞬本気で心臓が飛び出そうになった。こっそりとアイリーンは胸を抑える。何だ、第一王子は心の声でも聞こえているのか。
「‥‥それで?貴方を保護して我々に何のメリットが?」
内心の動揺を抑えながらも半ばネコ被りを辞めながらヒューズは問いかけた。その言葉に、アルフレッドは凛とした表情で答える。
「貴方方が望むことに、全面的に協力する。」
「それが、この国を潰すことになっても?」
その、レオンハルトの言葉に、第一王子は一瞬虚を突かれたかのように目を見開いた。
「ふ、ふは、ははははは!!」
「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥なにか?」」」」
急に笑われたことに対して思わず不機嫌になり、家族全員で低い声を出してしまう。
「い、いや、すまない、フッ‥‥‥‥構わない。まあ、このままいけば、この国は滅びるだろうからな。ーーできるだけ、この国に存在はして欲しいが。」
「‥‥‥なに?」
アルフレッドの言葉に衝撃を受け、思わず素でヒューズは聞き返した。それに、アルフレッドは微笑みながら答えた。
「第一、己に、いや、私には王位は継げない。
ーーー改めて、自己紹介しよう私の名はアルシア・ツォルフェライン。この国の第一王女だ。」
ーーーミスシアート伯爵家に、四つの悲鳴が響き渡った。
はい、アルフレッド改めアルシアさんの登場回でした。
次回はアルシアさんがなぜアルフレッドとして生きてきたかの暴露回です。
‥‥‥にしても、家族以外の登場人物の詳しい設定っていりますかね?特に見た目とか。