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受験と学校の息抜きに投稿です。


 「ーーーで? 御姫さんはなにをやらかすつもりなの? 」


にぃッと唇の端を吊り上げて、銀色の彼は嗤った。

‥‥‥正座のし過ぎでプルプル震えていることにツッコんではいけない。

それを気にせずアイリーンも嗤って答える。


「簡単よ。あいつらの名前を今以上に下げつつ社会的に制裁する。‥‥‥レオン。」


「はい。」


同じようにプルプルしながらも鉄壁の表情筋により平気そうに見えてしまっているレオンハルトは今まで持っていた資料をパラリとめくる。


「まずはカシム・ツォルフェライン。彼は変わらずですね。あのビッチとどこでもヨロシクしています。」


「‥‥‥? なにをだ? 」


「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」」」


戸惑いながら問うアルシアに一斉に生暖かい眼差しが注がれる。

これ以上なにかを喋らない方が良いと賢くもアルシアは悟り、口を噤む。一方のアイリーン達はアルシアに変なことを教え込まないことにしようと決意した。


「‥‥まあ、最後まではまだヤッてはないみてーだけどがあのボンボンがぐいぐいと‥‥。‥‥なーんかユリア嬢は嫌がっているみてーなんだよなぁ。まあ、それはおいとといて、次にセドリック・レオーニ、こいつはかなり揺れるなぁ。」


ゼクスは何も見ずにレオンハルトの報告に継ぎ足しをする。

‥‥彼が、どれほどの情報を入手しているのか、それは本人にしかわからない。


「あら、意外ね。」


珍しく本気で驚いて、アイリーンは呟いた。

セドリック・レオーニとは、騎士団長の息子であり、将来はその座を継ぐことが確約されている嫡子だ。‥‥‥例の如く攻略対象であるが。


「なーんか奥様が色々やったらしいーぜ? 」


ほら、あの人軍部に異様に伝手あるし。

そういって欠伸をするゼクスに眉をひそめながらもレオンハルトは頷く。


「でしょうね。それに、元々レオーニ家は珍しい一夫一婦制。当代のご当主も妾を置かず奥方ただ一人だとか。‥‥‥それに、ご婚約者がいたらしいですし。」


「なるほど、元々実直な分今罪悪感と義務感に責め立てられているってことね。」


それで揺れてる、と。

アイリーン達の情報量と推理にアルシアはただ目を見開いていた。


(私は、甘いな。)


自分だけでは、きっとどうにもならない。それどころか、情報を集められたかさえ、定かではーーー


「次に、デニー・クラウディアスと、リヒャルト・シュトラウストは敵ですね。完全に。ルキンソン・トゥンヤイは‥‥‥ビミョウ、です。」


「なによそのビミョウって。」


デニー・クラウディアスは宰相の嫡子でリヒャルト・シュトラウストは公爵の次男。ルキンソン・トゥンヤイは留学生だ。確か。


ーーそして、ルキンソンはあの取り巻きの中で何だかんだいってアイリーンに一切手を出さなかった。


「あー、うん。そいつ自身ユリア嬢には一欠片も興味は無いみたいなんだけどな、ビッチに集まっている男の方に興味があるらし‥‥‥‥」


「何ソレ男色(ホモォ)? 」


ドン引いてしまっているアイリーンにゼクスは慌てる。

マズイ。


「御姫さん、なにいってんすか!? トゥンヤイの坊ちゃんは自分の研究のパトロンになってくれる人を探しているだけだぞ!? 」


「男色? とは、なんだ? 」


「‥‥‥‥殺す。」


慌てふためくゼクス、そしてよく分かっていないアルシア、姉に変なこと想像させたことについて殺気を放つレオンハルト。カオスだ。


「そ、そうよね。それよりもパトロン、ねぇ‥‥。」


「ア、アイリーン? 」


ニコリ、と笑うアイリーンにアルシアは震える。

なんだか背筋が凄く寒い。


「御姫さんの悪魔降臨顔いただきましたー。」


「ゼクスうっさい。」


「ぐぼらっ!! 」


とても優雅に微笑みながらアイリーンはゼクスに蹴りを決めた。後ろには悪魔が見える。

悶えているゼクスに見向きもせず、彼女は囁いた。


「イイコト、思いつーいた。」


そういって、アイリーンは妖しく笑って水晶に手を翳した。


‥‥ようやく取り巻き名前と軽い設定を載せられた‥‥。

そしてゼクスが不憫‥‥。

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