お昼ご飯
タタタタタタタタタ
「ドンッ」
屋上のドアが勢いよく開いた
その音と同時に振り返ると、そこには兄がいた
ちょうどソーセージを食べようとしていた私は口を半分ぐらい開けたまんま
兄を見ていた。
「おい、アキ。」
「え、あ、何」
「お前なに先に食ってんだよ。」
「え?だって、兄ちゃんが遅かったから。」
「・・・・・・」
「お前明日から俺の弁当も作ってこい。」
「え」
「わかったな」
鋭い目で睨みつけられた私は「わかったよ」とだけ言った。
あぁ、これからカナの分と兄の分まで作らなければいけないのかと
思うと、ため息が出た。
今日はカナが作ってくれたが、明日から私か・・・・。
そんなことを考えながらカナの作った弁当を幸せいっぱいな気持ちで
食べていた。うむ、やはりカナの作った弁当はうまい。
弁当を食べ終わると兄も食べ終えたらしく、満足そうな顔をしていた。
そしてなぜか、からになった弁当箱を渡された。
「は?」
なぜ私に渡すのかわからなかった。
「弁当くらい自分で持って帰って、自分で洗ってよ。」
「は?めんどくせぇ」
めんどくせぇ。じゃねんだよ。自分でやれよ。
「あと、ちゃんとカナに美味しかったって言っておいてよ」
「わぁーたよ、めんどくせぇな。」
グチグチ言いながら一気にしかめっ面になる顔を私は見て思った。
こんなにも人の顔は変わるものなのか。と