♯4 翌日
「わたしね、ゆーじんのこと、だいすきだよ?」
見慣れた公園で一人の女の子が男の子に話しかける
「ぼ、ぼくも、だいすき!」
内気なのか、男の子は顔をうつむかせながら恥ずかしそうに女の子に返事をする
「わたしね、おっきくなったらゆーじんのおよめさんになってあげる!」
一方で女の子は強気でどちらかと言えば男の子の方が押されていた
「う、うん」
しかし、急に風景は明るい昼の公園から夕焼けの公園になった、真っ赤な夕焼けのせいだろうか?女の子や男の子も少し成長しているように見える
「ゆっか、何?呼び出したりして?」
「ゆーじん、ごめんね?もう、私達、別れよ?」
「何で?何でさ?僕が弱いから?いつもゆっかに助けられてるから?」
「…違うけど、もう、私達やっていけない、これ以上ゆーじんを傷つけたくないから…それじゃ」
「待ってよ!ゆっか!」
少年は少女を追いかけたが、とうとう少女には追い付けない
「ゆっか!…夕夏!!」
と、少年が高校生位になったとき、夢から覚めた
「…朝から嫌な夢だな」
辺りを見回してみる、隣では寝息をたてて大人びた夢の中の少女が寝ていた
「今度は絶対に手放さない、例え、なにがなんでも」
夢の中の少年、祐次は言った、そのときである
「う、うーん、おはようゆーじん」
「おう、おはよう、ほら学校の準備するぞ」
「うん」