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夢喰い人  作者: シャツ王
3/6

夢喰いが夢に

「昼飯抜きにした甲斐あってもう腹ぺこぺこだわ」

「僕はあんまり減ってないな、さっきおやつ食べたのがいけなかったかな?」

笑顔で話しかけるアリオンに

「てめえ!約束が違うだろおが!!オレが独り占めできるっていう話は何処いったよ!!!」

キレるキターラ

 

ガァーだのキェーだの言葉にならない叫びとともにアリオンが渡した地図を頼りに、

ただキターラはひたすらに寒く暗い夜の街中を進んでいった。

その後ろ姿を見送ったアリオンは、キターラに渡したものとは別物。

正しい地図を広げて目的地へと向かった。


「おお、ここか。この中に最高のごちそうが・・・」

キターラは自分が手にした地図が示す場所に到着したところだった。

地図から顔を上げた次の瞬間彼の目に飛び込んできたのは

*ロンドンタイムス 本社*の看板だった。

「ここの社長令嬢がターゲットか・・」

扉を開けてキターラは社内に足を踏み入れた。

 

アリオンは正しい地図が示す地に着いた。

それを見た瞬間自分の目を疑った。

そこはまるでテーマパークのように華やかで美しい数々の色の光に包まれた、

クリスマスの装飾が施された、とある街の一軒のデパート。

「いやいや待て。そうだ社長令嬢だろ?だったら会社にいない可能性は十分にある。

家にいるほうが自然だ、けど・・・・」

地図は確かに合っているはず、正距方位図法、メルカトル図法その他様々な図法を極めた自分が

地図を描き間違えるなどあるはずがのない、そう思いながらどこで手違いが起きたのか記憶をたどっていく。

そして今朝の記憶にたどり着いた瞬間、頭からつま先までが一気に冷たくなった。

記憶が鮮明になればなるほど混乱し、言葉を発する余裕も無かった。

そうアリオンが渡した地図こそが自らの偽造による偽者、

騙すつもりでキターラに渡したものが正しい地図だということに気がついたのだ。



果たして社内に無事キターラは潜入し、

令嬢の夢にありつくことができるのか。


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