表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逃げた神々と迎撃魔王 第一部 〜 集う冒険者たち 〜【完結済】  作者: モモル24号
おまけの番外編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

312/356

夜魔の王女①

 ヒルテさんの心情を追記しています。

 夜魔族って一括りにされがちなのは正直困るのよね。

人族だって肌が違う言葉が違う思想が違うだけで揉めているでしょ?


 私達も種族的には魔力の多いから魔族、夜に活発に活動するから夜魔って呼ばれるようになっただけのこと。


 別に昼にも活動するから陽魔族ってつけないのは、吸血鬼族のせい。あいつら噛み付いて吸血行動で食事したり魔力を取ったりするわけ。それって、些細な量でも傷をつけるから嫌がる人は多いの。

 

 太陽光の苦手な吸血鬼族がそうやって夜に目立つ行動したせいで、魔族は夜に人を襲うっていう誤解が生まれた。いえ確かにいたずら小悪魔達も影を好むから、夜闇は自由に動きやすいのは確かよ。

 夢魔や淫魔達だって眠ってる相手から精気を奪うから夜の方が都合がいいし、、あれ、夜の眷族ばかり目立ってる?


 これはいけないと、私は行動に移る事にする。決して夜魔の国の王女として、じいやとばあやが作法に煩くなってきたから逃げるんじゃないよ?

 王族として、夜魔族は夜ばかりの種族ではないと世の中に知らしめてやるの。

 それに精神的に快楽を得ることのないお固い夜魔の王宮は、私には拷問部屋に近いのよ。

 

 アルプとインプそれにケルプも同じ気持ちだったみたいね。私が王宮を抜け出すとついて来ちゃった。

 ついて来るのは勝手だけど、面倒は見ないよ。私だって忙しいんだから。


 人族の食べ物屋は美味しいものがいっぱいで、どれから口にするか迷っちゃうわ。精気を取らなくていいのかと、アルプ達が騒がしい。

 私はいいのよ、小悪魔達と違って食事でも取れるし。魔力ある人に養ってもらえば何の問題もないから。


 アルプとインプがぎゃあぎゃあ騒いでうるさい。いたずら小悪魔達はいたずらして、困らせたり恥ずかしめたりしないと成長出来ないのよね。


 私について行けば餌がもらえると思ったようだけど、大間違いよ。えっ? 話しが違うって?


 別に驚かしたり煽ったりしなくたって、人族は勝手にやらかし始めるからいいのよ。


 痛い。大人しかったケルプにキレられ叩かれた。わかったわよ。

 あっちから歩いてくるトロールみたいな頭の男や、オークみたいな髭面の男達が、あのエルフみたいな優男と取り巻き女がすれ違う瞬間に足をかけなさい。


 私の言う事が信じられず小悪魔達はぶうぶう言いながら、二つの人族のパーティーのすれ違いざまにむさい男の方の足を影から引っ掛けた。

 短い足なのに派手に転ぶトロールおじさん。ちょっとかわいいじゃないの。

 オーク髭の仲間達も巻き込まれて倒れかかり、怒って優男に因縁をふっかける。


 小悪魔達のいたずらきっかけで簡単に始まった喧嘩を見て、アルプ達が私にキラキラした尊敬の目を向ける。

 ふふん、私の手にかかれば貴方達のご馳走用意するのは簡単なのよ。


 しかし、私の方を見て取り巻き女が何か指を指して騒いでいる。

 やばい、あの女は魔法使いのようだ。いたずらしたの私のせいになってる!


 逃げる私の後を二つパーティーが怒りながら追いかけてくる。ゲラゲラ笑う小悪魔達。あいつら後で絶対絞めてやるわ。


 いたずら小悪魔達との攻防はその後も続いた。せっかく人の多いインベンクド帝国に来たのに追われてばっかりで疲れちゃたわ。

 三対一とかズルいのよ。私の魔力を媒介にしてる眷族のくせに生意気でちっとも言う事聞かない。


 仕方なく私は隣国のサーラズ王国へと逃げ込む。辛気臭い国で、一見すると大きな街も活気がなくて寂れてる。

いたずら甲斐がないのかアルプとは引きこもった。


 懲らしめる事が出来たので私の勝ちだ。勝ちを宣言したのも束の間、この国は魔力が弱くて夜魔には生きづらい。洒落や冗談が通じないとか本当に人族かって思うのよ。


 魔力を補充するために私はグローデン山脈に向かった。

 ラズク村というど田舎の村はやはり辛気臭く、陰鬱な人族のかたまりだった。

 サンドラという宿の女将だけは毛色が違ったので雇ってもらう。

客なんてろくに来ないんだけどといいながらも迎え入れてくれた。


 とてもいい人なので私は迷惑をかけないように大人しくしていよう。

なぜか、サボっていると勘違いされ槍の稽古の相手をさせられた。

時折殺意が私の可愛らしい額を貫くけど気のせいよね?


 僻地にしては塗装もしっかりした宿屋には帝国で有名な商会の馬車が来たり、胡散臭い侯爵の兵士が訪れて来た。

 これがまた下卑たゴブリンみたいに盛ってくるの。サンドラが私に槍を教えるわけね。


 そんなある日の事、サンドラの宿屋に冒険者パーティーが訪れた。

 どこかで見たことのある優男と、あの憎ったらしい魔法使いの女だ。

 よく見ると取り巻きの女三人のうち、一人は妹、もう一人は影の薄いモブ男の女だ。優男の本命はこの魔女の女ってことね。

 凄く幼い。そして可愛らしい。それに魔力量が、クソ吸血鬼の王やドラゴンより多いんだけど。


 私より若いのに、もう子供出来たの?

 宿している子供の魔力もめちゃくちゃだわ。この二人にくっついていけば一生遊んで暮らせるじゃない。


 アルプ達が言う事聞かないのは、あの時にもう取り込まれていたからね。

ついでだから私も養ってもらおう。

魔力の尽きない紋章持ちとか一生食いっぱぐれないもんね。


 だから照れないで私を受け入れてほしいの。いつまでも、さん付けで他人行儀だとか意地悪しないで。


















 物語の本編そのものは完結済です。


 お話しというよりも、登場人物にスポットを当てた別視点のショートストーリー的なものを追記しています。楽しんで読んでいただければ幸いです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バナー用
 推理ジャンルも投稿しています。応援よろしくお願いいたします。↓  料理に込められたメッセージとは
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ