トールドの砦町へ
巡回兵の駐屯地を後にした俺達は本来の目的地へ向け出発した。
トールドの砦町まではあと一日かかる。
駐屯地にいた幼女はサンドラがそのまま面倒を見ている。
俺が馭者をする馬車に乗せられ、荷台が揺られている内に目を覚ました。
はじめは酷く怯えていた。
しかしムサイ男達と違い目の前にいたのはサンドラだったので、盗賊達から助けられた事は理解してくれた。
彼女はトールドの商業ギルドのギルドマスターの娘だという。
誘拐された目的はわからないが、拐われた場所は砦町の中だった。
駐屯地が魔物に襲われた事や盗賊団の集まりなど、なんとなくきな臭い空気が漂う。
あまり陰謀めいた事件に絡まれたくないものだが、盗賊団を退治した時点で今更な事かなと思った。
駐屯地からトールドの砦町までは魔物もおらず、すんなりとたどり着く事が出来た。
砦町というだけあって街全体が石の壁に囲まれている。
正門には衛兵の詰め所もあって、街から出入りする旅人や商人をチェックしていた。
冒険者でも許可証が必要になる。
護衛任務や馭者の分はベルク氏が事前に事務処理を行い、書類を用意していた。
ガルロの荷馬車を先頭にまずは荷物を納品しに行く。
トールドの砦町には商業ギルドが独立して存在するので、拐われた少女についても話すのに都合が良かった。
ラクトとクォラは別行動で冒険者ギルドへ向かう。
護衛任務の依頼の確認印をもらうのと、盗賊団討伐について話すためだ。
俺とDランク冒険者の一同は荷物を預けてしまえば急いでやる事はないので街中へ散策に出る事にした。




