表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逃げた神々と迎撃魔王 第一部 〜 集う冒険者たち 〜【完結済】  作者: モモル24号
レガト編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

130/356

連戦と不安

「レガト、ぼくらでゴブリンを倒せたよ!」


 興奮した双子が振り返り飛びつく。  角うさぎには緊張してうまく動けなかったのに。あと警戒怠ると危ないよ?


「だって、ボクらが失敗したらレガトやリモニカが危ないから」


 よく見ると二人の膝が恐怖で震えていた。


「よくやったね、って言いたい所だけど、先に素材を集めよう」


 倒した魔物を放置すると他の魔物を呼び寄せてしまうので危険だ。

 二人には周囲を警戒させて、リモニカとゴブリンの角と魔晶石と持っていた武器を回収した。


 角うさぎと違い、初めて敵意や殺意を持った魔物と対峙したので、陽気なようで見かけより精神的に疲弊してそうだ。僕たちは場所を変えて休息する。


 興奮がおさまり、緊張が解けた双子がグッタリしている。先に休ませ、僕とリモニカで警戒することにした。


「リモニカ、弓をいつでも放てるようにしておいて」


 僕は背中合わせに眠りこける双子を起こしながら、リモニカに警戒を強めさせる。

 風向きがいつもはラグーンへ吹いていたのが、山に向かっていたので気になっていた。

 山の中の天気なんてあてにならないからね。


「二人はそのまま、互いの背中を守り合って。リモニカは距離を取りつつ援護。出来るね?」


三人がうなずく。先程倒したゴブリンの匂いか叫びが届いたのか、偵察らしき三匹のゴブリンに、もう五匹のゴブリンが後からやって来る。


 離れておいて正解だったよ。ゴブリンが小隊を組んでいたとなると、別な不安が頭をよぎる。


 そっと風下に移動し偵察をやり過ごす。双子には先程の形に陣を組み直させて、油断している五匹のゴブリンの裏を取る。

 僕とリモニカで不意をついて倒すと、残った三匹のゴブリンが叫びながら襲いかかってきた。


「さっきの要領だ!二回くるぞ」


 近くにはもう三匹の偵察のゴブリンがいる。

 双子は盾を構えてゴブリンへそのまま体当たりをし、体勢を崩す。


 リモニカが残りを仕留め、僕は偵察の方へ牽制をする。

 うまくゴブリン同士がぶつかり合ってくれたので、混乱した所を一斉に倒す。


 計十三匹のゴブリンを連戦で倒したのはいい経験だ。ただこれ以上は今日は無理だと判断した。


「まだ近くにいたら僕達の方がもたない」


 僕達はまだ体力が足りない。余力があっても引くことにしている。

 双子の体力も目安になるが、リモニカの矢も尽きると戦力が大幅に下がるからね。


 双子はまだやれると息巻くが、帰り道に襲われた時に頑張ってもらおうと伝えた。

 調子に乗られると困るが、強がってあえて自分達を鼓舞してるのに水を差すのは野暮だからね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バナー用
 推理ジャンルも投稿しています。応援よろしくお願いいたします。↓  料理に込められたメッセージとは
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ