初連携とゴブリン
十日も依頼をこなすと、三人は装備の着こなして馴染んだようだ。体力の配分もわかってきたので、休息を取りつつ行動範囲を広げた。
採取依頼だけじゃなく、角うさぎや山色鳥の捕獲にも挑戦している。
角うさぎはリモニカが弓矢のコツを掴み仕留められたが、山色鳥は見分けが難しくて結構すばやいので取り逃がした。
成果もあがり、一日の稼ぎが初日の倍以上になった。ハープとホープが浮ついて調子に乗りかけるのをリモニカがしっかりたしなめてくれる。
年齢的にお姉さんになるけど、こういう時も自分を見失わないので凄いと感心してしまう。
そして更に三日程過ぎたあたりで僕らはゴブリン達と出会った。まだ魔物の出そうな範囲から離れていたにも関わらずゴブリンがいた。
はぐれたもの達なのか、ゴブリンは五匹のグループだ。
「リモニカ、慌てないでしっかり狙うんだ」
僕は声にならない声でゴブリンを指し示す。リモニカは驚くものの、すぐに反応する。
数で負けているのでリモニカがまず冷静に離れた距離から弓矢で射抜く。
矢はゴブリンの喉をしっかりとらえ、ゴブリンはもんどり打って倒れた。
僕も短弓で攻撃し、一匹を仕留める。
不意の攻撃に仲間を殺られてゴブリンが怒る。僕らを見つけ狭ってくるがハープとホープの二人が二匹を阻む。
上手く盾を使いこなしている、僕は二人を褒めつつ浮いた残り一匹を仕留めた。
あっという間に劣勢になったゴブリンは逃げようとしたが、背中を向けた瞬間、ハープとホープのメイスで頭を殴られ倒された。




