表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/27

プロローグ

列車が入ってきたタイミングでクリスを突き飛ばすと、驚いた顔でこちらを見てきた。刹那、列車が衝突した。


「あなたが悪いのよ。私のシャーロットを殺したんだもの」



2年後、リリィは特技の料理を活かし、各地を旅していた。


警察はクリスが殺されたとき、私が一緒だったと知っているでしょうね。ちょっとした変装はしていたけれど、クリスが私以外の女の人と居たことなんてなかったから。


リリィは丘の上に座り、ゆっくりと流れていく雲を眺めた。


シャーロットが亡くなって2年。瞼を閉じるとあの美しい顔を思い出す。決して仲が良いわけではなかったが、少なくともリリィはシャーロットのことが大好きだった。


暖かい風が後ろから吹き、リリィの白金の髪を巻き上げた。


はあ、シャーロットに会いたいわ。


リリィは閉じていた目を開け、にこりと笑った。


「そうだ。時間を巻き戻そう」



**********


ひそひそと話す数人の声が聞こえる。


『ああ。ブラックウェルの財産を丸ごともらえたら、世界中で一番の金持ちになれるぞ。そうしたら、リリィになんでもしてやれる』


ああ、この声はクリスだわ。確か、シャーロットとクリスの婚約2周年記念パーティの翌日だったっけ。


だんだんと意識が鮮明になり、リリィの口元が弧を描いた。


そう。成功したんだ。代償は大きいけど、成功したのであれば文句はないわ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ