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ノブリス・オブリージュ ~引きこもり令嬢が何故聖女と呼ばれたか  作者: 剥製ありす
第一章 奴隷労働者の彼がいかにして貴族令嬢になったか
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第9話 マリアーナ・アイリス

「ごちそうさまでした」

「はい、お粗末さまです」


 良い子です、と食器をまとめるベルさんに、私は微笑みを返す。いつもの朝食を済ませ、満たされたお腹をはふ、と摩る。ちなみに今朝は漏らさなかった。

 やがてすっぽり盆に収まった空っぽの食器を眺めて、一つため息。その視線の先は黄金の果実の残骸。先日に引き続いて食卓に並んだマリアンはやはり美味だった。これこそ神の授けたもうた下界の神秘である。


「まりあん……」

「まるで恋焦がれる乙女ですね」

「はふ……」


 熱っぽい視線で虚空のマリアンを見つめる私をベルさんが苦笑する。恋、という単語が聞き取れたが、なるほど、私はマリアンに恋をしたのかもしれない。

 そうか、これが――――


「こい、か」

「はい?」

「なんでも」


 馬鹿なことをする余裕が出るくらいには昨日の失態から立ち直った。まあ、終わってしまったことは仕方ないのである。不気味がられていないといいのだが。


「とおさまは?」

「ハッティリア様は今お仕事をしておられますよ」

「そう」


 そういえば昨日の一件はベルさんには知られていないのだろうか。私を見る目は特に変わったようには見受けられない。

 ベルさんにそんな目で見られたらと思うとゾッとする。ぞくっとじゃなくて。何にせよ、伝わってなくて良かった。


「それにしても、アリス様は本当におりこうですね。税をご理解なされたと聞きました」

「つたわってた」

「はい?」

「ううん」


 しっかりとホウレンソウはなされたようだ。情報伝達が円滑で何よりである。

 微笑みのまま疑問符を浮かべたベルさんに拗ね気味の声音を返す。完全に八つ当たりである。


「とおさまにおしえてもらった、だけ」

「ふふ。そういうところを含めて、です」

「うん?」

「おりこうさんということですよ」

「そう……」


 ベルさんはそう言うと食器を載せた盆を片手に立ち上がって、扉へ向かう。開ける直前で振り返って思い出したように唇を開く。


「戻ってきたら、今日は私と一緒に館を回りましょうね」

「べると?」

「はい、ハッティリア様は今日のお仕事が長引きそうなので、代わりに私が一緒に」

「そっか」

「お疲れでしたら無理には」

「ううん、だいじょうぶ」

「畏まりました、では片付けてきますね」

「うん」


 丁寧に一礼して出ていったベルさんを見送り、閉まった扉をしばらく眺めて。

 ふとその視線をカーテンの覆う窓へ向けた。


「おそと」


 最初はいきなり子供の体になったものだからうまく馴染めなくて動けなかった。しばらくしてカラダに慣れると、今度は言語の壁。

 しかしそれも、ベルさんと特訓したり、一人の時に絵本を音読してみたり、と最近はそこそこ話せるようになってきた。まだその語彙は歪だが、日常会話をする分にはなんとか、といった具合。

 父との対面も経て、外に出るにあたっての障害はもうほとんどなくなったと言っていい。

 だというのにあまり気乗りしないのはやはり、四年間の怠惰が招いたものだろうか。前世の反動とも言える。

 いや、興味がないというわけではない。未知とはいつでも好奇心を刺激するものであって、魔法なんてものが存在する世界にいるのだから、その神秘を体験してみたいし、魔力を持たない庶民たちはどんな暮らしをしているのかなど、色々世界を見て回りたいという気持ちはある。

 だが、どうしてももっと休みたい、ベルさんたちに甘やかされながら部屋の中でのんびりしていたいという欲求がそれを拒むのだ。

 まあでも、やはりずっとそうしてるわけにもいかないのだからこれを機にその辺の意識は変えていくことにしよう。


「そうだ、まほう」


 そういえば、“貴族”として産まれたからには私も魔力を保持しているはずである。

 こうして問題なく娘をやれていることからも、一応出産時になんらかの方法でそれは確認されたようだが、特に何か魔力っぽいものを感じたことはない。何か発現するタイミングみたいなものがあるのだろうか?


「うーん」


 せっかく魔力を持っているからにはやっぱり魔法を使ってみたいとは何度も思うことだが、その方法どころか魔力の認識もできていないのだからどうしようもない。


「えい、えいっ」


 試しにお腹の辺りに力を入れて、まほうでろーと手を翳してみるが当然何も起きない。


「ぐぬぬ……」

「――――お待たせしました、アリスさ……どうかされましたか?」

「ぁ、うぅん。まほう、つかいたくて」


 そんなことをしていたものだからいつもはすぐに気づくベルさんの足音がまったく聞こえていなかった。首を傾げたベルさんに素直に答える。あわよくば教えてもらえるかもしれない、なんて期待を込めて。


「なるほど。……私は庶民出身ですから、詳しくは知りませんが。大体アリス様くらいの年頃で魔力がカラダから溢れてきて、わかるようになるらしいですよ?」

「まりょく、でない」

「何か特定の強い感情や衝動が鍵になるらしいですが……でも、それも人によって違いがあるみたいですから。大丈夫です、その内アリス様もきっとわかるようになります」

「うん」

「ふふ。大丈夫、大丈夫です」


 そう言って髪を撫でるベルさんの手にうっとりしてしまいながら、とりあえず納得する。

 この体が健全であればきっとその内発現するのだろう。

 いや、あるいは前世から続く自我というのが、その強い感情や衝動というトリガーを邪魔しているのかもしれない。

 もしも今後ずっと魔力が発現しなかったら大変なことになりそうだが、それはまたその時考えることにしよう。

 というか、知識も何もないので今考えても仕方がない。

 そういうこともあるかもしれない、と頭の片隅に置いて一応備えておくのが吉だろう。


「べる」

「はい」

「これも、まほう?」


 天井にぶら下がったシャンデリアに視線を向けて、魔法の話ついでに気になっていたことを聞いてみる。

 私の知るこの世界の文化水準ではどう考えても電気はまだ通っていないはずだし、見たこともない。ゆえにきっと魔法で光っているのだろうと考えていたのだが、その確認のようなもの。


「はい。そうですね、これもですし、館の中の明かりはほとんど全部魔法ですよ。火を使うランプもありますが、ハッティリア様がたまに使うくらいです」

「ぜんぶ」

「はい。でも、庶民の人たちはみんな火を使っていますね。魔法が使えませんし、こういう魔法の道具は価値が高いですから」

「そっか」


 案の定それらは魔法で、やっぱり高いんだ、と納得。そもそもの貴重さに加え、きっと権力者側が価格をカサ増しするというようなこともありそうだ。庶民たちに買えないように。自分たちの特権が守られるように。


「それでは、そろそろお部屋を出ますか?」

「うん」

「はい、では行きましょう」


 ベルさんの手を握ってベッドから降りる。手を繋いだまま、またそのちょっと後ろを付いていく。


「れっつごー」

「はい?」

「ううん」


 なんでもないと応えつつ、ベルさんの開けた扉を潜って部屋を出ると、今日も出迎えたのは聖女様の絵。綺麗な色合いだな、とわかりもしない芸術にちょっぴり関心を示しながら、ベルさんに引かれるままに階段へ。


「下りられますか?」

「うん」


 抱っこされて階段を下りるのはさすがにちょっと恥ずかしいので遠慮する。おむつやおまるを管理されて何を今更という話ではあるが。


「ちょっとずつ、ゆっくりでいいですよー」

「あい」


 繋いだ手と手すりを頼りに、一歩ずつ階段を下りる。

 昨日よりは速いペースで下りられている。気がする。


「よい、しょ……ふぅ」


 最後の一段を下りきって、その先の壁に手を付く。小さな達成感とともにため息を一つ、若干荒い呼吸を整えながら、右に広がる廊下を一瞥。本当、つくづく体力のない体である。自分のせいだけど。


「はい、よくがんばりましたね」

「あいがと」


 よしよしと撫でられながら昨日一度見たとはいえまだ目新しい景色に目を彷徨(さまよ)わせる。それにしても、なかなか豪華な館である。廊下だって、大人二人が余裕を持って通れるくらいの広さはある。

 廊下を真っ直ぐ行って突き当たりの扉は父の寝室らしい。

 その隣の部屋は昨日入った書斎。がりがりと何か書き付けるような物音を耳に挟みながら通り過ぎて、扉とは反対側に一階へ続いているのだろう大きな階段。

 階段の付近は大きく開いていて、両隣数メートルは壁がなく、装飾の施された柵があるだけだ。

 その高い天井には三階の自室と同じく、いやそれよりも大きくて豪華なシャンデリアがいくつか吊られていた。

 自室と小さなテラスが一つずつあるだけだった三階と比べて、一階との繋がりが直接的なのも合わさって、二階はその倍くらいはあるように思える。

 ふと眼下の広間から廊下の先へ視線を戻して、もう一つ部屋があることに気がついた。

 尋ねるように振り返ったベルさんは柔らかな微笑みを崩さず、けれど少しだけ悲しそうな顔をして。


「……あそこは、アリシア様の部屋でした。中は以前のままずっと残っています」

「……かあさまの?」

「はい。……覗かれますか?」


 じっと私を見つめて尋ねるベルさんと扉を交互に見て。迷った挙げ句、こくんと頷いた。

 当然、その部屋に思い出などないはずだが、それでも、なんとなく。見ておかなければならぬ気がしたのだ。


「畏まりました。割れ物などもございますから、気をつけてくださいね」


 きぃ、とベルさんが扉を開くと、甘くて、けれどしつこさのない上品な香りが体を包む。部屋の内装はとてもシンプルで、自室と見た目はあまり変わらない。

 違いと言えば、大きなドレスがいくつも並んでいるところくらいだろうか。

 見たこともない母の影が、そこに映し出されたような気がして。


「かあさま……」

「っ……アリス様……」


 するとなぜか悲痛な声を上げたベルさんを意識の端で捉えながら、部屋の中心まで進む。

 ベッドの隣、窓際の棚の上には花瓶が置いてあって、綺麗な白色をした花束が挿してある。この優しい匂いの出処はこの花だろうか。

 近づいて顎を上げ、頭より少し上の高さに置かれたそれに鼻を向け、すんすんと鳴らす。

 ふんわりと部屋に入った時と同じ匂いが頭まで入ってきて、覚えた安心感に目を瞑る。

 その感覚になぜだか母の影がさらに鮮明になって、思わずそれがそのまま言葉になった。


「かあさまの、におい」

「――――アリス様っ……」


 ベルさんの方を振り返って、笑顔でそう言うと、やたら感極まった彼女にぎゅうっと抱き上げられる。

 後頭部を抑えられ、むにぃとその相変わらず大きい胸に顔を埋められて。

 もう片方の手は私の背中をさすさすと擦る。


「えっ」

「アリス様、アリス様……」

「むぐ、ぐむむむ」

「私では代わりになることなんてできません。けれど、それでも私は、誰にも負けないくらいアリス様を愛しています……」

「はうっ……」


 耳元でそんな言葉を吐くのは反則というものである。ぞくぞくと込み上げた妙な感覚はできる限り無視するとして、完全に動きが固まる。するとベルさんがより一層強く抱き締めて。

 胸に隠れて真っ赤な頬を見られなくて済むのはいいが、今度は息ができなくなる。


「むぐ、んーー、んーーっ」

「アリス様……? あっ」


 ジタバタと暴れる私に気がついたベルさんがようやく離してくれて、今度は別の意味で赤い頬で呼吸を整える。


「も、申し訳ございません、私としたことが……」

「……だいじょうぶ」


 と言いつつほんのちょっと唇を尖らせる。ただし怒りからではなく、照れ隠しから。今更ぬいぐるみを忘れてきたのに気がついて手元が寂しくなる。


「……お持ち致しましょうか?」


 遊ばせた指を見逃さなかったベルさんがそう聞いてくれて。簡単に察せられたことにドキッとしつつ、首を横に振る。ぬいぐるみのためにベルさんに階段を往復させるのはちょっと申し訳がなさ過ぎる。


「それでは、もう少し居られますか?」

「……うん」


 畏まりました、と緩んだベルさんの手から離れて、今度はドレスを眺める。青、水色、白、と寒色が多めだ。その中に黒いドレスも紛れているのを見て、なんとなく金色の髪をイメージする。きっとこれらのドレスが映えたのであろう。

 けれどそうすると、この銀の髪は父からでも母からでもないことになる。自分の髪色に説明がつかないことに気がついて、あれ、と首を傾げる。


「どうかされましたか?」

「んと……かあさまのかみ、なにいろ?」

「えっと、それはそれは綺麗な透き通った金色でしたよ」


 アリス様の瞳のような、と付け足したベルさんに疑問をぶつけようとして、迷う。ここで実は血は繋がっていない義理の母で、みたいなことを告げられたらさすがに混乱する。

 うーん、と悩んでしまった私に何か納得したベルさんがよしよしと髪を撫でてくれる。勘が鋭いにも程がある。もはやテレパシーである。


「髪の色は、生まれ持った魔力の特性で決まるんですよ」

「とくせい?」

「はい。魔法にも種類があって、例えば炎の魔法が得意だったり、何かをつくったり形を変えるのが得意だったり、人によってそれぞれ、らしいです。魔力を持たない庶民は黒や茶色なのがほとんどですが、稀にそれ以外の色の髪な場合もありますね」

「そっか」


 なるほど、と納得。確かに魔力が体内に循環するものなら、どこか体の末端にその影響が出るというのはおかしな話ではない。うんうん、と頷いて、はて、また新たな疑問が生まれる。


「とおさま、くろ。きぞくなのに……?」


 そう、貴族と呼ばれるならば必ず魔力を持っているはずである。それとも庶民の黒とはまた別に黒髪になる魔力の特性があるのだろうか。


「あ、ええ、はい。ハッティリア様は、元から貴族だったわけではないですから」

「うん?」

「王様に認められて、貴族になったんです。ちょっと難しいお話になるので、もう少し大きくなったらお話しますね」

「そう」


 ちょっと言葉を選んだ風のベルさんに、何か複雑な背景があるのだろうと口を(つぐ)む。それ以上は突っ込まない。ならば話を戻して、別の気になったことを質問する。


「ぎんいろは、まほう、なにがとくい?」

「……」


 するとベルさんは言い淀むように沈黙して、ハテナを浮かべる私に困った様子で唇を開く。


「それが、ですね……わからないんです」

「わからない?」

「はい、アリス様のような色の髪は、今まで王国中どこにも、誰もいなかったんです」

「えっ」


 話が大きくなってきた。何やらこの髪色は相当なレアケースらしい。それにしても今まで一人もいなかった、なんてことありえるのだろうか。ありえるも何も、そうなのだと言われれば返す言葉もないが、自分がそんな希少な存在だとはどうも。受け入れられないというか、現実味がないというか。


「あ、でも……」

「はい?」


 すっかりこの生活に馴染んでしまっていたが、そういえば私は元々この世界の住人ではないのだ。いや、この世界に産まれ落ちて生きているという意味ではそうだが、前世という記憶と経験がある。

 別の世界の存在が混じっているから、今までこの世界で一人もいなかった髪色――――魔法の特性、を持って生まれた、と考えればなんとなく納得できそうな気がしないでもない。


「なるほど」

「アリス様?」

「……ぁ、ううん。なんでもない」

「そうですか。でも、大丈夫ですよ。ちょっぴり他の子より特別なだけです。私はそのとっても綺麗な白銀の髪が大好きですよ?」

 とベルさんは私を抱き締めながら。やっぱり最近スキンシップが多い気がする。人肌恋しい時期なのだろうか、というのはちょっと失礼か。それは置いておいて、その包容力は私を(とろ)けさせるのに十分たるもので、気を抜けばベルさんの愛に溺れてしまいそうである。

「べる……」

「アリス様……」


 もう溺れてるような気もする。

 何かに堕ちていくような感覚を振り払うように目を逸らして、雰囲気を変えようと試みる。


「なにが、とくい、かな」

「そうですねー、私は魔法を使えませんから、想像もつきません」


 ふふ、と困った微笑みを浮かべたベルさんは、あ、でも、とさっきの私そっくりに続けて。


「御伽噺の聖女様と同じ髪の色ですから、もしかしたら怪我や病気を癒すような魔法が使えるようになるのかもしれませんね?」

「ひーらー」

「はい?」

「ううん」


 前世のどうでもいい、けれど大切な娯楽趣味の知識から出たその言葉は流してしまいながら。

 それにしても治癒能力とは、もし本当にそうならとても素晴らしい。前世でこそ欲しかった能力かもしれない。

 ……いや、しかし。それは、それはもしも体調を崩してしまってもなんとか働けるということで、つまり。


「つかわれる……」

「――――っ、アリス様、それは……」


 そう、より一層極限まで使われるということだ。無意識に漏らした言葉に気づかぬまま、それは勘弁願いたい、とまで考えたところで、ハッとする。未だ前世の影響は抜けきっていないらしい。

 私はもう奴隷労働者ではないのだ。苦い顔とともに、首を振ってその光景を霧散させる。


「……アリス様は本当に、賢い子です。そうですね、そうなれば色々な面倒に巻き込まれるかもしれません」


 現実に意識を戻すと何やらベルさんが真剣な表情をしていて。

 いや、待って欲しい。何か知らぬ内に話が進んでいる。また変な誤解をされているのでは、と不安になって、それを隠しもせずに表情に出しながらなんとかすれ違いを止めようとする。


「べ、べる?」

「あぁ、……そんな不安そうな顔をなさらないでください。大丈夫です。癒す魔法というのはあくまで私のただの想像ですし、もしも、万が一本当にそうだとしても、このベルが、アリス様をお守り致しますから」

「えっ、えっ?」


 私の手を握りながら、だから安心してください、と慰めてくれるベルさんに私はまるでついていけていない。


「ずっと、おそばにいますからね、アリス様……」

「う、うん……」


 ぐえ、と熱い抱擁につぶされる。ベルさんが一体どんな思考を辿ったのか考えてみるが、さっぱり見当もつかない。また以前のデジャビュみたいに、ヒーラーによく似た発音の帝国語とやらでもあったのだろうか。

 そうして答えを求めて見上げた先で、ベルさんと目が合って。

 その黒曜の瞳から伝わる確かな愛情に一瞬で蕩けてしまう。


「アリス様……」

「べる……」


 まあでも、いずれそんな誤解の数々は解けていくことだろう、と、ある種の思考放棄。

 実際、そんなすれ違いは些細なこと。今はもう少し、このままベルさんの体温に包まれていたかった。


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