第二十一話「接続中」
あー、あー、テスト中……あぁうん……げほっ、おぇ。
あ、ごめん。
ワ、レ、ワ、レ、ハ、ウ、チュ、ウ、ジ、ン、ダ、!
………………。
良いじゃないか、久しぶりの主演的ポジションだぞ?
たまには遊びがあっても良いと思うんだが、どうよそこら辺?
いやぁ、いつのまにか二十一話ですよアナタ。中途半端な話で登場なのはご愛嬌だ、許してくれ。
はい、本日は少しの神界編とアレをアレアレしちゃいます!
まず、皆が何を知りたいかってところからだと思う。えーっと太郎さんが来た世界は俺が元いた世界「ストレンジワールド」じゃないんだ。
つまり別の世界って事だ。因みに「アンアース」でもないぞ。え、意味がわからない? ……あぁ、あれはシリーズ化してないのか。許せ。
んでもって俺は天寿を全うして、フラグ通り魔神になったわけだ。…………勿論親分もな。
さてさて、次に気になるのはこの神界に誰がいるのか? ってところじゃないかな?
とりあえず今の段階で出た人達を整理してみようか。え、文字数稼ぎ? な、なにを言っているんだ。そんな事あるわけないじゃないか。しかし的確な突っ込みだとは思うぞ。
えーっと、まず俺。チャッピー、マカオ、舞虎、ハティー、ビアンカ、キャスカ、おやぶん、トルソ、ケミナ、ガラード、バティラ、ブルス、ドンファン、アーク、ケーツ、……とここら辺か。えーっと、思い出してない奴はいないか? 卒業写真で、顔でどんな奴だったか思い出せるけど名前だけ出てこないような奴は……。まぁ、大丈夫だと思う。
こいつ忘れてんよって奴がいたら教えてくれ。
因みに現段階で名前だけ出てるのはスン、リボーン、オバルス、ビーナスかな? こいつらもしっかりと神界においでなすってるぞ。
そして勇者ハウスで未登場なのは……セレナとラーナ、スズメ、それにアイツとアイツとかだろうな。
ここで出ないのかって? おいおいそんな事言ってると物語に――
「何やってるのよパパッ?」
「はいラーナちゃんです!」
「あ、はい」
「ね、俺の血濃いでしょ!」
ちなみにちなみに、このラーナはあの2000年後ラーナちゃんと違うラーナタソだからな。第一部のアレがアレアレしたと思ってくれ。
「で、何してるのっ? もうすぐ『主神VS副神 ~返り討ちじゃい~・~私がやらなければどなたがやるんです?~ 大神界フェスティバル』に遅れちゃうわよ?」
「あぁ、先に行っててくれ」
「そうなの? じゃあ待ってるからねー!」
…………な、俺がしっかり育てたから「っ」が入ってないだろ?
まぁ、未登場キャラを登場させるのはここまでだろうな。やはり先々の楽しみってのは大事なもんだ。
「おいレウス!」
「なんだケーツ」
「ちげーっての、トゥースだトゥース! 名前挙げた時も間違えてただろお前!」
「で、ファンタジー世界の武道家みたいな恰好をしてるのは天使長のトゥース君です」
「あ、どうも」
そう、他に聞きたい事があるって事はトゥースの位のとこかしら?
「トゥースは何で天使長に任命されたんだっけ?」
「……またかよ。毎回毎回その振りは辛いもんがあるぜ?」
「大丈夫、これがきっと最後になるから」
「主神の爺さんに面白そうだからって。……ギャップがどうのとか言われた時は参ったぜ……」
「おし、もう行っていいぞ」
「だから扱いがひでぇだろ!」
後は……姿形か。基本的に全盛期的な肉体をベースとしてるんだ。んでもってチャッピーとか舞虎さんみたいに極端に身体が大きい人達はかなりのデフォルメサイズになってる。勿論元のサイズまでは伸縮可能だが、最近あいつらあの姿が気に入ってるみたいだ。
チャールズは……本人が言ってたけどチャッピーとオバルスさんの息子だ。おいそこ、変な想像をするんじゃない!
凄かったんだから大地震が起きて……うん、ごめん。
さぁて……言っていい事がそろそろなくなってきたぞ?
トルソの尻尾? くっつけたくっつけた。
ガラードの太巻き? 食わせてもらえなかったわ。
チャールズ以外の子孫? いないとは言わないがまだ言えないってのが強いかもな!
んーっと、んじゃメインの邪神の事について話すか。
ちゃんとメモっとけよ、テストに出るかもしれんぞ!
邪神ってのは元々神だった連中だな。
神の管理下の元に神の称号を剥奪された神達は、利休さんみたいに落神になるんだけど、神の力を有したまま神界を離れた奴等の事を邪神っていうんだ。邪神は何をするのかっていうと、勿論俺達神に喧嘩を売るのが仕事だな。
直接戦闘とかはしない。ならどうするかってのが肝なんだ。
神の管理下……て言ったら失礼になっちゃうかもしれないけど、簡単に言うだけだから許してくれ。
神に属しているのが一般人や動物。反対に邪神に属してるのが悪人と魔物なんだ。
魔物ってのは元々神が作ったから多少の調整が可能なんだが、本質故か悪の方面に進みやすいんだ。だから人間にも襲いかかってくる。勿論、あまり影響しない魔物もいるけどな。
俺が転生した「ストレンジワールド」もそんな世界の一つだな。良い魔物が多かった。
あの世界でも俺に襲い掛かってくる魔物はいただろ? そいつらが太郎さんの世界にいるような魔物だな。利休さんが生産してた魔物とはちょっと違うんだが、難しい話になるからこれは言わなくていいか。
んで、神と邪神は人間の力を借りて戦ってるんだ。
どういう事かってーと……人間を簡単に分けると善人と悪人だろ? この善人が多くいる世界では神の影響力が強くなり、平和になっていく。逆に悪人が多い世界は、荒廃し邪神の影響力が強くなる。
この影響力の「多い少ない」で、神界の神へのエネルギー的なアレが左右されるんだ。
俺達がどんどん平和な世界を作れれば邪神達の力が弱くなっていくって事だな。
そんなまどろっこしい事しないで、直接ヤっちゃう事は出来ないの? って? そう、出来ないんだよ。
神と邪神は、住む世界が根本的に違って互いの世界に手が出せないんだ。んー……例えるとなると難しい。神は絶対に邪神の世界へは行けずその反対も無理って事だな。ただし例外はあるぞ?
それが人間界で出会う事だ。ま、これに関しては鉢合わせしてもお互い手が出せないんだがな。
え、スン達が邪神のアジトにいるって? これはアレだろ、フラグってやつだろ?
内緒だ内緒。
世界を簡単に言ってしまうならば善か悪かなのよ。
動物が善で魔物が悪みたいな感じで「善人・悪人」、「神・邪神」が分かれてるって事だな。
んで現在の太郎さんがいる世界は俺が管轄している世界…………というか俺等ファミリーはこの世界しか管轄してないんだよ。
その世界を俺が任されて、邪神に負けないように皆を手助けしてるんだ。
数字に表すと……現在……神影響力51%、邪神影響力49%。
つまりかなりの接戦でございます。
え、ゲームみたいな設定だって? 大体の物語がそんな感じだろう?
ま、だからこそこっちもこっちで頑張ってるわけだわさ。
勿論トゥースがやってたみたいに予め住んでいた場所以外に魔物が現れたりするのはエラーって事でこちらから手が出せるんだが、それ以外は手が出せないんだ。
まぁ、出してもいいけどこっちが劣性になるペナルティが世界の要素として組み込まれてあるらしい。
これはあの髪紙神こと変神ですらどうしようも出来ない理なんだと。
理って単語好きだよねアイツ! まぁ、俺がどいつの事をアイツと言ってるかは付き合いの長い君達ならわかるだろうな。
そんなこんなで結構忙しい思いをしながら楽しくやってるよ。
おいおい、人間達が大変な思いしてるのにそういう考えってどうなん? って思われるかもしれんが、前に言ったろ? 「世の中必要なのは時間と努力と……多少の妥協」だってな。
『はいはいはいはい、そんな訳で何の用だいビアンカちゃん?』
『太郎さんがリンマール南西の森に生息するオークレプリカの残存数を聞きたいって言ってるんだけど……これは言っていいの?』
『正確な数字は言ったらペナルティになる。割合で教えてやるのはオーケーだ』
『うん、わかったわっ♪』
はい、そんな訳で久しぶりのレウス君でした!
ありがとうございました。




