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東方 朧雪華  作者: めーりん
三日おきの百鬼夜行
21/44

番外編 PV10000突破記念「一つの物語の可能性」

お待たせ(?)しました。PV10000突破記念の短編です。


私の拙い文章力ではこれが限界です

これは神霊騒ぎが収まり、博麗神社に頻繁に仙人が姿を見せるようになった時の出来事。


†††


紅魔館内 図書館


「…」


「…」


「…スゥ…」


パラパラとページが捲られる音と、小さな寝息だけが聞こえる昼下がり。紅魔館内にある巨大図書館に三人の人が居た。一人目は寝間着のようなゆったりとした服を身に纏う紫色の髪の毛の少女、幻想郷縁起に記される二つ名は"動かない大図書館"である魔法使い"パチュリー・ノーレッジ"。この図書館の主である。二人目は机に突っ伏すように熟睡している、金色の髪の毛と特徴的な七色の宝石の様な翼を持つ少女、幻想郷縁起に記される二つ名は"悪魔の妹"こと"フランドール・スカーレット"である。三人目は漆黒の長髪を後ろで一つに纏めている執事服の男性、六十年周期の結界騒動が解決された際、幻想郷縁起に記される内容が更新される事になりなった人物。二つ名は"悪魔の執事"。名は"赤羽無月"改め"無月・A・ノーレッジ"である。


そう、最近発生した神霊騒ぎがやっと収まり、暫くした時にパチュリーの方から告白され、つい一週間程前に結婚したのだった。


「無月、幻想郷縁起に記された内容が更新されたそうね。四日前の呼び出しはそれ?」


「ん?ああ…それと結婚祝いだった。阿求さんは体が弱いらしいからな…直接祝えなかった事を悔やんでいたよ」


魔導書を読みながらふと思い出した様に無月に話しかけるパチュリー。対する無月も、魔導書を読み進めながら答える。


「ん?パチェ、どうやらお客さんみたいだ」


「…あら、また魔理沙かしら」


ピクリと何かに気づいたらしい無月が傍らで眠るフランの肩を揺すりながらパチュリーに告げる。愛称で呼ばれたパチュリーはまだ照れくさいのか、少し頬を赤らめながらもこの場に来ると予想できる人物を上げる。


「……あむ…」


「!?」


「パチュリー様、アリスさんが参りま…無月!?」



「お邪魔するわ。遊びに来た…わ…よ…!?」


「ちょっとフラン…あっ!?」


無月に肩を揺すられ、目を開くフラン。しかしまだ半分眠っているのか、寝ぼけ眼のまま無月の方に抱きつくように倒れ込むと、吸血衝動に導かれたまま無月の首筋に噛みつく。


噛みつかれた無月は驚きのあまり目を白黒させるしかない。そんな時に十六夜咲夜が図書館のドアを開き、アリス・マーガトロイドを連れてくる。咲夜は慌てて無月に歩み寄り、能力を使ってフランを無月から引き剥がす。


アリスは慌てた様子で立ち上がったパチュリーが崩れるように倒れた為、その体を支える。


「……すぅ…」


「咲夜、紅茶を頼んで良いか?俺はフランを寝かせてくる」


「わかったわ」


「ちょっと…大丈夫なの?」


「ええ…大丈夫よ」


まだ寝ぼけ眼のフランを抱えると、咲夜に一言告げてから図書館を後にする無月。アリスはパチュリーを椅子に座らせると、少し心配そうに話しかける。パチュリーは少しせき込みながらも頷く。


‡‡‡


「それにしても、フランも加減して吸血ができるようになったのね…」


「まあ今回みたく寝ぼけていた場合、まだ本能的に吸おうとしますがね…」


「貴方の能力があってこそ、だったかしら?」


フランを自室に寝かせた無月が図書館に戻ると、パチュリーが感慨深そうに話す。無月もまた、自分達(主に自分や咲夜、美鈴)の努力がやっと実った事が嬉しいのか自然な笑みを浮かべながら頷く。


アリスも魔法使いの師として聞いていた為、無月の能力がここまで役立つことに内心驚きながら茶化すように無月の首筋の傷跡が消えてゆく様を観察する。


「…で?夜の営みはしたの?」


「「ゲホッゲホッ!?」」


話題を変えるようにアリスが新婚二人に話しかける。その問いかけに無月とパチュリーは思い切り噎せる。特にパチュリーの噎せ方は凄まじく、喘息持ち故に苦しそうになる。


若干慌て気味にアリスはパチュリーを介抱し、してはいけない質問だと理解すると、かなり申し訳なさそうにする。


「ごめんなさい…少し無神経な質問だったわね」


「ケホッ、ケホッ…。良いのよ………それに決心着いたし…」


アリスの謝罪にパチュリーは答える。後半の呟きが聞こえたアリスはパチュリーの肩を数回叩き、応援するように何度も頷く。


パチュリーの呟きが聞こえなかった咲夜と無月は二人の様子から、何らかのやりとりがあったと予想すると、紅茶のおかわりと、お茶菓子を取りに行くことにした。


‡‡‡


その日の夜


紅魔館 大図書館内 パチュリーの部屋


「パチェ?」


アリスが訪れたその日の夜。業務を終えた無月がパチュリーの部屋を訪れる。


パチュリーから大切な話しがあると言われた彼は、業務を終えた後、こうして訪ねたのだった。


「き・・・来たのね」


「ああ」


室内には必要最低限の家具しかないが、それでも十分であるパチュリーにとって、今夜無月をここに呼んだ理由を思い、やや声がうわずる。無月はそんなパチュリーにやや疑問を抱くとベッドに腰掛けていたパチュリーの隣に腰掛ける。


「今日アリスさんに言われたことでも気にしているのか?」


「・・・・うん」


無月の問いかけに小さく頷くパチュリー。そんな彼女の肩を抱き寄せた無月は、少し素直じゃない魔法使いの体を抱きしめる。


「無月・・・・」


「パチェ・・・・」


そしてどちらからともなくキスをし、そして-----


‡‡‡


その二年後、幻想郷で二人は様々な人妖から祝福を受けることとなる。



さて・・・・どうでしたか?感想があればぜひどうぞ。


レビューや感想お待ちしています。



・・・・・もう少しで就活始まるのでさらに遅筆になると思いますががんばります

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