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青い未来

作者: 藤乃花
掲載日:2024/12/25

赤ん坊には『先の光景』が既に見えていた。

星の海に浮かぶ、何万年も先の光景。


―アオイワクセイ―


夢の奥で更なる夢を見て、そして夢のまだ向こう側でも別の世界での夢を見る。


「キミ、ソレ……ナアニ?」

赤ん坊は少し成長して、地面に絵を描くのが日課となっていた。

その絵を見て、同じくらいの年に見える子が訪ねてくる。

「アオイワクセイ」


指で描かれた丸い形の『アオイワクセイ』という名の何かを見て、その子は云う。

「ヨクワカラナイケド、ナゼカ……トオイサキヲカンジル……」


二人はただ、地面に深く描かれている『アオイワクセイ』というモノを見詰めていた。


子供はよひ成長していき、彼をみんなは『アスミ』と呼ぶようになっていた。

先、つまりは明日を見るという意味を込めてそう呼び始めていた。


アスミはある夜夢を見る。

自身が描いた『アオイワクセイ』というモノが、そこに住む『ニンゲン』という

モノたちの手により滅びてしまう夢。


〈アスミさん……あなたにお願いがあります。

あなたが描いた『アオイワクセイ』は、滅びてしまいました。

ですから、次にあなたに『アオイワクセイ』の役目を担って頂きたいのです〉


〈ボクに出来るのでしょうか……。

役があまりにも、大きすぎます。

自身がありません〉

夢の中のアスミは、はっきりした言葉を口にしている。


〈考えるた末、答えを出して頂きましょう。タイムリミットは『アオイワクセイ』が消滅する一日前です。新しい惑星を生み出すのに一日の時間を費やします。一日前……今から何億年か先の未来ですが、必ずその日は来ます〉


声の主はいそいでいるようで、早口での説明を下していた。

アスミは事の重大さと、タイムリミットまでの感覚とを考える。


その後アスミは『ニンゲン』というモノのせいで滅び、魂のみがあの世に移行した。

滅びたアスミは『ニホンオオカミ』という種族だったという。


アスミは何度も生まれ変わりを繰り返し、名だけは『アスミ』と、代わらず続いていた。


遠い未来『アオイワクセイ』は温暖化、核、自然破壊により銀河の果てに塵と化してしまう。

(今のままだとその惑星は消えてしまう)


けれどアスミにはもう一つの未来も見えている。

『ニンゲン』の暴走を食い止めれば、『アオイワクセイ』は消えなくて済む。


「僕の使命は人間たちの目を覚まさせる事だ……!」

アスミは心に決めた。

『青い惑星』を永遠の存在にしてみせる事を。


消滅させてはいけない美しいその惑星の運命。

未来を左右させるのは、アスミの行動、そして『人間』(わたし)たちの心……。





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