第2話 魔族出現
セイリュウの家を出てから少しが経つ。〈サカタ〉に行くための道路に入ることができた。
「よしここからは安定して走れるからな。少しスピード上げるよ」
「わぁ!風気持ちいいね!」
ケモノ耳をふさふさと揺らしながらフリスは外を覗く。野菜を落としたら大変なので全力は出せないがなかなかのスピードだ。そう思いながらセイリュウは馬を走らせる。しかし彼の目には本来現れないはずの人でも馬車でもないものが見えた。
「まさか…」
その一言は風に消えたが馬車のスピードを少し下げる。
「セイリュウ、どうしたの?」
「あれが見える?」
セイリュウが指差した先には昨日の新聞の白黒写真と同じような姿をしたものがあった。
「あれって…魔族?」
「恐らく。見た感じこちらには気づいてないっぽい」
「じゃあ…2人でそいつを倒すしかないか!」
「とりあえずはスピードを下げながら近づこう。魔族は基本的に戦うしか脳にない奴ららしい。落ち着いて倒していこう、フリス」
だんだんと風がなくなっていく。そのたびに指差した先の姿をしたものがはっきりと見えるようになっていった。
「ここらへんで降りよう。準備は大丈夫?」
「問題なし!心も体もバッチリだよ」
「了解!じゃあ行くか!!」
二人が走り出す。フリスは重装備な鎧に剣を持ち前へ。セイリュウは装備は持たないが杖から放たれる魔法で後ろからフリスをサポートするというコンビだ。
「先手必勝!ライトニングブラスト」
フリスが光を纏った剣を縦に振り魔族を切る。しかし切られた半分が再生する。
「後ろからとは卑怯な!」
魔族も剣を持ちフリスに対抗する。
「落ち着いて魔族の真ん中のコアを狙って!そのコアを狙わないと再生が切れるまで戦わないといけなくなるから!」
アオイから少し教わった魔族の倒し方を思い出す。魔族を倒すためには2つの方法がある。
1つ目はコアを破壊すること。これは後ろから魔法や弓で狙うこともできなくはないが、かなり難しいため剣や斧を使い壊すのが一番だ。
2つ目はコアの再生が切れるまで攻撃すること。これは集団で来られたときに、範囲攻撃魔法や弓でたくさん攻撃して再生できなくすれば倒すことができる。しかし魔族によってかかる時間が異なることと、少なくてもかかる時間が多いことがネックだ。
「わかった!あの赤いところを壊せばいいんだね!スピニングドライブ!!」
金属と金属がぶつかる音。
「そう簡単に死ぬわけには行かないんだよ」
魔族が反撃する。しかし魔族の目にはフリスしか写っていなかった。
「甘い!」
セイリュウの杖から溜めた魔力の塊が放たれる。その魔力弾は魔族を吹き飛ばした。
「フリス今だ!」
「OK!油断したね、魔族の君」
コアに剣が突き刺さる。その瞬間魔族は灰になった。
「ふぅ、これで一段落かな」
「そうみたいだね。幸い周りには魔族いないっぽいし!さぁ出発進行〜」
二人が馬車に乗りスピードを上げる。農地ののだかな風景を眺めながら道路を走り抜ける。
「にしても魔族が現れるとは…これから警戒しないとな」
「うん!そうだね。そういえばアオイからこれ。今日の分のお弁当だって」
「これは美味そうだな。よ〜し今日はまだ始まったばかりだし、これから頑張るぞ!」
だんだんと日が上がっていく中、セイリュウ達は着々と〈サカタ〉との距離を縮めていった。
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