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捨てられた王女は魔道具職人を目指す  作者: 月輪林檎
第一章 捨てられた王女

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幕間(3)

改稿しました(2023年7月18日)

 カイトは驚愕していた。自分の見ている先で起きている事を、呆然と見つめる。そこには、大きな嵐が森を覆い、暴風、豪雨、落雷が、異常なまでに発生している光景があった。さらに、その前には、キマイラ達を爆発が襲い、マリー達を光のドームが覆っていた。


神域(サンクチュアリィ)雷嵐(サンダーストーム)だと……あれが、一介の教師だと!? 一体、何者だ!?」


 カイトは、今回の作戦の前に、Sクラスの生徒の能力を調べていたが、教師の方は調べていなかった。元々、カレナが介入する前に、全てが終わるはずだったからだ。予想外の事態に、カイトは若干戸惑う。

 その前も、マリーの剣唄(ソードソング)に驚愕していた。マリーの切り札は剣を操ることだと考えていたが、まさか、あんな規格外の技を扱うとは思いもしなかったのだ。

 念のために予定より遙かに多く、キマイラを用意したため、問題なく作戦を成功させることが出来ると思った矢先に、カレナの最上位魔法だ。

 作戦の失敗は明白となった。ならば、直接手にかけるしか無い。そう決意し動き出そうとすると、こちらを睨むカレナと眼が合った。


「!!」


 マリー達は、カレナが崖の方を睨んでいることに気付いていない。その状態でカレナは、マリー達に何かを話している。

 カイトには、何を言っているのか分からないが、少なくとも自分のことでは無いということは分かった。


「バレたのか……一体いつから……?」


 今の今まで、カイトはカレナに存在がばれていなかったはずだった。しかし、たった今、確実にこちらを見ていた。


「殺気を感知されたのか? いや、気のせいの可能性もある。恐らくあと一日はここで、過ごすはずだ……直接やるしか無い」


 カイトは、夜になるのを待つことにした。明るいうちよりも、暗い中で決行する方が成功確率が高くなるからだ。


「マリー様、直接手を汚す無礼、申し訳ございません……」


 カイトは、手を強く握る。手からは血が滴っていた。

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