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♪♪♪♪ ハッタツショウ害シャノ唄 ♪♪♪♪   作者: 動物の世界で人間らしく
第二章 人に値札でも付いているのか?
18/21

ちょっと早めのEpilogue4 ゼロを目指して歩いてる


 当たり前だけど、望んで障害者に生まれて来る人は誰もいない。だけど、生まれてきた以上、生きるしかない訳で。


 でも、どうやって? と問われれば、目を瞑りたくなるような、黒いものばかりが降りてくる。


 だけど意外と…………人は優しかったり……頼れる場所があったりするのもまた事実だった。

 







 家庭環境。

 地域の風土。

 見た目の良し悪し。

 ギフテッドの有りや無し。


 ……身も蓋もないけれど……「初期ステータス」が大きくものを言う世の中で。




 当然……マイナス・スタートの外れくじを引いちゃう人もいる訳で。


 


 そこに思いを馳せると、深海みたいな冷たい闇しか目に入らない。






「明日はやっぱり──」

 呉葉が不図ふと、思いついたことを口にしようと。



「ん?」

 応じるように文月さんが、きょとんとした表情を作り。




 彼女の頬に添えた手に。重ねられた手のひらと。頬の柔らな熱を意識して──言葉を続ける。


「ちょっと遠出して──」


「??」





 だけど──『外れ籤』の人だって、どこかに道は通じてるんだって。……そう信じたい。





「知らない街のどこか遠くで、ご飯を食べて──」


「はい」





 六畳一間の安普請やすぶしん

 ここに今、確かに息づいている幸せを──。






「その後は──」


「ふんふん」





 決して手放さないよう、ぎゅっと強く抱きしめて──。





「駅までの帰り道──」


「うん。うん」






 先人が文字通り血まみれになって切り開いた道を。


 点々と続く血痕を。


 道標みちしるべみたいに頼りにしながら。





「途中でまた──」


「ん? 何ですか?」










「あの時みたいに迷子になって、知らない街を二人でグルグル……彷徨さまよいたいかも」



 





 マイナスからゼロを目指して。歩き続けるしかないんだと思う。




 何度も何度も、道を間違えながら。















    『♪♪♪♪ ハッタツショウ害シャノ唄  ♪♪♪♪』







             ~ いったん終わり ~

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