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悲しかった、どうしてか。
2人が付き合いだしたと耳にしたその瞬間から、こうなることは想像ついていたのに。
特に目的もなく、当初2人で来る予定だったショッピングモールをめぐる。
視界に入るカップルのすべてが2人だとしか認識できなくなった。
喫茶店に入り、窓際にすわる。
適当に注文し、行き交う人々を見ていた。
私はどこかで期待していたのだろうか。
ずっとそばにいられたら、いつか振り向いてくれるのではないかと?
2人が2人とも一途なことを知っていて?
そうしたら、私はどうしようもないバカで阿呆だ。
私は途中から選択肢を間違って選んでいたのだ。
こうなる前に、もっともっと前に離れるべきだったのだ。
2人から。
いつまでそうしていたのだろ。
気が付けば、注文したものはとっくに飲み干していた。
会計を済ませ、店の外に出る。
ふと目に入った。
ショップのウインドウに映る自分。
笑えるほど、疲れ切っていた。
ああ、私は疲れていたのか。
なんとも思ってない風を装うのを。
ウインドウに映る自分と、もはや悟りを開いたような自分が面白かった。
行き交う人々に凝視されるのも気にせず、笑いたいだけ笑った。
そうしたらすっきりした。
何時間かぶりにポケットからスマートフォンを取り出す。
メッセージが届いていた。
〔どこにいるの?〕……
〔どこにいるんだ?〕……
2人からひたすらメッセージが届いていた。
〔気にしないで。お母さんにお使い頼まれてたの。〕
2人に返信した。




