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パンドラの領域外伝~ヒストリー オブ パンドラ

とうとう公開します(ドヤ顔)

パンドラの領域外伝〜ヒストリー オブ パンドラ


昼前のと或る日の教授室出の出来事

「君たち、本当に勝手な事をしおって。私や笠山先生に何も言わないで、論文を出すとは。全くけしからん。お前達はク。」森田助教は怒ってクビを宣告しようとしている。

「まあまあ、でも2人ともすごい論文を出したんだし、怒らないでいいじゃないか。君はその短気な所が欠点だよ。教授たる者はいつも心が広くなければならないのだよ。まあ、君たちもあまり森田君をいじめるんじゃないぞ。」笠山教授は笑いながら言った。

「はい!」三人は返事よく言った。

この研究室は東都大哲学部西洋哲学科グノーシス分析研究室、通称笠山研である。

日本で最大規模のグノーシス研究室であり、その大元は、第二次世界大戦の戦後に三島実安によって作られた帝都大哲学科西洋哲学科初期キリスト実態研究室という大きな研究室から始まった。

当時、彼の研究室にはかなりの人数がいて、それぞれが協調し合って次々と発見をしていった。

その中でも優秀だったのがキリスト教正当派を研究していた山村浩一助教とキリスト教異端を研究していた長沼山太郎助教、そして初期キリスト教全体を研究していた熊岡成助主任研究員である。

そして、三島教授の引退時に三島が熊岡を教授にしてしまったために三大勢力のうちで二勢力が研究室から出て行き、それぞれ古代正当キリスト教実態研究室とキリスト教異端実態研究室が誕生した。

そして、その後キリスト教異端研究室には優れた研究員が2人いた。

キリスト異端に詳しい中目黒久一とグノーシス主義に詳しい斉藤久光である。

そして、久光が独立して建てた研究室こそ今の東都大にあるグノーシス研究室の母体となった研究室、グノーシス主義実態研究室(通称久研)である。

そこでは私の祖父、西沼小次郎とこの研究室の教授が在籍していた。

そこで第三次、第四次世界大戦が起きた。

その結果、全ての大学が民営化されていった。

しかし、二校(帝都大と皇宮大)だけがそれぞれ東都大と西都大になり、一部公的援助や研究設備の保有(当時スーパーコンピューター、量子コンピューターなど重要な研究設備はアメリア軍に没収された)が認められた。

しかし、公的資金の代わりに定員が決められ、西沼はこの研究室を自主的に去っていった。

そして、今はメガロポリス大で助教をやっているらしい。

そして、斉藤の引退後に笠山が名前を変えて作られたのが今のグノーシス分析研究室である。

「お前ら、また怒られたのかよ。本当に懲りないやつだなあ。全く少しは成長しろよ。」中佐原は言った。

「懲りろだって、あの無能で馬鹿な助教が懲りればいいだろ。あいつの方がもっと成長した方がいいと思うよ。」今先は言った。

「まあ、ちょっと森田先生は研究員に対して厳しくあたり過ぎな気が•••。」私は言った。

「まあ、あの先生が悪いんじゃねいですか。」葉山は言った。

これが私たち、笠山研三銃士の性格の違いだった。

リーダーの今先は気が強く、よく皮肉る性格なのだが仲間を大切にし、また考えが間違っている時には笠山教授であろうが訂正させようとする勇気があったために研究員では英雄視されていた。

私は、なぜかみんなから分からなかったけどみんなから熱い視線が注がれていた気がする。

葉山は影が薄く、最も消極的だったがつい口を滑らせる的な事でヤバいことを言ってしまうパターンが多かったはずだ。

私たちとよく敵対していたのが森田助教だ。

彼は目立った研究成果をあげていないが、彼以外に主任研究員が出世していったりリストラされたりでいなくなってしまった為に助教になれた、そんなハッピーな人である。

しかし、彼はそこまで年を取っているわけでもないのにまるで年老いた老人のように頭が固く、そして自分より能力のある人間を蹴落とす最低な人間だと今先は言っていた。

私は確かにかなり研究員に対する態度がひどすぎると思って何度も助教に言いにいったのだが、森田先生は直すどころか私をマークして、徹底的に攻撃するようになった。だから私は抗議活動をするようになった。

今先は自分の書いた論文を燃やされて、キレて森田助教に対して挑発行為を行うようになった。

葉山は失言で恨みを買い、そんな事は言っていないと真実を正すようになった。

三人とも全く道が違っていたのだが徐々に親睦を深め、今では仲がとても良くなったのである。

森田助教は毎回私たちをクビにしようとするのだが、私は最強の盾を持っていた。

その名も「おじいちゃん」である。

私の祖父である西沼は笠山教授ととても仲が良いためにそのおかげで助かって来ていた。

そんなある日、笠山教授の辞任が決まった。

ローマ大から教授治してのお誘いが来ており、それを受けるという形で出ていてしまうことになった。

私たちは困った。もうかばってくれる人がいなくなってしまったことを。

そんな仲、森田が教授に立候補した。


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