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たぬちゃんの地底探検

作者: みゃーぽん
掲載日:2026/08/04

たぬちゃんは、うちを出発しました。

今日は 川で遊ぼう!



トコトコ トコトコ



トコトコ トコトコ



田んぼは、中干(なかぼ)しが終わって、再び水が入っています。

稲の葉は、大きく育っています。

稲の葉の先に水滴があって、きれいです。



トコトコ トコトコ



トコトコ トコトコ



木陰(こかげ)に、黒い布を被っている怪しい誰かがいます。暑そうです。

 占い師 「そこの子ダヌキ、水難の相が出ておるぞ。」

たぬちゃん「えっ! じゃあ、今日は 川に行くのをやめるね。」



トコトコ トコトコ



トコトコ トコトコ



たぬちゃんは、おじいちゃんとおばあちゃんのうちに来ました。


おばあちゃん「たぬちゃん、暑い中、よく来たねぇ。ちょうど、すいかを切ったから、食べようか。」


たぬちゃん と おじいちゃん と おばあちゃんは、すいかを食べたよ。

ぱくぱく もぐもぐ おいしいね。




その後、3匹で一緒に歌ったよ。


ぽんぽこぽん ♪


ぽんぽこぽん ♪


ぽんぽこぽん ♪




しばらくすると、おじいちゃんとおばあちゃんは、寝てしまいました。

たぬちゃんは、眠くないです。




スー

あれ、涼しい風の流れがある!


トコトコ トコトコ


トコトコ トコトコ


涼しい風をたどっていくと、

奥の壁の小さい穴から、涼しい風が吹いてくる!

たぬちゃんは、壁の穴で、鼻を冷やしたり、前足を冷やしたりしました。


たぬちゃんが壁によりかかると、

ゴロ

壁が崩れて穴が大きくなりました。

穴は、ギリギリたぬちゃんが入れるくらいの大きさになりました。

たぬちゃんは、穴に入ってみました。

中は少し広くなって、奥に続いています。

壁は、ぼんやり光っています。


この奥はどうなっているんだろう?


たぬちゃんは、奥に歩いて行きます。



トコトコ トコトコ



トコトコ トコトコ



 (ザー)

? 何か聞こえる?


トコトコ トコト


スポッ  床の穴に落ちた!


ヒュー


ポチャン




ザー   水に流されていきます。




しばらく流されると、




ゴー


たぬちゃんは、滝を落ちて、沈んでから、浮かび上がって、周りを見渡します。


広い所に水がたまっています。地底湖です。


上を見ると、空中に、ひれが大きい 色とりどりの魚が たくさんいます。


下を見ると、水中に、黒い何かがヒラヒラしています。

たぬちゃん「水の中にいるのは、ちょうちょ? 」





魚「コウモリだよ。」

魚「水の中の虫を捕まえているよ。」

魚「コウモリは、超音波で虫の位置が分かるよ。」

魚「他の所では、魚は水中を泳いで、コウモリは空中を飛ぶらしいよ。」

たぬちゃん「へぇ」





 (ぽんぽこぽん ♪)

? 何か聞こえる?


たぬちゃんは、声がする方に、たぬかきで泳いでいきます。



パチャパチャ パチャパチャ



ぽんぽこぽん ♪


湖の中の島に着きました。


そこには、たぬちゃんより小さな子ダヌキがいました。


「うれしい。きてくれた。いっしょに うたいましょう。」


2匹で一緒に歌いました。


ぽんぽこぽん ♪


ぽんぽこぽん ♪



空中の魚たちは、歌に合わせて、踊っています。



しばらく歌っていると、

水中にイルカが現れました。

「楽しそうな歌が聞こえたから、来ちゃった。」

イルカも歌い始めました。



ぽんぽこぽん ♪  ピュー


ぽんぽこぽん ♪  ピュー




「たのしかった。」

小さな子ダヌキは、スー と薄くなって、消えてしまいました。


たぬちゃんは、びっくりして探しましたが、小さな子ダヌキは見つかりません。


たぬちゃんは、急に心細くなって、泳いで戻りました。



パチャパチャ パチャパチャ



たぬちゃんは、滝を登ろうとしますが、登れません。何度も挑戦しますが、どうしても登れません。

たぬちゃんは、泣き出してしまいました。



 イルカ 「どうしたの?」

たぬちゃん「帰れなくなっちゃった。」

 イルカ 「外に連れていってあげようか?」


たぬちゃんは、イルカの背びれに つかまって、息を大きく吸って止めます。


イルカは、水に(もぐ)って、泳ぎます。




まだ泳ぎます。


たぬちゃん、もうちょっと がんばって!




ザバー

イルカは、水面に顔と背中を出しました。


たぬちゃんは、思いっきり息をしました。


そこは、海でした。



イルカは、海面を ピョ一ン ピョ一ン と跳んでから、たぬちゃんを河口の近くに下ろしました。

「ありがとう。」

イルカは、沖に泳いで行きました。




河口には、カピバラのカピーがいました。

 カピー 「! たぬちゃんが海から来た!?」

たぬちゃん「地底湖に行って来たよ。」

 カピー 「! いいな〜」




たぬちゃんは、川の土手を上流に向かって歩きます。



トコトコ トコトコ



トコトコ トコトコ



大きい中洲(なかす)に、親戚のおじさんたぬきがいます。

お じ さ ん 「! たぬちゃん、どこに行くのかい?」

たぬちゃん「おじいちゃんとおばあちゃんのうち。」

お じ さ ん 「ちょっと、待ってなさい。送っていこう。」

おじさんは、土手まで来ると、たぬちゃんの首の後ろをくわえて、上流に向かって歩きます。





ト コ ト コ  ト コ ト コ





ト コ ト コ  ト コ ト コ





ト コ ト コ  ト コ ト コ





もうすぐ、おじいちゃんとおばあちゃんのうちです。


ツイー ツイー


呼んでる!



ト コ ト コ  ト コ ト コ



おばあちゃん「連れてきてくれて、ありがとうね。 たぬちゃん、外で遊んでいたの? 寝ちゃって ごめんね。」


「あのね・・・」

たぬちゃんは、今日のことを話しました。


おじいちゃん「その小さな子ダヌキは、子どもの頃に行方不明になった妹かもしれない。」

読んでいただき ありがとうございます。


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【たぬちゃんのお散歩】は シリーズ作品です。

「たぬちゃん、はじめてのおさんぽ」

「たぬちゃん、春のお散歩」

「たぬちゃんとカピーとカエルの合唱」

「たぬちゃん、夏の大冒険」

「たぬちゃん、秘密の旅」

「たぬちゃんとカルガモ3兄弟、冬の大冒険」

も 読んでね。

*時系列で この順番です。1話ずつ完結なので、違う順番で読んでも大丈夫です。

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― 新着の感想 ―
たぬちゃん……無事でよかった……(´・ω・`) 地底湖に落ちた時はひえっと思いました。 そして小さい子狸の正体……夏らしいひんやりとした感触が……。 皆がたぬちゃんを助けてくれてほっとしました。 みゃ…
 読ませていただきましたぁ。  優しいお話ですねぇ(*^-^*)  まぁ壁が崩れて落ちていくのは不運としか言いようがないですけど、その後の出会いがなんとも不思議で……。  何かがあったわけでも、襲…
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