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情報提供をお願いします



最初に違和感を覚えたのは、

洗濯物でした。


山の中だったと思います。


風は、

ほとんどありませんでした。


それでも、

物干し台に掛けられた衣類だけが、

ゆっくり揺れていました。


子供用の小さなTシャツ。


色褪せたタオル。


男物らしいシャツ。


どこにでもありそうな、

山間部の集落の風景でした。


ただ、

人の姿だけがありませんでした。


こんばんは、無記名です。


以前から、

気になっている場所があります。


熊本県内の山間部で見た、

小さな集落です。


数年前、

山道で道に迷った際に見つけました。


仕事だったのか、

私用だったのか、

今では曖昧です。


ただ、

細い山道を長く走っていたことだけは覚えています。


ナビの表示も不安定で、

同じ場所を回り続けているような動きをしていました。


山では珍しくないことだと思い、

当時はそこまで気にしていませんでした。


途中から舗装も怪しくなり、

引き返そうと思っていた矢先、

急に視界が開けました。


小さな集落でした。


家は五軒か六軒ほど。


古い木造家屋ばかりでしたが、

廃墟には見えませんでした。


玄関先には長靴やバケツが置かれ、

軽トラックが停まっている家もありました。


人が生活している。


そんな感じだけが残っていました。


ただ、

妙に静かでした。


静かというより、

音が遠い感じでした。


山の中なら聞こえるはずの虫の声や、

川の音も、

どこか薄かったことを覚えています。


私は入口付近に車を停め、

少しだけ周囲を歩きました。


その時に見たのが、

最初に書いた洗濯物です。


白い物干し台でした。


周囲の古い建物に比べて、

そこだけ妙に新しかったことを覚えています。


洗濯物も、

長く放置されている感じではありませんでした。


最近干されたように見えました。


生活の途中だけが、

そこに残っているようでした。


ただ、

ほとんど風がないのに、

一枚だけが揺れていました。


白いシャツだったと思います。


揺れ方も、

風に流されるというより、

誰かが触った後みたいに見えました。


その辺りから、

妙に落ち着かなかったことを覚えています。


家の窓は閉まっていました。


人の姿もありませんでした。


それでも、

誰かがこちらを見ているような感覚だけがありました。


集落の奥には、

川がありました。


橋もあったと思います。


古かった気がします。


ただ、

そこから先の記憶が曖昧です。


橋を渡ったのか、

渡っていないのか、

思い出せません。


次に気付いた時には、

私は山を下っていました。


後日、

同じ場所を探しました。


ただ、

見つけることはできませんでした。


ドライブレコーダーも確認しましたが、

集落周辺と思われる時間帯だけ、

映像が欠けていました。


単純な保存エラーかもしれません。


ただ、

あの場所について思い出そうとすると、

洗濯物の映像だけが妙に残ります。


白い物干し台。


揺れていたシャツ。


人の気配だけがない、

生活の風景。


それ以来、

似たような話を時々探しています。


山間部の集落。


古い橋。


人がいない。


それなのに、

生活だけが残っている場所。


もし、

似たような場所を知っている方がいれば、

情報をいただきたいです。


小さなことでも構いません。


・熊本県内の山間部

・細い山道の先

・小規模な集落

・生活痕はある

・人の姿がほとんどない

・川と古い橋

・帰路の記憶が曖昧

・洗濯物の印象だけが強く残っている


心当たりのある方は、

情報提供をお願いします。


無記名


──────────────────


【追記】


投稿後、

一件だけ気になる情報提供をいただきました。


1994年頃に放送された、

熊本県内のローカル番組の録画映像とのことです。


提供者によると、

山間部の集落を紹介する内容だったそうです。


現在、

映像提供をお願いしています。


ただ、

先に送られてきた書き起こしの一部に、

少し気になる箇所がありました。


以下、

該当部分を転載します。


──────────────────


『いや〜、

なんか懐かしいですねぇ』


『そうですねぇ。

帰ってきた感じがします』


(笑い声)


『あ、見てください。

洗濯物まだ干してある』


──────────────────


詳細が分かり次第、

改めて整理します。


無記名

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