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One-Sided Love   作者: 藍本 彩夢


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第七章

 四人でファミレスに入り あたしと由季が一緒に座り 向かいの席に真臣君と楡井さんが座った。

 目の前に真臣君がいる‥わぁー キンチョウする。

 注文した飲み物がきたので皆んな自然と手が伸びる。

 でもコレって他の人からはWデートに見えるのかな?…何て思っていたら‥

 「なぁ 博 これってWデートみたいでいいなぁ‥」

 って真臣君‥

 あたしは思わずドキッ!

 「真臣 これはWデートみたいじゃなくてWデートだろ…ねえ ユウカちゃん!」

 楡井さんがあたしに話しを振った。

 「でも あたし‥杉城さんの彼女じゃないですよ‥」

 「そんな事は気にしないで 今は 彼女って事にしておけばいいんだよ‥ユウカちゃん…」

 隣で分からないように由季がつつく。そうすればいいんだというように‥

 あたしはそれにノル事にした。

 「はい それなら これはWデートです。」

 あたしは凄く嬉しかった。此処にいるこの時間だけでも真臣君の彼女って事が…

 「由季も そう思うだろう…」

 「ええ 勿論よ…」

 由季はニッコリと笑う。

 「ほら みろ 皆んなそう思っているぞ‥そう思っていないのはお前だけみたいだな…」

 「博 二人を巻き込むなんてずるいぞ…」

 「おやぁー? まだ認めないのか‥本当にお前は‥今更 ユウカちゃんが彼女だという事を俺に隠しても無駄だろう‥俺はその事実を知っているんだから…」

 取りようによっては、中々の意味に取れてしまう言葉だった。

でもあたしは冗談だって分かっていたから‥良くやるなぁ楡井さん‥普段 こんな事をしているのかなぁ…それにしても この二人 ノリがいいなって思っていた。

 「博…お前…」

 おっ 真臣君 中々の演技って思っていたら

 「これじゃユウカちゃん 大変だろう…彼女って事も隠さなくちゃならないし…」

 「そうなんです…分かってくれますか?…いつになったら あたしを彼女だって言ってくれるのか‥ずっと待っているのに‥事実を知っている楡井さんと由季の前でも Wデートみ・た・い なんて言うんだもの‥あたし本当に どうしていいか…」

 わざと大袈裟に 首を振り演じてみせる。あたしの【好き】って気持ちを交えながら…

 「よっ 演劇部!」

 隣から 由季の声が入る。

 「さすが…さすが…」

 楡井さんが小さく拍手する。

 「そぉう…やっぱりぃ…」

 あたしは戯けて言った。

 「うん‥でもできれば 俺としては…最後にヨヨヨと泣いてもらいたかったかな…」

 楡井さんが演技指導をしているように言った。

 「そうですね。それもいいですね‥じゃ今度やってみましょうか?」

 「いいわね…それで いつにする‥? 私はいつでもいいですよ。」

 「あたしも…」

 「おい おい 三人とも‥いいかげんにしろよ‥」

 真臣君が笑いながら言う。

 「あっ 真臣 まだ答えてないぞ‥これがWデートかどうか…早く答えろよ…」

 「分かった。答えるよ…これは間違いなくWデートです。あそこまでやられたら そうとしか言えないものな…」

 「由季もノリがいいけど ユウカちゃんがここまでノリがいいとは思わなかったよ。」

 「楡井さん 何 言ってるんですか!これでいつもの半分以下ですよ‥普段はもっとノリノリなんですよ。」

 由季が言う。

 「やっぱりな!」

 「真臣‥やっぱりってどういう事だよ…」

 「ユウカは小学校の頃から 結構ノリが良かったんだ。中学に入ってますますノリが良くなって 由季ちゃんと二人でノリノリの所を良く見かけたんだ。最近そういう所 見かけなくなったんで、高校になると違うのかなぁって思っていたんだ。でもノリがいいって聞いて、目の前で見せてもらって何かホッとした気がするよ。これからはどんどんノセていく事にしようぜ‥博‥由季ちゃん‥ユウカ 覚悟しておけよ!今更 俺や博の前でノレないなんて通用しないからな…」

 「何か 楽しくなりそうだな…真臣 四人でいる時はWデートのつもりになろうぜ。いいだろ 真臣…」

 「俺は構わないけど ユウカは‥付き合っている奴がいるらしいから…」

 真臣君があたしを見た。その口調はやっぱりさっきと同じで怒っているみたいに聞こえた。

 「ユウカちゃん彼氏いるのか‥それじゃ無理かな…」

 楡井さんのその問いに遮るようにすぐ由季が言ってくれた。

 「別に彼氏として付き合っている訳じゃないし、暫く振りだったから改めて友達となっただけだから、四人でいる時Wデートって事にしても構わないよねユウカ…」

 「勿論 大丈夫です。決まってるじゃないですか‥」

 あたしは由季に感謝しながら ニッコリ笑った。

 「何だ‥彼氏じゃないのか…それなら 平気だな‥そうだ真臣 いっその事ユウカちゃんをお前の彼女にすればいいんじゃないか‥」

 「何 言ってるんですか楡井さん…杉城さんには彼女さんいるじゃないですか‥」

 「そうか…そうだったな…」

 楡井さんがチラリと真臣君を見た。

 「そうですよ‥四人でいる時 Wデートのつもりになるって 楽しそうだなって思ったから 『いいですよ』って言ったけど、杉城さんの彼女さんがそれを知った時 どう思うかなとか‥悪いなぁとか考えてるんですよ…本当はあたし こうしているのもマズイよなぁって思っているんですから…」

 「だから それは大丈夫だから‥気にしなくてもいいって言っただろう…」

 真臣君が言う。

 あたしはコクンと頷いてから言った。

 「だからあたし‥そう思っても此処にいるんです。」

 「ユウカちゃん それでいいんだよ。真臣が大丈夫だって言ってるんだから、悪いなだとかマズイなだとか考えないで楽しく過ごそうぜ。俺がいくらでも真臣をフォローするから安心してていいよ…」

 「はい 分かりました そうします。」

 あたしは答えた。

 そういえば 由季が隣で静かだった…さっきからずっと…あたしは思った。

 それに気づいた真臣君が言った。

 「由季ちゃんは 話しがみえないよな…ユウカも話す時間がなかっただろうし…実はユウカが俺を避けていたんだ。それは知っているのかな?」

 「はい すいません。知っていました。」

 「別に 謝らなくてもいいよ…それでその訳が知りたくて きょう掃除が終わってからユウカを待って聞いたんだ。…そしたら自分との事で彼女が誤解したら俺に悪いから会わないようにしてたって言うから、俺はそんな事は心配しないで今まで通りにしようってユウカに約束させたんだ。」

 「そうだったんですね。でもユウカの気持ちわかるな…一時 噂があったんですよ。杉城さんが下の名前で呼び捨てに呼んでいる子がいるって…どういう関係なんだろうって…でもうちの学校 前から一緒だった人が多いから‥あの呼び方は昔からだから 気にする必要はないんじゃないかって…大きな噂にはならなかったけど…ユウカ それも気にして会わないようにしたんだと思いますよ。杉城さん その噂 知らなかったんですか?」

 「知ってたよ。でも俺がユウカって呼んでいるのは事実だし、今更 呼び方を変える方が不自然だろ…それにユウカと噂になるんだったらそれはそれで当然だよなぁーって 別にいいかなって‥」

 「真臣らしいな…」

 楡井さんが 含み笑いをした。

 「何だよ博…だってそうだろう。現にユウカを見つければ俺はユウカって呼ぶし…帰りの方向が同じだから 途中会えば知らない訳じゃないから 話しながら帰るし…こうして四人でいる事もあるだろう。それで噂になるんだったらしょうがないかなって‥噂になったからといってこの楽しい時間を 放棄する気は俺にはないから…」

 「分かったよ真臣…二人共 特にユウカちゃん そのような事なので そのつもりで、お互いフォローしあっていこうぜ。由季 四人で会う機会がある時は、ユウカちゃんを引っ張ってでも連れて来るんだぞ。」

 「分かってるって…任せて‥」

 「由季…」

 「だって ユウカだって四人でいるのは楽しいって言ってたでしょ‥」

 「それはそうだけど‥」

 「ユウカ どうやら由季ちゃんは俺達の味方らしいな…」

 「真臣 俺達じゃなくて由季は俺の味方だ…なっ由季‥」

 「もちろん…」

 「これは大変失礼致しました。」

 真臣君はわざと礼儀正しく左胸に右手をあて頭を下げる。

 そして視線をあたしに合わせると言った。

 「なあ ユウカ ちょっと熱くなってこないか‥?」

 「そうね 熱くなってきたみたい…」

 「ユウカ‥もっと熱くしてあげようか…」

 由季があたしに抱きついた。

 「キャー 火傷するー」

 「もう…ユウカったら」

 その場に笑いが起こった。









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