無気力だった男の学園生活
●プロローグ (とある放課後と電撃と…)
教室の窓から桜が見える、今日も快晴で夕焼けの光が窓から差し込み教室を照らす。
「あ~今日もいい天気だったなぁ…やばい眠くなってきた」
そんな独り言をいいながら
無気力な俺は自分の机に突っ伏していた
その時どこからか声が聞こえてきた
???「ちょうどいいこの子にしよ暇そうだし」
誰だ俺を暇人呼ばわりするのは
寝ているだけで暇人扱いする声の主にひとこと言ってやろうと頭をあげたその時…
バチッ!
身体に急に流れてきた電撃に意識が飛びそうになった
???「おー…通販サイトで買ってみたけど本格的なのねぇ」
「意外と…使…え…わね」
そんな顔も分からない声の主の言葉を最後に
俺の意識は闇の中へと消えていった……
●第一話 (拉致と入部と誘惑と悲しき童貞)
視界が暗い…なんだコレ袋を被されているのか
しかも動けない縛られている?
ここは何処だ?
確か教室で寝ていたら誰かの声が聞こえて…
???「目覚めたみたいね」
は?
ガサッと俺の頭に被されていた袋が引き剥がされた
急に入って来た光に目を細めながら声の主をみた
綺麗で流れるように長い黒髪、切れ長の目に、整った顔立ち
目を疑うような美少女が俺の前にはいた
謎の美少女「何?どうしたの?私のことジロジロみたりして」
俺は美少女を前にしながら最初の質問をした
「何?じゃあないですよ!何ですかこの状況!ここどこ!」
謎の美少女「ここは部室よ あなたが暇そうにしてたのを偶然見つけてとりあえず拉致ってみたの お分かり?」
「いや、とりあえずで拉致るなそれにこの縄を解け!」
謎の美少女「さて、お互いに初めて同士だしまずは自己紹介しないとね」
「話を聞け!」
謎の美少女「私は木乃幡 茜この学園の2年あなたは?」
「…1年の凪 宗介です」
木乃幡「それじゃこれからソウ君って呼びましょう」
マイペースなこの先輩に向け俺はため息をつきながら話始める
宗介「もう何でもいいですよ好きに呼んでください」
「それで何が目的なんです?俺なんかを拉致って?」
木乃幡「そうね単刀直入に言うわあなたはこの私率いる湊学園の楽園部の映えある新入部員となりました!」
宗介「え?入部? 何で俺が入部届なんて出してないですよ
それに楽園部って?」
木乃幡「入部届けはもうここにあるわ」
そう言うと先輩は俺の名前がしっかり書いてある入部届を見せてきた…俺の指紋付きで
宗介「まさか俺が気絶してた間に!?」
木乃幡「そうねスタンガンの威力が思った以上だったのは誤算だったのだけど」
そう言って先輩は自分のカバンからスタンガンを取り出した
宗介「スタンガンで気絶させて強制的に入部でどこが楽園だ!」
木乃幡「何を言ってるのよ楽園はこれから作るのよアナタも一緒にね"(楽)しい 学(園)を作る部活"それが楽園部だもの」
宗介「楽しい学園を作る?」
俺は首を傾げながら先輩の言葉を待った
木乃幡「そう!ソウ君も楽しめる学園作りたくない?毎日教室で退屈な毎日を過ごす学園なんてもったいないじゃないそんな生徒達を楽しく学園で過ごせるようにするのが私達、楽園部の部活よ!」
宗介「部活の内容は分かりました、先輩が何をしたいのかも少しは理解できたのでとりあえず縄解いてもらっていいですか?」
木乃幡「同じことを言う生徒が2人ほどいたけどみんな縄を解いた瞬間ダッシュして逃げたのよね…」
先輩は俺を横目でみながら警戒している
(全く同じことを考えていた境遇者がいたとは…)
木乃幡「そうだ!入部を受け入れてくれたら何でも1つソウ君の望みを叶えてあげるわ」
宗介「!!」 「何でも…ですか?」
木乃幡「何でもイイのよナンデモ」
先輩が俺の耳元に唇を近づけながらそんなセリフをいいだして来た
その言葉に俺は…
宗介「これからよろしくお願いします!!」
木乃幡「わ〜い新入部員ゲット〜」
木乃幡先輩はうさぎの様に飛び跳ねながら喜び、縄を外してくれた
我ながら誘惑に負け即答したことを今更ながら後悔した
そう、何を隠そう
わたくし凪 宗介は…童貞なのである、、、
この日を堺に俺とこのマイペースな先輩との
楽園部での日常が始まりを告げた。