あとがき
あとがき
読んでくださいましてありがとうございます。
”50の同窓会で再会する歴史”を目指し、そこに辿り着く前ですが、ここで区切ります。
時系列では、この後が21章になります。
※続きが読みたい場合は、加齢臭と転移する竜本編の21章から読んで、
23~26章を飛ばして27章を読むと良いと思います。
いかがでしたでしょうか?
異世界転移作品から現代日本が舞台になっている部分を切り出したお話でした。
外伝等ではなく、これ単なる本編の切り出しです。
ちょっと珍しいですよね。
実はおっさんが自身の願いが『妻と娘に囲まれて、最期は幸せに死にたかった』であることに気付くのは21章で、23~26章には、その言葉は出てきません。
元は、現代日本側だけを丸ごと全部投稿しようと思っていたため、そこをタイトルにしたのですが、キリが悪いのでここで切っています。
とはいえ、『妻と娘に囲まれて、最期は幸せに死にたかった』という願いがどのように叶えられるかは23~26章に書かれているので、タイトルはこのままで良いだろうと思っています。
横浜編全部を投稿していない理由は簡単です。
リアルタイムでの2023/10現在、まだおっさんは日本に居るのです。
つまり、横浜編まだ終わってません!
『いつまでやってるんだよ』……とは自分でも思っています。
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そもそも単なる切り出しでしかない本作の投稿に3年半近くかかってます。
これ、元は横浜編はそこまで長くならないと考えていたからです。
初回投稿日 2020年 05月06日 17時44分
最終部分掲載日 2023年 10月20日 04時00分
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2017年に2021年の未来の話を投稿開始して、そのまま未来の話として終えるはずが、過去の話になってしまったのです。
洋子さんは、後に異世界側のヒロインさんと接触するシーンもあり、現代日本側だけを分離する目論見は砕け散ってしまいました。
なので、どこで切っても、部分切り出しである限り中途半端になります。
長さも手ごろですし、ここで切るのが良いだろうと思ったので、ここで切ります。
26章の続きが、21章で、21章では無事、50の同窓会で洋子さんと再会する歴史になります。
なので、そこまで続けて投稿したいという気持ちはあるのですが、
21章に戻って、その先でキリの良いところとなると、かなり遠いのです。
21章は物語のはじめの加速中の場面で、そこで切るとすごく中途半端になってしまうと思ったのです。
だからといって、キリの良いところまで引っ張ると、おそらく100万文字くらい続いてしまいます。
なので、最終ループに到達する1つ前の段階で止めておきます。
本作は、単なる本編からの切り出しだから妥協した結果がここで切る……ですが、普通に一から小説を書いても、絶望から始まり、成功まで書ききらず、成功が約束されたところで終わりにする作品も多いと思います。
なので、一応一本の独立した作品として読めるのではないかと思います。
それよりは異世界側の”大鎧”の話が中途半端に入っているのが残念です。
異世界に行って戻って来るシーンは消したくない。
でも、大鎧の話が挟まると、あれって何だったの?と疑問を持ちそうな気がするのです。
とはいえ、本編からの切り出し版なので、1部分単位で話を削ることしかしたくない。
というわけで手間の都合丸ごと入っています。
26-24.樹海から異世界へのラストで
”洋子と唯は、明るい未来に向かって歩き出す”となっていますが、
時間は戻ります。
今までの歴史を知っている2人にとっては、時間は戻っても、次の歴史はまだ体験したことのない未来なのです。
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私は狙って何かを書くのが得意では無いのですが、狙ったのと違う方向で評価される傾向があります。
私の感覚では『感想は読者が決めるもの』なので、プラスの評価であればなんでもありがたいのですが、それにしても、狙った以外の方向で評価される傾向が強いように感じています。
例えば、本編、加齢臭と転移する竜の1章からの、本当の序盤の序盤は、
『おっさんには人権が無いくらいの絶望的な状況』を書いてたはずなのですが、
『ほのぼの』、『日常系』、『癒し系』という方向で評価されていて、
『作者の思う絶望的状況を書いたもの』≒『読者の感じるほのぼの、癒し系』という、
かなり大きな隔たりがあります。
※凄い勢いで、うる星やつらと近い状況になってます。
実際、私が序盤を自分で読んでも、ほのぼのと評価されるのも理解できないことはありませんが、どちらかというと、他の多くの作品が物騒なだけで、私が書いたのは、
『平和だけど、おっさんは受け入れてもらえないという、
常識の違いが壁になって、実生活で難儀する話』なのです。
ただ、貧乏人には、男は回ってこないという設定や、まともな鏡が出回っていない、切れ味の良い刃物も出回っていない等の設定を作ってキャラを自由に動かしたら、こんな感じになりました。
男をろくに間近で見たことが無かったヒロインさんはヒゲを見てすごく反応しますが、『ヒゲを見たことないキャラは、ヒゲを見たらこういう反応するのではないか』くらいで書いたもので、ヒゲを剃らせたかったわけでは無いのです。
なお、ほのぼのと評価してもらえるのは、ぜんぜん嫌ではありません。
なので、同様に、たぶん、私がほのぼのしたものを書こうと思って書いても、読者さんから見たらほのぼのした話ではなくなるような気がします。
なので偶然の産物ということになるかと思います。
そして、本作のこの”異世界転移の話に出てくる現代日本が舞台となる横浜編”ですが、これもよくわからない経緯で書かれています。
元々、主人公のおっさんは、”勇者とかやりたくない派”という設定がありました。
なんでやりたくないかというと、ゲームで勇者になって世界を救うのに飽き飽きしていたからです。
なんで飽き飽きするほど世界を救いまくっているかというと、受験勉強優先で、リアルタイムでできなかったRPGを大学に入ってからやりまくり、飽きるまでやったから。
主人公のおっさんは1971年に生まれた人で、高校受験に向けて、あまりゲームで遊ぶことができませんでした。その当時流行ったのがRPGゲームでドラクエがまさにリアルタイムで流行り、対抗作品も似たような規模感で、だいたい世界を救います。これを大学時代に高密度で消化したという設定にすると、ひたすら世界救いまくる作業に追われることになります。
という感じで、異世界のお話を書いている間に、主人公のおっさんの行動から、プロファイリングができてしまったので、それを書きたくなってしまったのです。
元々、”加齢臭と転移する竜”は、ラストまで通しで軽く下書きしたうえで投稿を始めています。
投稿開始時に既に15万文字くらいの規模があったと思います。
ところが、その時点では、おっさんが横浜に帰る話は一切ありませんでした。
なので、すべて後からリアルタイムで付け足して行った部分です。
私は、”現実世界を舞台にした話は書けないだろう”と思って、異世界モノを書いていました。
1章からいきなり異世界で、地球に帰る予定は無かったのです。
ところが、書かれてしまったのです。
意外なことに、特に問題無く書けたのです。
しかも、リアルアラフィフ男女のラブコメです。
そんなの絶対書けないだろうと思うのですが、書けてます。
そもそも何で書こうと思ったのかわからないレベルでわけがわかりませんが、読者さんも混乱したようで、
当時、もんじろう様から、このようなレビューをいただきました。
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これから、この作品をお読みになる方へ。
たぶん、あなたのストーリー予想は大きく裏切られます。
私は一周回って「あれ? これって文学作品だっけ?」って混乱しました(笑)
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私は読者の予想を裏切る展開とかぜんぜん求めてなくて、そんなものを書こうとは全く思っていません。
書きたい内容をそのまま書いていったら、こうなっただけなのです!
途中寄り道しても終着点は変わらないので、問題無しと思ったのですが、
結果として、異世界転移モノ読んでいたはずなのに、いきなり横浜編が始まります。
そして、年金やらCPUの話(なんとi4004からです!)や、ドラクエをリアルタイムでやりたかったとか、ゲーム機の話やらが延々と続きます。
同窓会に行くだけで、こんな話になってしまうので、”文学作品だっけ?”な感じになってしまうのです。
これだけ謎の動きをしていても、横浜編のはじまった21章は、そこそこ評判良かった感じでした。
感想が付くとかは無いのですが、ブクマの付き方が明らかに20章のときと変わった。
実は、21章に入る直前の異世界を撤退する準備部分、20章後半の最後のひざまくら投稿中は、はっきりと目に見えるレベルでpt増えなかったのです。
鬱展開というほど暗くは無いと思うのですが、かなりあからさまにpt増えなかったです。
ptの増え方は、長期的に見ると、ほぼ完全に文字数に比例なのですが、短期的には、最後に投稿した部分が面白いとブクマが付きやすく、つまらないとブクマが付きにくい。
(本作は基本戦闘はほとんど無いのですが、戦闘シーンあるときの方がpt増えやすいです。
だからと言って、戦闘シーンを増やさないのが本作です)
なので、読者は確実に最新部分を見てブクマを付けるかどうかを判断していることがわかります。
個人で見れば、最新部分読んでブクマ付けない人も多いかもしれません。
ただ、全体的には、最新部分を見て決めている人が多い。
そうでなければ、最新部分でブクマの付き方は変化しないはずですからね。
20章後半で停滞していたのに、それが21章に入ったら、一時停滞していたぶんが戻った感じになりました。
それ以降も相変わらずの直線ペース。元のペースに戻ったのです。
異世界と、横浜編ではぜんぜん違う話なのに、そこに段差はあまりありませんでした。
これは正直、ちょっと不思議でした。
最初から読む限り、異世界のお話にしか見えないはずで、途中から現代日本の話になることを知らないはずなのですが、どうも、現代日本の話の方を好む方も居るようで、どうやって探し当てたのか不思議なのですが、横浜編が好きだという方も居ます。
(導入に途中で現代日本に戻る説明を入れたのは21章投稿よりしばらく後でした)
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23-1~26-24までの切り出し版である本作は、どんな印象になるのでしょうか。
個人的には本編全体を通しても、23章の最初のあたりはかなり暗い話だと思っているのですが、私の感覚と読者の感覚はけっこうズレがあることが多いのです。
”富士の樹海より、もっと良い森がありますよ”
こんな声が聞こえたら、思わず釣られてしまうような方も多いかと思います。
多くない? いえ、多いはずです!
このあたりで個人的に気に入っているのは、オーテルさんの会話です。
平気で嘘つくし、嘘がバレると嘘を見破ったことに感心します。
明らかに普通の人間とは違う感じが出ていて気に入っています。
竜が頭悪いかというとそんなことはありませんが、竜同士が理攻めで、
舌戦を繰り広げたりはしませんし、そもそも頭の良し悪しの判断基準自体人間とは異なります。
竜がわざわざ人間の言葉を話すのは、【一番大きな竜】を捕まえるための手段に過ぎず、人間に協力させるためですから、最低限の意思疎通ができれば、それ以上は必要ありません。
オーテルさんはお父さんと話がしたいので、人間の言葉をかなり達者に話しますが、それでもあんなレベルです。
異種族の言語を自由に扱える時点で、異常と言えるくらい知能が高い。
でも、人間と比較すると幼児くらいのレベルに見えたりします。
人間とは別の生き物であるというのが表現できてるように思っています。
オーテルさんに限らず、本編では、竜のヒロインの皆さんとも、重機と工事現場監督みたいな感じで、異種族で、けっこうラブラブしているシーンが書けているので、個人的には気に入っています。
おっさんは、そのうち異世界に終活をしに行きます。
行ったけど戻ってきたのが21章からの横浜編なのですが、まあ、またそのうち行きます。
興味があれば、続きは本編も読んでみてください。
26章の続きが21章になります。
21-1~22-31と読んで、本作で既に読んだ23-1~26-24を飛ばして、27-1~と読むのが良いと思います。
21章は洋子さんが飲んだくれて、アクージョ様になります。
元の人生も含めて、過去に洋子さんが酔っ払って絡みまくることは無かったようなのですが、50の同窓会で再会する歴史では、洋子さんが飲んだくれてアクージョ様化します。
アクージョ様好きな方も、ぽつぽついらっしゃるような手ごたえがあります。
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本作は”加齢臭と転移する竜”の一部切り出し版です。
そして、”加齢臭と転移する竜”は、異世界転移のお話です。
主な舞台は異世界です。
本作は、主な舞台が異世界で、途中で少し現代日本に戻ってくるお話の、その現代日本側のお話です。
さらには、現代日本側の話の半分にも満たないような狭い範囲なのです。
それで50万文字程度の規模があります。
本編の”加齢臭と転移する竜”は500万文字では終わらないでしょうから、本作は、その1/10にも満たない長さになると思います。
いつか、気が向いたら、本作の続きになる現代日本側の話を切り抜いて、横浜編後半という感じで投稿しようと思います。
でも、50の同窓会で再会した回の、アクージョ様と飲んだくれてる頃の話を切り出して投稿するかもしれません。
単なるコピーであっても、投稿は結構疲れるのです。