82話 追撃1-3
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ヴァジムを呼ぶための使いが本陣から出発して少しすると、砂漠に奇妙な音が響き始めた。
その音は義清たちの眼前にシュレンゲがたちが発している。砂丘の周りを周ることやめた彼らは全員が襟巻きを展開して、それを震わせせはじめた。ビビビビィィィィーンという奇妙な音が砂漠中にこだまする。しかも、それぞれがバラバラのタイミングで襟巻きを震わせるので音が何重にも重なって聞こえる。彼らはもう何分もこれを行っていた。
「いったい、なんだろうなこれは」
義清が手を顎に当てゴリゴリと音をたてながら言う。
「威嚇ではないと思うんですよね。威嚇ならさっき砂丘の周りを周っている時に行うはずですし」
ベアトリスが義清の言葉に答える。
「それに、あの子たち砂丘の上の兵隊さんたちに興味がないみたいなんですよね。みんなバラバラの方を向いて音を鳴らしてますし、もし警戒してるなら砂丘の方を向いてやると思うんです」
太陽が登ったことでシュレンゲたちだけではなく、砂丘の上の集団の様子もわかってきた。
兵士たちは2種類いる。騎乗した騎士たちと歩兵だ。騎乗した騎士たちは距離があっても重装備とわかる。全員がマントを付けて兜をまとい、大きな鎧を来ている。マントの表を淡い青色で染め、裏を暗い赤色で染め上げている。砂丘の上で砂風に吹かれてなびくマントは、大柄な鎧と合わさってなんとも頼もしく見えた。騎乗する生物は二本足で鳥の様に毛深い。長い足は馬の脚よりずっと細いが、重装備の騎士を乗せて砂漠で走ってきたところをみると、見た目よりずっと力強いようだ。
歩兵の方も騎士とそれほど出で立ちはかわらない。しかし彼らは肩まである大盾を持っていた。縦長で端にいくほど曲線をえがいて持ち手の方に滑らかに丸みを帯びている。
騎士も歩兵も長剣を帯びているようだった。部隊旗だろういくつかの幟と、家もしくは軍の旗を掲げている。他にも、金色の球体の周りにいくつかの細長い銀棒を付けた戦飾りを掲げていた。
「砂丘の上の兵士たちは置いといて、この音が警戒音でないなら下手に手を出さぬ方がいいのだろうか?」
「そうだと思いますっ!!こちらにも敵意を示さないし、やりたいようにさせて様子を見るのが一番だと思います。どうも何かを探してる様な感じがするんですよね」
「ふーむ、それではヴァジム殿が到着するまで待ってみよう」
義清は伝令を呼んで黒母衣衆にもしばらくは手出し無用と伝えさせた。
しばらく待つとヴァジムがシュレンゲに乗ってやてきた。
義清が命じて兵に道を開けさせヴァジムを義清たちのもとへと招き寄せた。
「せっかく仲間たちの開放間近なときに、すまんな」
「なあに、オアシスは開放間近だとわかっただけでも十分だ。仲間の被害も少なそうっだしな。それにしても、これは‥‥」
ヴァジムも目の前の大量のシュレンゲに圧倒されているようだった。
「呼び立てたのは他でもない。ワシらはこのシュレンゲたちの行動の意味が皆目わからん。ヴァジム殿なら何か知っているかと思い、急ぎ使いを出した次第だ」
「俺もこんな光景を見るのは初めてだ。残念ながら何をしているのかわからんな」
「そうか、様子を見るほかになさそうだな」
「そういえば、見覚えのあるのが何匹かいるな」
「あれは野生のシュレンゲではないのか?」
「どうだろうな。野生の群れがこんなに大勢でいるのは見たことがない。見覚えのあるのは他の村で飼われているシュレンゲたちだ。鞍や装飾が付いているのが何匹かいるだろう。あれはどこかの村からきたシュレンゲだな」
このとき、ヴァジムにボア族の戦士が寄ってきた。聞けばヴァジムのシュレンゲの様子がおかしいという。手綱を引かれてヴァジムのもとへと連れてこられたシュレンゲは落ち着かない様子だ。
砂丘の上まできたシュレンゲはヴァジムがなだめようとしても落ち着かず、尻尾を振り回して足踏みしている。そのうち、他のシュレンゲたちと同じ様に襟巻きを拡げて震えさせはじめた。
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次回更新予定日 2020/7/26




