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八尺様について

「八尺様知ってる?」


「編集点ね」


「うん」


「さっき泣いてたのに切り替え早えなお前」


「で、八尺様知ってる?あのでかい女」


「知り合いみたいに言うな」


「知り合いじゃないわ!」


「分かってるわ。八尺様は端的に言ってしまうと白いワンピースを着た、巨大な若い女性のことだね?」


「男…特に少年を見るとどこまでも追っかけて行くっていうショタコンの色魔!」


「合ってはいるが、色魔言うな」


「ネットが十分普及した時代に広まった都市伝説だから、イラストもそこそこ豊富…!」


「そうだね」


「しかし残念!彼女には速さが足りない!!」


「身長が八尺あるよ?歩幅とか大きいんじゃない?」


「八尺って何センチ?」


「一尺がおよそ30.3cmだから…」


「242.4センチ…!でも背が高いからって速いとも限らないでしょ?」


「まあ、そうだけど…というか都市伝説を速さ最優先で考えるのってお前位だと思う」


「『ぽぽぽ』とか言ってのんびり街を練り歩いてるみたいだし、遅そう」


「まあ、足の速いイメージは無いねえ」


「あ、でもバスケ強そう」


「そういや今生きている人で世界一背の高い、スルタンっていう人は元バスケ選手だったね」


「そいつ何センチ?」


「身長は251cmらしい。ちなみにバスケットのゴールの高さは305cmなんだけど、スルタンは背伸びせずに届く」


「あれ?八尺様は?」


「242.4cmだな」


「八尺様?」


「そのスルタンって人は、ほっといたらそれ以上成長し続けてたらしいから、手術して身長の伸びを止まらせたらしい」


「八尺様~!」


「更に言うと、存命で無ければ記録されている限りで史上最も背の高い人物は272cmあったらしい」


「272cm…九尺?九尺様!?」


「まあ、これらの人物は男性だから女性に限れば世界一の人でももっと低いけど…」


「は、八尺!?」


「何かお前…何だ、憑りつかれたのか?」


「八尺様と世界一背が高い女はどっちがデカいの?」


「記録上で世界一は、中国のソウキンレンさんって女性が248cmだな」


「242cmちょっとの八尺様~!」


「まあでも八尺様は日本だから、日本人として考えるとその身長は男女問わず居ないだろうねえ」


「…はっ!何かアタシ、一生分の『八尺』を言った気がする!」


「つかれてるのよモルダー…二つの意味で」


「アタシモルダーじゃないよ?誰のこと?」


「そこら辺は大人の事情があるからあまり突っ込まないで」


「?ところで、日本人でデカい人って誰?」


「有名人だと、歴史上の人物だけど大塩平八郎が217cmだとか」


「ああ、あの塩の行進で有名な」


「それはガンジーだろ…まあ、日本人だと大きくとも220cm台だね」


「女性だと?」


「統計上は200cm超える人が居ないね。日本人女性で180cm超えてる人ですら、10万人に1人らしい


 お笑い芸人で南海なんたらってコンビの女性のほうは身長が182cmあるけど、10万人に1人って訳だ」


「日本人てチビなんだね」


「高くともあまり良いこと無いよ。身長が高すぎると心臓の負担とか半端ないし」


「そうなの?」


「人間は直立歩行してるから、特に下半身へ血の巡りが悪くなる。身長が高いと単純に心臓までの距離が長くなるからねえ。


 前回俺が言ったスルタンさんも、手術したのに松葉杖が無ければまともに歩けなくなってるし…」


「なら八尺様の下半身もボロボロのはずじゃん!ということは速くないじゃん!」


「ここまでくるとお前のどこまでも速さを求める姿勢、好感が持てるわ」


「いや待てよ…ということは四足歩行に進化すればあるいは…!」


「それはむしろ退化してるわ」

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