犬鳴村伝説について
「編集点なんだけどさ、犬鳴村伝説知ってる?」
「もはや自然な流れで編集点って言葉使ってるよ」
「アタシは知らない!」
「そんなに有名じゃあないね。確か犬鳴村っていう日本の法律が通じない場所があって…」
「興味もない!帰る!」
「帰んな。語ろうとしてんじゃねえか」
「じゃあ寝てるから続けてて」
「寝んなよ。」
「ムシャムシャ…こんなにDHA食べきれないよ…」
「何で急に魚の目食いだしてんだよ…怖いわ!何か思い出したわ!せめて寝てろよ」
「zzz…」
「素直だなおい…まあ良いや。無法地帯で、勝手に入った人は村人に追いかけられて、運悪いと殺されるとか…
それで、追いかけてくる村人も異様に速いとかっていう話だけど」
「ん?今スピードの話した?」
「したけど、それ以上広がらんよ」
「zzz…」
「寝るの速すぎだろ」
「ん?今スピードの話した?」
「したけど広がらねえほうだって」
「zzz…」
「だから寝るの速えって」
「ん?今スピードの話した?」
「何この無限ループ」
「アレだよね。無法地帯で立ち入ったら何されるかわからないっていうのは、結構ありがちだよね」
「聞いてたのかよ」
「海外のホラー映画とかでも数十年前から似たようなシチュエーションのがあるから、正直食傷気味な訳でゴンスよ」
「確かにねえ」
「あと、他の都市伝説に比べると『行かなきゃ良い』で済むでゴンスし」
「そうでゴンスか」
「そうでゴンス」