能力者達がいる世界
能力。それは誰しもが生まれたその時に持っている才能。
無から火を生み出す者がいれば、無から水を生み出す者もいる。
能力を使う者、能力者。
世界人口の約99.9%は能力者である。
残りの0.1%は、能力を持たない者、無能力者と呼ばれている。
無能力者は10年に1度生まれる。また、100年に1度2人生まれる。双子で生まれる事もあれば、別々に産まれることもある。
無能力者は、確かに能力はない代わりに1つ、能力者にはないものがある。それは…
“死なない”
自害する事も、誰かに殺してもらう事も出来ない。寿命も、能力者の3倍とも言われている。
無能力者が寿命を迎えるよりも早く死ぬ方法はただ1つ。
“神に赦しを乞うこと”
自身が生を受けた事への罪を神に赦しを求め、神がそれを承諾したとき初めて無能力者は死を許される。
それ故に、無能力者は家畜以下の扱いを受けている。切っても焼いても死なない無能力者は、能力者にとって都合の良い実験体なのだ。
中には、奴隷のように扱う能力者もいる。
見た目的には能力者と大差がない。しかし、能力者と無能力者とでは決定的な違いがある。
それは…
“片目が青紫色をしている”
これは無能力者全員に共通している。
まるで闇の中を照らしだすかのようなその瞳は多くの者は不快と感じるが、中にはこの眼を高く評価する者がいた。
その者達は…ふふふ…言わなくてもわかるよね?
ん?僕かい?僕はこの世界を創り出した創造神の1人さ。
この世界を創り出した神は、僕を含め4人いるんだ。
それぞれがそれぞれの役割を持って世界を創り出した。僕が持った役割、それは…
“この世界のルール、能力者と無能力者の法則”を僕が創ったのさ。
え?なんでこんなルールを作ったのかって?
ふふふ…それはまた別のお話さ。
まぁ…まずは僕達が創ったこの世界を楽しんでいってよ。きっと楽しめるからさ!!