無題
頭の悪いやつだけが集められた。
なんで集められたのかみんなわからなかった。
テストが返却された。みんないい点とっていた。私が一番悪かった。
外から大きな音が聞こえた。窓が割れた。壁が壊れた。
私は殺されると思った。みんなもそう思った。
私は無我夢中で窓から飛び降りた。
降りた場所は一本道であった。私はそこを走った。
色々な人とすれ違った。三人仲良く地面に寝そべるおじさんたち。白いバンダナをした小さなおばさんたち。民族服を着た黒人たち。みんな幸せそうだった。みんな笑っていた。
突然一本道が行き止りになり、辺りが海となった。目先に二つのモーターボートがある。
一つ目は醜い子供が乗って行った。
二つ目は男が乗ろうとしたが、私はそいつを撥ね退けて、自分が乗って前進した。
私は家に着いた。私はかすかな安らぎを覚えた。
ただ母は私にこう言った。
「今日はテストの日?頑張って!」